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株式会社アジラ|成長ベンチャーに訊く

  • 2024年7月18日

オフィスに自然と社員が集まってくる。笑顔あふれ、信頼が生まれる空間にしたい。

株式会社アジラ

行動認識AI技術を使った警備システムを開発・提供する株式会社アジラ。2015年の創業以来、ベトナムに開発拠点、日本に営業拠点を置くリモート体制を続けている。世界有数の技術を武器に急成長してきた同社だが、ビジネスの拡大に伴う人員増強、オフィス拡張にどのように対応してきたのか。拠点戦略のこれまでと、これからについて、取締役Founderの木村氏に訊いた。

株式会社アジラ
取締役Founder
木村 大介

株式会社アジラ 取締役Founder 木村大介氏

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株式会社アジラ

アジラベトナム

優秀なベトナム人エンジニアたちと行動認識AI技術で起業

アジラは、行動認識AIを軸に次世代セキュリティシステムを開発・提供するスタートアップカンパニーで、2015年に創業しました。防犯カメラの映像をAIがリアルタイムでモニタリング・解析し、異常行動を検知・通知することで、事件や事故を未然に防止する安全な世界を目指しています。

私はもともと、WEBサービス会社でビッグデータの解析プロジェクトを担当していて、オフショア開発の委託先であるベトナムのチームと一緒に仕事をしていました。2014年、ディープラーニングが登場すると、「この技術は革新的だ。これで今までできなかったことができるようになる」と確信し、ベトナムのメンバー4人と一緒に創業したのが始まりです。私自身、いつか起業したいという思いがあったことに加え、優秀なベトナム人エンジニアたちとの出会いが大きかったですね。彼らは彼らで、請負ではなく、自分たちのプロダクトを開発したい思いが強かったようです。夜な夜な酒を飲み交わす中で、意気投合して起業しました。当時からサービスのあり方はイメージできていました。「田舎で一人暮らしの母親をAIが見守り、異変があれば都会で働く子どもに通知され、迅速な対応につなげることができる。日本の未来を助けるようなシステムを作ろう」と熱く語り合ったのを覚えています。

株式会社アジラ

ベトナムでプロダクトを開発し、日本の大手企業に営業する

日本とベトナムの両方にオフィスを設けてスタートしました。開発拠点となるベトナム側は、ハノイのマンションの一室。営業拠点となる日本側は、私が住んでいた東京・町田市が運営するインキュベーション施設「新産業創造センター」のフリースペースです。月3,000円でインターネットもコピー機も利用できると聞き、即決しました。

まず取り組んだのは、映像から人の行動をつぶさに認識する行動認識AIの開発です。ただし、新しい技術のため精度が低く、サービス展開するには初期コストがかかりすぎるのがネックでした。そのため、最初は我々がコア技術のライセンスを供与し、顧客企業と一緒にプロダクトを作って市場に投入するかたちを取りました。私はベトナムでプロジェクトマネジメントを行い、日本に戻って営業する。当時は仕事を選ばず受注して、利益はすべて開発に必要なGPUサーバの購入に充てるという自転車操業ででした。

実は、ベトナムでの最初のオフィスは、現地の警察である公安に踏み込まれたことがあります。住宅地でオフィスを構えてはいけない、しかも外国人は絶対にダメ。そんなルールがあることを知りながら、マンションの一室で仕事をしていたわけですから、致し方ないことではありますが(笑)。それで引っ越しを余儀なくされ、オフィスを借りるようになりました。それ以来、5回ほど引っ越しをして、今はとても綺麗なオフィスに60人が働いています。エンジニアはオフィス環境を重視するので、日本側よりもグレードの高いオフィスになっていますね。

株式会社アジラ

自社開発を機に人員が急増、町田と神田の多拠点体制に

日本側の本社オフィスは、今も町田のインキュベーション施設にあります。この中でも変遷があり、フリースペースでスタートしてから、翌2016年にはGPUサーバを設置する専用スペースが必要になり、3畳ほどの小部屋を借りました。夏はサーバから放出される熱気と戦いながら、契約書をまとめていたのは懐かしい思い出です。その後、5畳の部屋も借りて人員増に対応してきましたが、2021年、施設内のより大きなオフィスルームへと引っ越しました。家賃が格安なうえに電気代込みということもあり、起業当初からずっとこの施設にお世話になっています。

それまでコア技術のライセンス供与で売上を立てていましたが、それではビジネスがスケールしていかないため、2021年、AI警備システム「AI Security asilla」を自社開発し、主に大手不動産会社や管理会社に向けて販売を始めました。セールス・PM・マーケティングなどの組織規模の拡大と、お客様への出荷用サーバの置き場を確保する必要性から、同年、町田にもう1ヶ所、本社から歩いてすぐの場所にオフィスを借りました。

この頃、神田にも拠点を設けています。雑居ビルの3階にオフィスを借り、製品のデモンストレーションや商談のためのスペースにしました。神田はアクセスが良いからか、商談のついでに社員が集まるようになり、いつしか人があふれる状態に。ちょうど空室になった4階も借り増して、今は2フロアで60坪ほどです。再開発による建物自体の取り壊しが決まっていて、それまでの間、格安で借りることができています。

製品を自社開発した2021年から一気に社員が増え、直近の2年余りで約3倍に増えました。今はベトナムと日本を合わせて社員は100人を超えています。今後も企業への導入は進んでいくと思いますし、近い将来にはAI警備システムのBtoC展開や、骨粗しょう症や認知症の早期発見などヘルスケア領域への応用、海外展開なども考えていますので、それらに相応しい人員体制や拠点が必要になってくると思います。また、製品だけでなく、コンサルテーションもセットで販売していくなら、国内主要都市への拠点展開も検討することになるでしょう。

もともとベトナムとはリモートでやり取りしてきたので、社員はリモートで仕事をしたいのかと思っていましたが、オフィスをつくるとなぜかみんな集まってきます。対面で話すことで気づきが起きたり、仕事帰りに飲みに行ったりして、お互いの距離が縮まることで仕事にも良い影響があるようです。気軽に集まれて、気軽に話せて、自然に笑いがあふれる空間。オフィスをそんな場所にしていきたいです。

「ベンチャーに訊く」ではインタビュー掲載を希望される企業を募集しております

創業期~現在迄の事業成長に紐づくオフィス変遷や、将来的な事業展望等を中心に記事にいたします。

記事の特性上、原則、代表者様へのインタビュー及び顔写真・オフィス内の写真撮影をさせていただきます。

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上記内容は BZ空間誌 2024年夏季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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