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株式会社フォースリー | 成長ベンチャーに訊く

ケーススタディ

2022年8月30日

従来からの紙媒体や電波媒体を抑えて、最大の広告メディアとなったWeb。しかし、クライアントと消費者をつなぐ広告代理店は、参入障壁の低さからか玉石混交の様相を呈している。そうした中、急速な成長を遂げる注目企業であるフォースリーの代表取締役である林勇輝氏に、競争優位性を生み出すビジネススタイルとオフィスのあり方を訊いた。
株式会社フォースリー 代表取締役CEO 林 勇輝 氏

非言語コミュニケーションを高める
感性を刺激する最適な場所。
それが創造的なオフィスのあり方。

株式会社フォースリー
代表取締役CEO 林 勇輝

 

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効果が見えにくいからこそ正直さにこだわった経営姿勢

株式会社フォースリー

フォースリーは2012年、成果報酬型のインターネット広告を扱う代理店として誕生しました。当時すでにWeb広告は盛んになっており、大きな可能性を内包していました。ですがその半面、代理業は参入障壁が低いがゆえに、雨後の筍のごとく、次々とマーケットに登場していました。あまり言いたくはありませんが、その中には自社利益第一主義というか、クライアントや消費者を欺くような形でビジネスをする会社が少なくなかったのも事実です。

そこで当社が差別化戦略として取り入れたのが、一言でいえば「正直なサービス」の提供です。クリーンな成果、掲載の見える化、商品とニーズのマッチング精度向上など、アフェリエイト広告のあるべき姿を目指したもので、その一つが、掲載広告を常時監視して効果的な分析サービスを行う「LOGRIZa(ログリザ)」です。こうした姿勢が評価されてか、現在では広告代理業だけでなく、インターネットメディア事業、ウェブサイト制作事業に加え、飲食店の運営にまで事業を拡大しています。

会社は順調に成長してきましたが、私個人は決して順風満帆というわけではありませんでした。若いころから漠然と、28歳には独立すると決めていたので、2008年に個人事業主という形で起業しましたが、特にこれをしたいという目標があったわけではありません。事務所もマンションの一室を同じような個人事業主の方々とシェアオフィスのように使い、同居させていただいていた方々と協業し何でもやっていたというのが実情です。

そこで2012年にフォースリーを創業。徐々に規模を拡大し、現在に至っています。その間、事務所も渋谷から目黒の40坪ほどのビルへと移転。その段階で社員数は私を含めて7名になっていました。

その後、現在のビルに移り、従業員も2022年4月時点で、派遣アルバイトを含め71名にまでになりました。拠点は宮崎や中目黒の飲食店もあるので、このオフィスで働いているのは40名ほどでしょうか。本来、私は社員をあまり増やしたくないと考えています。収益を分配する人数は少ない方がいいに決まっていますから。ですから、メンバーの増員については、必要な人員だけ募集するというスタンスです。

社員の可能性を最大化するために感情を豊かにする体験をサポート

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そうした中、当社がミッションとして掲げているのは「人の可能性を最大化する」ということ。人材の価値・情熱の最大化を追求し、時世のニーズに合った事業を通じてステークホルダーの可能性を最大化する存在でありたいと考えています。

とは言え、売上ベースで見ると、今までのような成長は難易度が高いかなと感じています。その中で次のステップに進むべく、私が注目したのが「メラビアンの法則」でした。これはコミュニケーションにおける話の内容の重要性は7%程度で、残りの93%は声の大きさとか速さといった聴覚、あるいは見た目や表情といった視覚への刺激が重要という研究結果です。つまりテキストや写真などのビジュアルが中心のWeb広告の世界では、ほとんどの部分が活用できていないということになるのです。

言い換えれば、感情的に言語化できない部分を意識してコミュニケーションに取り入れないと次はないということ。そのために当社が、今期(2021年7月~2022年6月)に積極的に取り入れている事柄が二つあります。一つは深い感情変化の体験を通して得られる、非言語コミュニケーションを磨くこと。もう一つは、普段の仕事の中で、後世に残る価値を創造していることを意識することです。

そのための施策として、昨年、社員と共に淡路島にて現地の方々のお力を借りながら米作りに挑戦しました。そこで収穫した美味しいお米を、家族や知人に配ることで、味という感覚を共有することで、言葉ではないコミュニケーションのイメージにつながると考えたからです。もう一つは、沖縄でサンゴの養殖活動をサポートしているのですが、そのような活動も、普段の仕事が結果として後世に価値が残ることをしていると実感してもらうために実施しています。

こだわり抜いたオフィスで知る、伝えることの難しさと喜び

株式会社フォースリー

こうした取り組みや仕事を通して、組織として作り出せている価値を日常の中でも実感してほしいので、オフィスにも炊飯器を置き、淡路島で収穫したお米をいつでも食べられるようにしています。社員が米を研いで炊き、残ったら冷凍するのですが、不思議なもので自然と当番制が出来上がり、他人のありがたみを感じながら、日々味わっています。こうした食のコミュニケーションは感情を豊かにすると感じますね。

執務環境については、様々なメッセージが伝わるよう気を配ってきました。重視したのは、いかに不要なストレスを軽減し、執務に最適な場所にするかということ。言葉で伝えるだけでは十分に伝わらないので、社員が使うもの触れるものにメッセージを込めています。

例えばパーテーションは、座っているときに微妙に見えるけど、立っていても気にならない高さを指定するとか、視覚効果を考えて煉瓦とデニムを組み合わせた部屋を作るとか、カフェは公園風に楽しめるように人工芝を張り、快適性を高めました。また、電話を使用する際に周りの人を意識しないで済むように、電話ボックスは五つも設置しています。そして毎日使うものですからイスにはこだわり、様々なタイプのイスを一つひとつ実際に座り、実際に自分が座って一番座り心地が良かったイスを導入しています。

現在は将来の人員増加を見据えて、100名程度入れるスペースを40名強の人数で使用しています。入居時、増床時に数千万円のコストがかかりましたが、それは必要な投資。その分、徹底した見積管理とか、自前で用意できるものは自分たちで探し調達するとか、不要なコストの削減には気を付けています。社員からの評価も高いようで、緊急事態宣言の際はもちろん、普段も完全リモートの雇用契約も導入しているのですが、多くの社員が皆、会社に来ています。

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上記内容は BZ空間誌 2022年夏季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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