仲介賃貸オフィス・賃貸事務所の記事

東京 - 賃貸不動産市場 2021年6月期

賃料相場(最新)

2021年9月21日

空室率上昇と賃料相場低下が継続。今後のマーケットの活性化に期待。

すべてのグレードで空室率上昇

7月に入り、東京では五輪開催の直前に、4回目の緊急事態宣言が発令された。コロナ禍によるオフィス市場への影響は、依然として続いている。

2021年6月期の空室率は、グレードAが対前期(同年3月期)比0.4ポイント上昇の1.9%、Aマイナスは1.3ポイント上昇の3.1%、グレードBは0.7ポイント上昇の2.7%となった。1年以内の空室予定区画を含めた、オールグレードの募集空室率は7.7%と、対前期比で0.8ポイント上昇している。社員の出社率低下に伴い、オフィスの適正面積を検証する企業もあるが、まずは入居中のビルの部分解約や、グループ企業を集約し、移転を回避する傾向が継続しているためだ。働き方改革や適正面積の検証を進めている企業はまだ多く、この傾向は当面続くと予想される。

一方、オフィス計画が検証から実行フェーズへと移行したことによる変化も感じられる。例えば、将来的にも利便性の高い品川駅への期待から、以前より賃料の割安感が高くなっている品川エリアでは、引き合い件数が増えている。シービーアールイー(株)が、リーシングマネジメントを受託している「品川グランドセントラルタワー」では、10坪、70坪、300坪、800坪と幅広い面積帯で募集しているが、各面積帯で引き合いや内見が多い。

東京のオフィスマーケットでは、空室率の上昇と賃料相場の低下は、当面継続すると予想される。企業にとっては、利便性の向上と賃料コストの適正化を実現できる機会であり、マーケットが活性化する可能性が高いと思われる。

新築ビルのテナント内定率低下

今後予定されているグレードAオフィスビルの新規供給量は、2021年は9.5万坪、2022年は10.4万坪、2023年には過去最大規模の24.9万坪となる。今年竣工予定のビルでは、約7割のテナントがすでに内定しているが、来年竣工予定のビルは、まだ10 %未満の成約率と推定される。コロナ禍以前は、1年後、2年後の竣工予定ビルのテナント内定が早かったことを考えると、大きな変化と言える。

先にも述べたが、オフィス計画を進める企業にとっては、賃料やグレードなど、選択肢が広がっている。充分な情報収集を行うことで、働き方改革や賃料コストの適正化を割安に進める絶好の機会と言えるだろう。

ビル営業本部 緒方 良樹

相場表

種別 賃料(共益費込み) 需給の動向 空室率
推移
主要3区大規模ビル 33,000円~45,000円/坪 空室率は依然として上昇傾向だが、駅近の物件への引き合いは増えつつある。 やや上昇
主要3区中小規模ビル 22,000円~30,000円/坪 二次空室が顕在化し、空室消化に苦戦している。 やや上昇
周辺7区大規模ビル 25,000円~37,000円/坪 高額賃料エリアからの受け皿としての需要取り込みにより賃料相場の下落が見受けられる。 やや上昇
周辺7区中小規模ビル 18,000円~27,000円/坪 割安感のある物件に対しての需要は堅調だが、空室は増加傾向にある。 やや上昇
23区内大規模ビル 15,000円~22,000円/坪 主要3区、周辺7区の賃料相場が下がることにより、賃料設定の見直しが散見される。 やや上昇
23区内中小規模ビル 13,000円~16,000円/坪 コスト削減移転を中心に一定の需要は見られるが、空室は増加傾向にある。 やや上昇
立川 12,000円~18,000円/坪 新規の空室がある一方で、需要は一定数あり空室消化が進みつつある。 横ばい
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

(注)主要3区=千代田、中央、港 周辺7区=新宿、渋谷、文京、豊島、品川、台東、目黒 23区内=左記10区を除く東京都内

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

物件をお探しのお客様専用窓口

CBREの記事をお読み頂き誠にありがとうございます。ご移転のプランニングや優良未公開物件の仲介をご用命の際は下記のフォームからお問い合わせください。

フォームへ進む

上記の記事の内容は BZ空間誌 2021年秋季号 掲載記事 掲載当時のものです。

仲介賃貸オフィス・賃貸事務所の記事を検索

よく読まれている記事