ワンフロア化+執務環境改善+近隣エリア選択で、"都落ち"の印象なくコスト削減移転
年間賃料コスト
削減率 | -43% | 削減額 | 9,000万円 |
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移転によるオフィスコスト累計比較
2フロアに分かれたオフィス部門間の連携不足が課題に
東京都心の日本橋に延べ500坪のオフィスを構える精密機器メーカーC社は、オフィスにある問題を抱えていた。それは、オフィスが2フロアに分かれており、使用面積が350坪、150坪と異なりレイアウト変更がしづらい上に、2階、9階とフロアが離れていたことである。2階は営業部門、9階は開発部門と管理部門で構成されていたものの、スタッフ間でのコミュニケーションが取りにくい環境に社員の間で不満の声が上がっていた。特に、市場ニーズへの即応力と競争力がますます求められる製造業界において、営業部門と開発部門の距離の隔たりは致命的な開発の遅れや誤った判断につながりかねない。また、現在のオフィスは築年数も古く、開発部門ではセキュリティ強化や効率性の高い執務環境への改善が早急に求められる状況でもあった。こうした課題を解消するため、オフィス移転が検討された。
コスト削減が全社目標として掲げられていたため、移転にあたっては賃料コストを削減することが必須条件だった。とはいえ、郊外部へ移転することで、取引先やステークホルダーにいわゆる"都落ち"の印象を与えるのは得策ではない。また移転先の選択を誤れば、社員のモチベーション低下どころか退職のリスクも懸念される。こうした様々な課題をクリアするためにCBREが移転先として提案した物件の一つが、茅場町に新築されるハイグレードランドマークビルだった。
新築ランドマークビルのワンフロアを確保 企業イメージを堅持しながらコスト削減
同社が最終的にこの物件に決めた理由は二つある。一つは、全社機能をカバーする必要面積をワンフロアで確保できたこと。これまで2フロアに分かれていた各部門をワンフロアに集結させることで、部門間の連携を向上させ生産性の高いオフィス環境を実現した。効率的なレイアウトにより使用面積を減らし、更なるコスト削減にもつながった。もう一つは、現立地よりも賃料相場が低廉な立地でありながら、新興ビジネスエリアのランドマークビルであるため、都落ちの印象を大幅に軽減することができたことだ。
現在、入居して2ヵ月が経過するが、懸念された社員のモチベーション低下はまったく見られず、むしろ、ハイセンスな共有スペースやワークスペースに満足の様子。また、非接触のカードキーによる社員認証、入退室管理なども標準で利用でき、セキュリティ面の信頼度も向上した。
移転プロジェクトを振り返って、同社担当者はこう語る。「茅場町のランドマークビルというのは、CBREからの提案がなければ考えもしなかった決断でした。移転候補エリアに関して定期的な市況観測データを提供してもらったことで、そのエリアの賃料水準や動向を逐一把握でき、賃料を予算内にまとめるだけでなく、移転タイミングの面でも賃料ロスを出さずに実施できました」。同社の移転は、コスト削減と企業イメージの向上を両立させた好例だといえよう。