立地改善、環境改善ニーズが依然継続。面積圧縮し、好立地・ハイグレードビルへ。
需給バランスの潮目が変化
当社調査による札幌の2022年6月期の空室率は、対前期(同年3月期)比0.1ポイント上昇の0.6%であった。今年6月に「札幌22スクエア」が竣工し、約1,400坪の新規供給があったものの、8割強が竣工前に成約したため、空室率への影響はわずかであった。
札幌のオフィスマーケットでは、立地改善、オフィス環境改善を理由としたニーズが依然として続いており、面積を圧縮して市内中心部やグレードの高い物件に移転するケースが今期も見受けられた。また、スタートアップ企業の出店ニーズが、30坪未満の小規模区画に集まっている。一方で、既存テナントに対するオーナーからの増額交渉に伴い、移転を検討する企業も増えてきている。前期までの建て替えに伴う移転が一段落し、マーケットにおける需給バランスが変わってきている印象である。
今年下期は「ヒューリックスクエア札幌」「J1札幌北口ビル」が竣工を控えている。2023年竣工予定の各物件でも、募集条件が開示され始めており、テナントの動向を注目したいところである。
札幌支店 成澤 結
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