老朽化ビル建て替えの代替え移転で 市内の空室率は大きく低下。
空室率5％以下に
シービーアールイー（株）の調査による2019年9月期の金沢における空室率は、4.7％と前期（同年6月期）より0.9ポイント低下し、調査開始以来、初めて5％を割るかたちとなった。金沢市内においては、賃貸ビルのみならず自社ビルを含め、旧耐震基準のビルの老朽化による建て替えが予定されており、今期の空室率低下には、その建替期間の一時賃貸借による床の確保の影響が大きく反映された結果となっている。
このように、景気動向に起因する売り上げや人員の増減等を動機とする移転に限らず、入居ビル、もしくは所有ビルの老朽化による建て替えに伴う移転は、大型のものも含め、今後も見られるものと考えられる。
賃料相場はさらに上昇か？
想定成約賃料は10,720円／坪と継続して上昇し、前期対比でプラス1.1％となった。年内に新規オフィスビルの供給が1棟予定されているが、それにより、既存ビルの大幅な上昇はなくとも、さらなる賃料相場の底上げにつながる可能性が考えられる。
金沢営業所 沢田 貴弘
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相場表
| 種別 | 賃料（共益費込み） | 需給の動向 | 空室率 推移 |
|---|---|---|---|
| 金沢市（中心部） | 7,500円～9,500円/坪 | 周辺ビルの老朽化に伴う移転を中心として、大型の空室が消化されている。 |  |
| 金沢駅周辺 | 10,500円～13,500円/坪 | 新規供給ビルも含め、まとまった床の確保が困難な状況が継続している。 | |
| 富山 | 7,500円～11,000円/坪 | 継続して大型の床に引き合いがあり、それらが消化されつつある。 | － |
| 福井 | 7,000円～9,000円/坪 | 老朽化した物件からの移転ニーズが散見される。 | － |
| 倉庫・配送センター 市内 |
2,500円～3,500円/坪 | 供給が少なく、需要とのマッチングが困難な状況にある。 | － |
| 倉庫・配送センター 市外 |
2,000円～3,000円/坪 | ECニーズの強まり等により、北陸においても大型案件も含め需要が増加しつつあるが、既存物件での供給は困難な状況にある。 | － |
| 空室率推移凡例： |  |
上昇 |  |
やや上昇 | |
横ばい |  |
やや低下 |  |
低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー（株）社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。
