新築ビル竣工で活性化するマーケット。移転は能動的なニーズが多い印象。
空室率上昇も移転ニーズは堅調
CBREの調査によると、札幌の2021年6月期の空室率は、対前期(同年3月期)比0.7ポイント上昇し1.5%であった。今年6月に「THE PEAK SAPPORO」が竣工し、約3,000坪が供給されたことで一時的に空室率が上昇したが、ワンフロア400坪超の大型区画はマーケットでは希少で、すでに約8割のテナントが決まっている。
コールセンター等の大型ニーズが堅調であると同時に、50坪以下の小規模区画の動きも活発にな ってきている。将来的な開発・建て替えを見越して早めに移転先を探す企業が出てきていることや、コロナ禍をきっかけにオフィスのあり方が変化していることが前向きに影響し、オフィス面積を再検証し立地改善を図る、自社ビルを売却し中心部のランドマークビルに移転する等の能動的なニーズが多い印象である。一方で、実店舗の業績の影響が大きい業種では、賃料減額や面積縮小等の動きも少なからず出ているが、募集賃料は下がる様子はなく横ばいの状態が続いている。
「THE PLACE SAPPORO」がこの8月に竣工し、今後のマーケットの活性化に期待したいところである。
札幌支店 成澤 結
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