ニーズはネガティブ、ポジティブが混在。コロナ禍の影響で、意思決定には時間が。
昨年竣工の新築ビルが満室に
CBREの調査によると、札幌の2022年3月期の空室率は対前期(2021年12月期)比0.4ポイント低下の0.5%であった。昨年竣工の「THE PEAK SAPPORO」が満室となったほか、建て替えによる立ち退き需要で、中小規模区画の空室消化が進んだ。
ニーズの傾向としては、郊外のロードサイドや老朽化したビルからの立地改善のための移転、拡張・新規出店等ポジティブな動きが継続していると同時に、減床・縮小・撤退も見られた。全国でまん延防止等重点措置が適用された影響か、意思決定までに時間を要した点が今期は特徴的であった。
とはいえ、コールセンターを筆頭とした旺盛なニーズと逼迫したマーケットを背景に、今後の新規供給が見込める中でも、条件交渉、とりわけ賃料交渉が難しくなってきている。また、契約形態として定期借家契約が増えている。建て替え需要は落ち着いてきたものの、 2022年6月 竣工予定の「札幌22スクエア」では、早くも9割のテナントが内定している。続く新規供給にも引き合いが多い中で、テナント、オーナー双方にマ ーケットを踏まえた的確な判断が必要になるだろう。
札幌支店 成澤 結
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