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日本の産業競争力を支える産業の製造拠点が多く立地する東北

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2021年12月14日

東北エリア最大の人口を有する仙台は、東北経済の中心であり、同時に東北物流の核となっています。南北に長い東北エリアは、中央部を奥羽山脈が縦断するため、太平洋側と日本海側のアクセスが弱いという地理的特徴があり、奥羽山脈の山麓部を走る東北自動車道と日本海側、および太平洋側をつなぐ高規格道路が交わる交差点付近に物流拠点が集中しています。近年、岩手県、秋田県、青森県からなる北東北と、宮城県、福島県、山形県からなる南東北とに分けて、物流拠点を構築する企業が増えつつあります。北東北への物流拠点として人気が高いのは北東北最大の消費地、岩手県盛岡市、また南東北へは東北一の大消費地、仙台が根強い人気です。

日本の基幹産業である自動車や5G、IoTの進展で成長が期待される半導体の製造拠点が数多く集積しているのが東北エリアの大きな特徴のひとつですが、取扱貨物の傾向はエリアごとに多様です。

ここでは東北の4つの物流集積地のエリア特性を探ります。

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盛 岡 北東北の物流拠点

  • 人口 31.8万人(盛岡市:29万人、矢巾町:2.8万人)、120万人(岩手県)
  • GDP 1兆1,999億円(盛岡市、矢巾町)、4兆7,396億円(岩手県)

北東北を統括する立地として選択される物流拠点エリア。岩手県西部と秋田県との県境に奥羽山脈があり、並行して東部には北上山地が広がっているため、内陸部と沿岸部の地域間移動の支障となっている。そのため、物流拠点は交通利便性の高い、東北自動車道沿いのIC付近に集積。当該エリアを中心に拠点構築を検討する企業は多いものの開発用地が少なく、新規供給が待たれるエリアでもある。

花巻・北上 北東北の中継地点

  • 人口 18.6万人(花巻:9.4万人、北上:9.2万人)、120万人(岩手県)
  • GDP 8,134億円(花巻市、北上市)、4兆7,396億円(岩手県)

東北自動車道「花巻IC」、「北上IC」に近く、釜石自動車道の起点、秋田自動車道の起点としてアクセス良好な花巻・北上エリアは、岩手県内だけでなく、秋田県への流通の重要拠点として人気あり。北上エリアにはトヨタ自動車、半導体大手キオクシアの工場、コンビニ系の食品工場が立地、関連企業が進出。ICや道路整備が進み、今後もマルチ型倉庫の開発が続く注目のエリア。

仙 台 東北エリアの物流の中心

  • 人口 110万人(仙台市)、227万人(宮城県)
  • GDP 5兆1,656億円(仙台市)、9兆5,123億円(宮城県)

宮城県は仙台市周辺に物流施設が集積し、東北最大の物流中心地。東北地方全域を見据えた物流拠点として機能。仙台を中心に拠点構築を検討する企業が多く、人気が最も高いエリア。新規物件供給が続かず、需給バランスから優良物件は高値となる傾向。2022年には待望の先進的物流施設の新規供給が予定されている。仙台港周辺や東北自動車道IC周辺、仙台空港に隣接した岩沼市周辺に拠点を構えるケースも増えている。

郡 山 東北の南の玄関口

  • 人口 43.4万人(郡山:33万人、本宮:3万人、須賀川:7.4万人)、182万人(福島県)
  • GDP 1兆8,177億円(郡山市、本宮市、須賀川市)、7兆9,054億円(福島県)

南東北の物流の中心地、関東と北東北との中継地点として人気のエリア。新潟県や福島県内沿岸部までカバーできる郡山ICを中心に物流施設が集積。東北全域をカバーする拠点立地としては仙台に劣るものの、東北自動車道が福島市、郡山市と接続しているため、仙台および首都圏へのアクセスも十分可能。首都圏近郊エリアとして、製造拠点が多数進出している郡山市では新規物流施設に対する需要は底堅い。

出所●人口(2021年値)、GDP(域内総生産)(2018年値) 各県資料

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