空室率は大きく上昇。 今後も予断を許さない状況が続く。
高松・松山のオフィス市場
当社調査によると2020年3月期における高松市の空室率は6.7%となり、対前期(前年12月期)比1.0ポイントの上昇となった。
今期は、大手法律事務所の新規開設や食品系企業の開設など、空室率を下げる動きも見受けられたが、空室率は大きく上昇に転じた。その理由としては、昨年後半に生じた解約区画を、解約期間内に埋め戻すことが出来ず入居日が到来したことが大きい。
一方、郊外の空室は変わらず不足気味だが、空室消化が順調に進むかどうか懸念もある。
オフィス街・郊外問わず言えることではあるが、3月後半を迎えたあたりから新型コロナウイルスの社会に与える影響が増してきている。予算と期限が決まっているなど必要性の高い動きはまだしも、それ以外の動きはストップやキャンセルの可能性も懸念される。
松山市も現在、マーケットの動きはやや鈍さが感じられる。今のところ大幅な空室増加は見込まれないが、予断を許さない状況でもあり、現空室を長期化させないために条件緩和など工夫が必要だ。
作成日:2020年4月末 関西支社 名越 正幸
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相場表
種別 | 賃料(共益費込み) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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高松中心部大規模ビル | 11,000円~14,000円/坪 | 新規供給の予定はなく、築浅・ハイグレードビルの空室は引き続き少ない。賃料は横ばい傾向と言えるものの、やや低下の可能性も含まれる。 | |
高松中心部中小規模ビル | 7,000円~9,500円/坪 | 全体的に賃料水準は変わらず横ばいも、一定グレードを備え、好立地かつ割安感があり、駐車場確保可能性の高い空室は消化傾向。 | |
松山中心部ビル | 9,000円~14,000円/坪 | まとまった面積確保の難易度は変わらず高いが、ひところに比べると全体的な動きは、やや緩やかになりつつある。 |
全体的に賃料水準は変わらず横ばいも、一定グレードを備え、好立地かつ割安感があり、駐車場確保可能性の高い空室は消化傾向。
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。