2023年は、路面店が立ち並ぶ都心ハイストリートの人流が回復し、路面店の売上は上昇した。その結果、リテーラーの出店ニーズは増加し、全国のハイストリートの空室率は大幅に低下、賃料相場は上昇トレンドに入った。2024年に入ると、リテーラーが検討できる賃貸物件はごくわずかとなり、賃料上昇によるコスト増加の懸念も高まっている。今後、賃貸市場の需給バランスがタイトなハイストリートで希少な出店チャンスを逃さないために、賃借のみならず取得も選択肢として検討するリテーラーが増加するだろう。

CBREリサーチ ディレクター
リテールチームリーダー 本田 あす香
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