フルオーダーでグッズを製作。
オフィスのあり方を追求し、
信頼される「らしさ」を発信!
企業のオリジナルグッズ製作をメイン事業としているアイグッズ株式会社。創業は2016年1月。ビジネスのスタート地点は、代表取締役である三木氏の自宅マンションだったという。創業から7年が経ち、事業を通して社会の課題解決にも意識を向けるようになったと語る三木氏。1000年成長し続けることをめざすという、その事業の内容や理想とするオフィスのあり方などについて考えを訊いた。
アイグッズ株式会社
代表取締役
三木 章平氏

顧客の想いをカタチにして
1000年成長する会社をめざす
アイグッズは、企業のオリジナルグッズ製作をフルオーダーで承っている会社です。創業は2016年1月。グッズの企画からデザイン、資材の調達、生産、検品、納品など、すべての⼯程を⾃社で管理し、大手企業様・ラグジュアリーブランド様を中心とする、アパレルや玩具、飲食サービスなど幅広い業界のお客様からご依頼を受けています。
OEMのオリジナルグッズのほかにも、私たちがいちメーカーとして社会の課題に対応すべく、サステナブルな自社商品をお届けする「サスプロ」や、衛⽣⽤品・防災対策グッズの「コロタツ」を展開。また、深刻化している働き手不足の解消に向け、配膳・掃除ロボットの販売・保守を担う「ROBOTI」を⽴ち上げました。近年は、これまで培ってきた知見をもとに、顧客企業における事業コンセプトの企画立案や、周年記念事業のプロデュース、WEB制作を含むマーケティング⽀援事業など、ものづくり領域を超えたトータルパッケージでの⼤型契約も始まりました。
創業以来「あふれる愛で、想いをカタチに。」という理念のもと、お客様のファンづくりや社会課題解決に貢献し、社会を前進させてきました。今後も、社会から必要とされ1000年成長し続ける会社をめざしています。
仕事もプライベートも充実する
「時間」と「空間」の活用術
現在は、渋谷区恵比寿に本社を置いています。恵比寿を選んだのは、対外的なブランディングを意識した面もありますが、最優先したのは社員が会社の近くで暮らせ、ワクワクする地域かということです。そのため、福利厚生として家賃補助制度を設けており、現在は9割ほどの社員が会社から徒歩圏内に住んでいます。職場と住居の近さにこだわるのは、私自身、昔から自宅と会社の往復に要する通勤時間は少しでも減らしたいと思っており、社員たちにもその時間を有意義に使ってほしいという願いからです。
振り返れば、創業時から時間のみならず空間も有効に活かすことを考えてきました。当時、原宿の自宅マンションを職場としていたのですが、リビングと寝室の間にはカーテンを設置。平日はカーテンを仕切ることで職場と自宅の空間を演出し、休日はカーテンを開けることで部屋全体を自宅に。スペースをうまく活用することで、時間を有効活用できると学んだ瞬間でした。
組織づくりの難しさを痛感した
初めてのオフィスビル
一般のオフィスビルに初めて入居したのは、3期目に入る直前の2017年12月です。場所は六本木で、広さは50坪。個室のないオープンなワンフロアでした。入居当初は机が30個に対して、全社員は6名。かなりガラガラのオフィスでしたが、これから事業と組織をともに伸ばしていくという決意のもと、あえて広いオフィスにしました。
その後、社員20名のタイミングで次の移転を考え始めます。まだスペースが余っている中でこのような考えに至った背景は二つ。一つは、フラットでオープンな環境のあまり個別面談などがしづらく、面談のために近くのカフェに行くなどオフィスを有効活用できていなかったこと。もう一つは、役員やマネージャー席がなく、組織の階層が見えづらかったこと。フラットゆえに和気藹々とした雰囲気のよい社風ではありましたが、指示命令系統がうまく機能せず事業や組織にスピーディーな変革を起こしづらかったのです。次なる理想の組織体制をつくるためには大胆な投資も必要と考え、オフィス移転を決意しました。
次の麻布十番のオフィスは125坪。ひとことで「採用に効くオフィス」をめざしました。個別面談や学生説明会を社内で実施できることはもちろん、会社のコーポレートカラーをデザインに反映させ、執務スペースも互いの顔が見やすく良質なチームワークがつくれるレイアウトに。社内の偶発的なコミュニケーションを生むマグネットスペースを設けたのも、麻布十番のオフィスからです。入社を検討する方や社員たちにアイグッズらしさをどう伝え、どのような組織をつくっていくのか。そのための移転でした。
実現したい企業文化は
オフィスから形づくる
このようにオフィスに強いこだわりを持つアイグッズですが、もちろん在宅勤務や業務委託により社外で働く社員も一定数います。働き方の多様化が進みオフィスをつくらない企業も出てきた中、なぜ時代に反するようにオフィス投資を強化するのか。それは、オフィスのあり方が組織づくりや業務に大きく影響を及ぼすと考えるためです。例えば、チームワークやマネジメントを重視するのに、社内のどこに誰がいるのかわからないと効率が悪い。また、社員の席の向きや動線によっても、オフィスの機能や印象、働きやすさは変わってきます。行動指針の一つに“チームワーク”がある弊社では、あえて執務室に仕切りをつくらず、大会議室の壁はガラスにして中の様子がわかるようにするなど、情報や状況が自然と共有できるようにしています。
オフィスのあり方に正解はありません。だからこそ、“らしさ”を追求することで自然と社員の集まる空間をデザインできるのではないでしょうか。対面コミュニケーションは、視野を広げ、組織の一体感を強めます。今後もオフィスへのこだわりを追求し、理想の企業文化を実現していきたいです。