報われることが少ない、美容師の仕事や立場。そんな日本のサロン業界を、変革していきたい。
美容師を雇ってサロンを経営するのではなく、美容師たちにサロンを丸ごと貸し出す。そんなシェアサロンを全国展開しているのがサロウィン株式会社だ。席の面貸し・間借りはサロン業界で慣習的に行われてきたが、働き方の多様化が進む今、気軽にサロンを借りられるというスタイルが注目されている。同社の中山氏に、創業の思いや展望、オフィスの変遷について訊いた。
サロウィン株式会社
エンタープライズ 事業部長
中山 祐人氏

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フリー美容師の活動を支えるサロンを少数精鋭のメンバーで全国展開
サロウィンは、フリーランス美容師に、施設と設備を貸し出すシェアサロンと、美容室の開業を支援するサービスを運営している会社です。2019年7月に代表の阿部友哉が創業。現在、全国で約100店舗を展開し、利用者登録をしている美容師は1,000名を超えています。収入や社会的な地位など、どれだけ努力してもなかなか報われないとされる美容師の仕事や立場、日本のサロン業界をより良く変えたいという思いから事業を立ち上げたと、阿部からは聞いています。一方、私自身は、新卒の美容師としてあるサロンに5年半勤めたあと、全国の美容室を会員に持つ予約サイトの運営会社に転職し、営業として働いていました。その業務でクライアントの阿部と出会い、言葉を交わすうちにお互い共感し、サロウィン創業の1ヶ月後にジョインすることになりました。
創業5年目を迎え、サロウィンをご利用いただいている美容師の平均年収は800万円近く。年収1000万円を超える方も全体の3割ほどいらっしゃるので、従来の美容師における報酬や働き方と比べれば、創業時の思いがある程度かたちになってきたと感じています。
サロウィン本部に所属する社員は現在20名ほどです。サロンを経営する企業が美容室を10店舗も構えれば、一般的に社員は40名近くになりますし、同じように韓国でシェアサロンを展開する企業の方とお話しすると、サロウィンは「店舗数に比べて社員が少なすぎるのでは?」と、とても驚かれます。しかし弊社は、施設と設備を貸し出すというビジネスモデル、かつ徹底した仕組み化にこだわり、少人数の体制で問題なく運営することができています。
仲間が集まりビジネスが本格始動、事業拡大に合わせてオフィスを移転
第1号店は、2019年9月に原宿でオープンしました。明治通りと表参道の交差点のすぐ近く。今は店舗開発部のスタッフが物件探しを担当していますが、当時は何から何まで、代表の阿部自身が手配していました。創業からの2年間は、私もサロウィンの専属社員ではなく、外部から店舗管理やスタッフマネジメント、新規利用者の獲得や店舗全体の集客を行ったり。いちフリーランスの美容師として原宿の店舗にも立っていましたね。その頃はサロウィン本部としてのオフィスはなく、会社の業務は、店のバックヤードや自宅で行っていました。出店数としては5、6店舗、美容師の登録者数としては200名弱まででしょうか。その規模になるまでの2年間は、会社は阿部と私、2人だけの体制でした。
転機は2021年。8月に私が正式な社員となり、続いて銀行員だった阿部の弟が「兄の頼みなら」と、転職して経理を担当するように。さらにはサロウィン利用者である美容師の方が、運営をしばらく手伝ってくれたこともあるなど、年末にはスタッフを増やしていくタイミングだと判断しました。
その頃は原宿にあった、阿部の自宅を兼ねたワンルームマンションを仕事場として使い、ロフトを阿部のプライベートスペース、その下を執務スペースにしていました。ただ、実際には店舗で行う業務が多く、メンバー一同がそこに集まる機会は少なかったです。加えて採用活動も続けていましたし、来客があることも考え、結果的にはしばらくして渋谷区神南のシェアオフィスに入居することになりました。
神南のシェアオフィスは、阿部の自宅マンションと同じぐらいの予算で利用できたので、当初は2年ぐらいそこを拠点にする予定でした。しかし増員を進めた結果、10名ほどの弊社スタッフだけで共有のラウンジスペースを占める状況に。他社の方々に迷惑をかけるからと1年で退去。次の移転先も渋谷区で、入居テナントの拡大移転が続く出世ビルとして、ベンチャー企業の間でもっぱらの評判でした。ワンフロアの広さは35坪ほど。私たちも難なく借りることができ、シェアオフィスからの移転もスムーズに済みました。ただし、そこに入居していたのも、今のオフィスに移るまでの1年間ほどです。シェアオフィスのように会議室や独立したフォンブースがなかったので、オンラインミーティングがしにくかったり、20名以上になった社員が全員集まると、35坪のスペースでは過密すぎ。それで同じく渋谷区内にある現在のオフィスへ移ってきました。
シェアサロンというビジネスを軸に、サロン業界のさらなる変革に取り組む
今のオフィスは、以前から代表の阿部が「いつか入りたい」と考えていた物件です。100坪超で広さに余裕があり、ちょうど著名な企業が退去されたタイミングで、「これは行くしかない」と入居を決めました。オフィス全体のコンセプトは、技術や専門性、働き方など、個性の様々な美容師にご利用いただいているサロウィンであることから、「カラフル」と設定しました。全社員から募った3名のオフィスづくりメンバーが中心となり、あえて統一感を持たせない色とりどりの内装づくりや家具選びをしています。また、会議室や個人用ブースもそれぞれ4ヶ所設けたほか、何より天井が高く、オフィス全体が開放感に包まれています。
ここを拠点に、2028年12月の予定で上場を目指していきます。目標とする店舗数は約360店で、社員は40名から50名規模になると想定しています。これまでは主要都市を中心に出店してきましたが、今後は各地でドミナント出店を進め、サロウィンの認知向上を図りながら、美容師とそのお客様に身近なサロンを展開していきたいと考えています。もちろん、これまで出店のなかった地域への進出にもチャレンジするなど、日本のサロン業界を変革するという創業時からの思いが揺らぐことはありません。
サロウィンはシェアサロン事業として創業しましたが、今後は多様化する美容師の働き方を支えられる仕組みを創造するべく、様々なサービスを展開していきます。また、美容大国といわれる韓国への進出や韓国のシェアサロン企業との協業なども検討中。シェアサロンというビジネスモデルはアメリカが最先端といわれており、その市場を見れば、サロウィンはまだまだ成長しなければなりません。まずは日本のこの業界を大きく変え、グローバルNo.1を目指します。
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