引き続き空室率は上昇。 今後は新型コロナの影響を注視。
高松・松山のオフィス市場
当社調査によると2020年6月期における高松市の空室率は8.3%となり、対前期(同年3月期)比1.6ポイントの上昇となった。
今期も引き続き空室率は上昇となったが、前期同様に昨年後半に生じた解約区画の埋め戻しに至らず、入居日が到来したことが大きい。また物理的な行動の抑制などもあり、空室消化へ向かう動き自体が少なかったと言える。
新型コロナウイルスの影響から、リモートワークや出社制限などを通じオフィスの在り方が見直される中で、その検討結果として縮小・撤退、または拡張・新規開設など、様々な動きが生じると想定される。
松山市もマーケットの動きは引き続き鈍さが感じられる。ただ先述の通り、各企業の経営判断が今後の空室の増減に影響を与えると考えられる。
そのような中、来期以降、エリアによらず、新型コロナウイルスの影響による空室率の変動が注目されるが、オーナーサイドは賃料や条件に対してより柔軟な対応が求められると考えられる。
関西支社 名越 正幸
- 現在募集中の高松市の賃貸オフィス
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相場表
種別 | 賃料(共益費込み) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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高松中心部大規模ビル | 11,000円~14,000円/坪 | 新規供給の予定はないが、築浅・ハイグレードビルの空室が生じつつある。賃料は横ばい傾向だが、消化スピードによっては低下の可能性も含まれる。 | |
高松中心部中小規模ビル | 7,000円~9,500円/坪 | 好立地かつ一定グレードを備え、割安感があり駐車場確保可能性の高い空室は消化傾向だが、賃料水準は全体的に変わらず横ばい傾向。 | |
松山中心部ビル | 9,000円~14,000円/坪 |
まとまった面積確保の難易度は変わらず高いが、全体的に動きは落ち着いている。 |
全体的に賃料水準は変わらず横ばいも、一定グレードを備え、好立地かつ割安感があり、駐車場確保可能性の高い空室は消化傾向。
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。