四国での業容拡大に向け、拡張のみならず多数の新設も。
高松・松山のオフィス市場
シービーアールイー(株)の調査によると、2015年6月期における高松市の空室率は10.9%となり、対前期(同年3月期)から0.9ポイント低下した。
今期は中央通り沿いのビルで、外資系オフィスサービス会社の進出により100坪超の空室が消化された。その他、エリア内での拡張移転の動きが見受けられるなか、特に四国での業容拡大を目指した新設の動きが多く見られ、空室率を低下させる要因となった。
新規供給の予定がなく、築浅ビルや高スペックビルの品薄状態が続く一方で、空室が長期化しているビルでは、テナント誘致のために踏み込んだ条件提案を行わざるを得ないケースも見受けられる。高松のマーケットは全体的には予断を許さない状態といえるだろう。
松山市のオフィスエリアでも、拡張移転や新規開設が多数確認された。割安感のある築浅、高スペックビルの空室が消化され、全体的に空室は減少しているといえる。すでに、まとまった面積を希望するテナントには探しづらい状況となっており、新規供給が望まれるマーケットといえよう。
高松営業所 名越正幸
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相場表
種別 | 賃料(共益費込) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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高松中心部大規模ビル | 9,500~12,500 円/坪 | 築浅・ハイグレードビルは相変わらず高稼働状況。まとまった空室の確保は難しく、検討が厳しいマーケットといえる。 | |
高松中心部中小規模ビル | 7,000~9,000 円/坪 | グレードが高く、割安感のある物件については空室消化傾向にある。ただし、全体的に空室減の流れは鈍く、引き続き検討しやすいマーケットといえる。 | |
松山中心部ビル | 8,500~12,000 円/坪 | まとまった面積の確保は厳しい。一方で、小中規模区画については動きが比較的活発なため、依然検討しやすいマーケットといえる。 |
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。