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大阪 - 賃貸不動産市場 2018年9月期

賃料相場

2018年12月13日

グレードA空室率は上昇するも、 依然タイトな市況が継続。

中心部は依然需給逼迫

シービーアールイー(株)調査による、2018年9月期の大阪グレードAの空室率は0.9%となり、対前期(同年6月期)比0.7ポイント上昇した。数値上は上昇を示したものの、需給の逼迫状況に何ら変わりはない。大阪グレードBの空室率は、前期の1.6%から今期は1.4%とさらに低下。大阪オールグレードは1.9%と、前期から変化はないが、引き続き低水準で推移している。

エリア別では、即入居可能として供給された空室がいくつか見られた「梅田」エリアで、やや空室率が上昇した。しかし、0.4%と1%を下回る状況だけに、依然として空室は非常に少ない。

「新大阪」「淀屋橋」「本町」のオフィスエリアでも、空室率は前期同様の低水準、あるいは低下を示しており、大阪オフィスマーケット内の中心エリア全てで、空室の少ない状況が続いている。

こうした状況下、中心部以外の大阪エリア内において空室確保の可能性に期待したいところだが、こちらも空室率は前期の2.2%から、今期は1.9%に低下している。テナント需要の受け皿が、非常に限定的になっていると言えるだろう。

今後の大型新規供給

今年話題の大型新規供給として、9月末に「なんばスカイオ」が竣工し、10月17日に開業した。関西初出店のシェアオフィス「WeWork」が3フロアを賃借するなど、順調な滑り出しを見せている。

一方、来年2019年には目玉となるような大型供給予定がなく、2020年以降の新規供給に期待が寄せられている。淀屋橋の御堂筋沿いに2020年竣工予定の「オービック御堂筋ビル」、大阪駅前の超一等地に2022年竣工予定の「大阪梅田ツインタワーズ・サウス」の2棟が、現在、新規供給の話題の中心である。

供給が少ない中、堅調なオフィスマーケット動向を受けて、大阪中心部のオフィスエリアにおいても、新規開発案件の話が聞こえ始めた。これらの案件の一部は、既存施設の建て替えに伴う再開発によるものであり、今後は既存施設からの立ち退き移転需要が発生してくることも見込まれる。テナント移転需要が厚みを増すことで、空室率の低下を一層加速させ、さらなる賃料上昇につながる可能性もある。今後の需給動向を注視していく必要があるだろう。

関西支社 中家 貴博

相場表

種別 賃料(共益費込み) 需給の動向 空室率
推移
梅田
大規模ビル
23,000円~30,000円/坪 引き続き空室消化が進んでおり、空室が出ても外部募集にならないケースも多く、移転先を選択できない状況が続いている。 低下
梅田
中小規模ビル
17,000円~23,000円/坪 大規模ビルと同様に、空室消化が進んでおり、新たな空室もなかなか出ない状況が続いている。 低下
淀屋橋・本町
大規模ビル
17,000円~20,000円/坪 引き続き空室消化が進んでおり、空室が出ると引き合いが多く集まり、借り手としては空室の確保が困難な状態。 やや低下
淀屋橋・本町
中小規模ビル
12,000円~16,000円/坪 大規模ビルと同様に、空室消化が進んでおり、割安感のあるビルでも徐々に賃料が上がってきている状況。 やや低下
難波・心斎橋
大規模ビル
12,000円~23,000円/坪 大規模ビルが竣工したが、二次空室も順調に空室を消化しており、空室率は低下している。 やや低下
難波・心斎橋
中小規模ビル
9,000円~12,000円/坪 全体の空室率低下に伴う移転検討の際のエリア拡大もあり、空室消化が続いている。 やや低下
周辺都市
大規模ビル
10,000円~13,000円/坪 新たな空室が出ることが少なくなり、出ても継続的に引き合いがある状況。 やや低下
周辺都市
中小規模ビル
8,000円~10,000円/坪 大規模ビルと同様に空室消化は進んでいるが、老朽化しているビルは引き続き苦戦している。 やや低下
事務所兼倉庫
市内・北摂・東大
4,500円~6,500円/坪 特に市内・北摂エリアは需要が多い半面、物件が少ない状況が続いている。テナントサイドは幅広い視野で物件を探すことがポイント。 横ばい
倉庫・配送センター
郊外
3,300円~3,900円/坪 予想以上の新規需要に下支えされ、マルチタイプの空室消化が進んでいる。既存物件の空室ストックも減少傾向。 やや低下
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

上記の記事の内容は BZ空間誌 2018年冬季号 掲載記事 掲載当時のものです。

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