駅周辺や築浅ビルへの需要は堅調。 賃料は上昇基調が続く。
空室率は再び低下
シービーアールイー(株)調査による2018年9月期の金沢の空室率は6.5%と、対前期(同年6月期)比0.2ポイント低下した。前期は大型空室の顕在化により、一時的に空室率が上昇したが、今期は再び低下に転じた。一部で空室が顕在化したビルの影響が若干見られたものの、金沢駅周辺を中心として需要は引き続き堅調で、大型の新規開設の影響もあり、空室率を引き下げる結果となった。
想定成約賃料については、主に金沢駅周辺および比較的築浅のビルへの堅調なニーズにより、引き続き上昇基調で10,370円/坪となり、前期と比較して0.5%上昇する結果となった。
戸建物件ニーズも堅調
中心部への移転は、郊外の戸建物件からのものが見られるが、“倉庫部分を取り止め用途をオフィスに限定(物流の集約・アウトソース)” することが移転理由として挙げられる。この結果供給される戸建物件に対しては、営業車用に多くの駐車場を必要とする企業からの一定のニーズがあり、物件によっては早い段階で引き合いがある状況だ。北陸マーケットの特徴のひとつといえるだろう。
金沢営業所 沢田 貴弘
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相場表
種別 | 賃料(共益費込み) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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金沢市(中心部) | 7,500円~9,500円/坪 | 一部ビルの空室顕在化により、一定の供給があった。近隣からの移転需要が散見される。 | |
金沢駅周辺 | 10,000円~13,000円/坪 | 引き続き需要は堅調であり、グレードの高い大規模ビルをはじめ、中規模ビルにおいても引き合いの強い状況。 | |
富山 | 7,500円~11,000円/坪 | 一部の大型の短期需要を除き、空室消化に大きな動きは見られないものの、100坪以上の需要は増加している。 | - |
福井 | 6,500円~9,000円/坪 | 新規開設の動きを含め、需給ともに目立った動きは見られない状況。 | - |
倉庫・配送センター 市内 |
2,500円~3,500円/坪 | 100~400坪の需要が散見されるものの、供給が少なく選択肢がない状況である。 | - |
倉庫・配送センター 市外 |
2,000円~3,000円/坪 | 300~2,000坪の需要が散見されるものの、供給が少なく、新設や移転を見送る企業が出てきている。 | - |
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。