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GLプロパティーズ株式会社

多様な資金調達チャネルを背景に先進的物流施設開発を積極的に展開

2013年3月1日、GLプロパティーズは岡山県総社市に、県内最大規模のマルチテナント型物流施設「GLP総社」をオープンさせた。同社にとって西日本初の開発物件がなぜ岡山なのか。同社が語る“モダン・ロジスティック・ファシリティーズ”の開発コンセプトとは。代表取締役社長帖佐義之氏にお話をうかがった。

GLプロパティーズ株式会社
代表取締役社長
帖佐 義之

先進的物流施設の開発を潤沢な資金でリード

ZOOM UP! 物流拠点戦略 / GLプロパティーズ株式会社 GLP総社 外観

グローバル・ロジスティック・プロパティーズ・リミテッド(GLP)は世界有数の規模を誇る先進的物流施設プロバイダーだ。日本、中国、及びブラジルの主要62都市における194の物流施設団地に525施設を所有、管理する、物流施設市場のマーケットリーダーとして知られている。GLプロパティーズ株式会社は、GLPの日本法人として2009年3月に設立され、日本の主な物流拠点を網羅する主要7都市83物件の物流施設を運営している。

同社には、もともとバランスシートとして保有していた物件に加え、2011年8月にカナダの公的年金運用機関であるCPPIBとの間で設立した合弁事業、及び同年12月に中国投資有限責任公司(CIC)とCBRE Global MultiManagerとのJVという、大きく3つの保有形態がある。

昨年12月にはJ-REITに「GLP投資法人」、及びその資産運用会社である「GLPジャパン・アドバイザーズ株式会社」を設立。バランスシートで保有していた30棟を、同REITに2000億円強で売却した。

「物流施設マーケットはこれからも大きな成長が期待され、今回のJ-REITへの資産売却は新たな投資のための資金回収という意味合いがあるのです」。こう語るのは、同社の代表取締役である帖佐義之氏である。

帖佐氏によると、現在の物流業界は大きな変革期にあるという。従来の倉庫施設の形態が、今日、多くのテナントが求めるサービスのレベルと乖離しているのだ。現在、国内にある4億5000万m2の倉庫のうち、現代の顧客ニーズに十分応えられる、いわゆるモダン・ロジスティック・ファシリティーズに相当するのは、わずか2.5%しかないという。欧米では30~40%の水準に達していることを考えると、その差は大きい。施設の自社保有から賃貸へ、さらにハイレベル施設への借り換えへという、多くの変化の過程にあるという。

ZOOM UP! 物流拠点戦略 / 建築中のGLP総社

そこで同社では、J-REITを含めた多彩な資金調達先を確保。先に述べたCPPIBとの合弁事業「ジャパン・デべロップメント・ベンチャー」では、設立当時にコミットした5 億ドルを、現在までの1年半で既にほとんど消化するなど、速いペースで開発プロジェクトに投資している。さらに2月初旬には追加のコミットメントが決定した。それだけ日本の物流不動産市場に開拓の余地があるという判断だ。今回、開発された「GLP総社」は、同合弁事業にとって第2号の案件となっている。

GLP総社
所在地 岡山県総社市長良4-10
敷地面積 約33,055m2 延床面積 約78,067m2
着工 2012年6月 竣工 2013年2月

物流適地として高いポテンシャルを持つ岡山

GLプロパティーズにとって、「GLP総社」は、西日本では初の開発物件であるが、同社では早くから岡山に目をつけていたという。その理由を、帖佐氏は「岡山という立地が持つ希少性と安全性から見た、ポテンシャルの高さ」と説明する。

ZOOM UP! 物流拠点戦略 / GLP総社 倉庫内部

まず第一に、岡山が西日本エリアの中心に位置していること。一般的に、テナント企業が大型施設を準備する場合、東西の2拠点制にすることが多い。西日本であれば、都市圏の規模を考慮して、大阪と広島に用意するといった具合だ。しかし昨今の潮流である物流拠点の集約統合を考えた場合、この2拠点をどちらかに統合しようとすると、それぞれ西日本の端になってしまい、都合が悪いことになる。

その点、西日本の中心である岡山なら、大阪にも広島にもほぼ等距離で行けるので、1拠点で効率良く物が運べる。しかも四国へのアクセスにも恵まれている。

実は同社では、以前に取得・開発した物件が岡山県内に2棟あるのだが、2棟とも稼働率が高く、空きが出ても引き合いが強く、直ぐにお客様が決まるという。こうした実績があったからこそ、CPPIBを説得することができたのだろう。

ZOOM UP! 物流拠点戦略 / GLP総社 免震装置見学スペース

さらにあまり知られていないことだが、岡山県は自然災害リスクが極めて低いのだ。地震調査研究推進本部の発表によると、データが確認できる1926年以降、岡山県では震度6以上の地震は1度も観測されておらず、震度4以上の地震も計14回と、全国で3番目に少ない。加えて、今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率は3%以下と予想されている。しかも、地盤は表面層から8~10m下に強固な洪積砂礫層が存在するうえ、県南部には活断層が存在していない。

さらに岡山県は、中国山地、四国山地に挟まれる地形になっているため、台風が上陸する機会が少なく、全国的に見ても被害が少ない地域と言われている。地理的にも、安全面から見ても、岡山県が西日本全域をカバーする、物流最適地としての評価を高めることは、想像に難くない。

今回の開発地である総社市について言えば、海抜7.8mにあるため、万一の際にも津波による浸水被害が起こる可能性は極めて低く、またもっとも近い島根原子力発電所とは115kmほど離れている。つまり、地震やそれに伴う津波、地割れ、液状化現象、さらには台風など、自然災害の影響を極めて受けにくい地域と言えるのだ。

利便性の高さと事業継続性を確保した県内最大の物流施設「GLP総社」

ZOOM UP! 物流拠点戦略 / GLP総社 トラック車路

次に今回開発した「GLP総社」の施設概要を見てみよう。岡山自動車道「岡山総社」ICより約600m、近くには国道180号線が走る恵まれた立地にあり、大阪圏まで約185km、神戸市まで約155km、広島市まで約154kmなど、西日本エリアを広範囲にカバーできる環境を整えている。

約32,816.60m2の敷地面積に地上5階建、約79,844.54m2の延床面積を有している。ワンフロア約3,000坪強のスペースに大型車両が直接乗り入れ可能なランプウェイ1基を備え、合計117台のトラックバースが用意されている。ワンフロアの面積が大きい、いわゆる平面使いのスペース効率に優れた利便性はもちろん、2,000坪と1,000坪の分割貸しも可能になっており、テナントの様々な規模のニーズに対応している。

また、同社は物流施設に日本で初めて免震構造を導入したことでも知られているが、今回の開発でも、免震構造を採用し、「耐震性能」を高めている。また豪雨、洪水等の水害から受変電施設を守るために、発電機室と電気室をRC壁で囲った冠水対策。断水・停電時においてもトイレの利用が可能になる地下水供給施設の採用。稼働時間最大30時間分の燃料を備蓄した自家発電機(300kV×1基)を設置し、停電時においても防災センター、事務所エリアの照明、コンセントの利用が可能になるとともに、全館のセキュリティ機能を確保するバックアップ電源設備を採用した停電対策など、災害時におけるBCPへの配慮も万全だ。

「先の東日本大震災以降、災害時こそ物流を維持することが重要であることを再認識しました。そのためには、災害に強い施設づくりをすることが最重要だと考えています」という帖佐氏の言葉通り、同社のすべての新規開発物件には、免震構造が採用されている。

加えて、自然災害への対応として、施設ごとに緊急時アクションマニュアルを設定し、人命の安全、ならびに被害の抑制や二次災害の防止を図っている。また、被害状況の確認、及び迅速な復旧を実現するための危機管理アクション基準、緊急連絡体制の設定など、テナントのBCPを確保する管理体制の強化にも力を入れているという。

ZOOM UP! 物流拠点戦略 / GLP総社 カフェテリア

県内最大のマルチテナント型物流施設ということで地元での注目度は高く、昨年5月の起工式には、総社市長を始め数多くのメディアが殺到した。一番の期待は雇用の創出にあるのだろうが、JR吉備線「足守」駅から約1.5kmと歩ける距離にある他、車通勤に合わせて乗用車300台収容の駐車場を完備するなど、従業員の確保もしやすい環境を整えている。

テナントからの評価も高いようで、竣工前の取材時点で5フロア中2フロアが契約済みと、まずまずのスタートと言えるだろう。

安全性と利便性を兼ね備えたマルチテナント型施設を続々と開発

現在、同社では、年内開業を目指してマルチテナント型物流施設を次々に開発中だ。

ZOOM UP! 物流拠点戦略 / GLP三郷Ⅲ

GLP三郷Ⅲ

マルチテナント型 2013年5月竣工予定

東京外環自動車道・首都高速6号三郷線・常磐自動車道「三郷IC」に隣接する立地に、約94,719m2の延床面積を有し、北関東エリアから関東圏、東京都心部までをカバーする。

所在地 三郷インター南部土地区画整理事業施行区域内4街区
敷地面積 約38,901m2 延床面積 約94,719m2
GLP・MFLP市川塩浜

GLP・MFLP市川塩浜

マルチテナント型 2013年12月竣工予定

首都高湾岸線「千鳥町I C」至近。2015年度開通予定の東京外郭環状道路(仮称)高谷JCTにより、埼玉県南部へのアクセスも見込める立地に、121,964m2の延床面積を有する。

所在地 千葉県市川市塩浜1丁目
敷地面積 52,921m2 延床面積 121,964m2
GLP厚木

GLP厚木

マルチテナント型 2013年12月竣工予定

東京外環自動車道「相模原IC」から1km、東名高速道路「厚木IC」から12kmの立地に約106,839m2の延床面積。神奈川エリアから関東圏、東京都心部までの広域をカバーする。

所在地 神奈川県愛甲郡愛川町の内陸工業団地内
敷地面積 約44,511m2 延床面積 約106,839m2
GLP綾瀬

GLP綾瀬

マルチテナント型 2014年11月竣工予定

さらに今年10月には神奈川県綾瀬市に、同社にとって神奈川県下で6番目の施設となる延床面積約68,400m2の大型マルチテナント型物流施設「GLP綾瀬」の開発に着手する予定だ。

所在地 神奈川県綾瀬市小園771
敷地面積 30,748m2 延床面積 68,390m2

「GLプロパティーズは、日本の先進的大型施設のリーディングプロバイダーとして、サプライチェーンの効率化を目指す顧客のニーズに的確に応えてまいります」。同施設の開発発表に際しての帖佐氏の言葉通り、同社には、日本におけるモダン・ロジスティック・ファシリティーズ発展の先駆者としての期待がますます高まっていると言えるだろう。

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上記内容は オフィスジャパン誌 2013年春季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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