働きやすいオフィス環境で高い業務効率・生産性を実現し、
さらなる雇用創出による地域活性化を目指す
株式会社メンバーズ
ニアショア推進室 室長（仙台・北九州採用責任者） 早川 智子氏
業容拡大を続ける「ウェブガーデン仙台」
1995年に東京で創立した株式会社メンバーズは、主に大手企業を対象に、Webサイト構築・運用やソーシャルメディア活用に関する包括的な支援サービス事業を展開しています。当社は東日本大震災直後の2011年7月、制作拠点として仙台市内にサテライトオフィスを立ち上げ、さらなる復興支援と業務拡大を図るため、2012年5月に新オフィス「ウェブガーデン仙台」を開設しました。
進出当初のスタッフはわずか3名でしたが、100名規模の拠点を目指して新オフィスはスペースを2倍に拡張。Webデザイナーやエンジニア等のクリエイターが、東京本社およびオンサイト常駐スタッフと最新設備によって連携しながらお客様単位でユニットを形成し、現在は15～20社にデジタルマーケティングに関するご支援を行っています。
仙台の魅力と行政によるサポート
当社の人員計画の1つに積極的な新卒採用の推進があり、優秀な人材確保のために地方中核都市への進出をいくつか検討していましたが、東日本大震災に見舞われたのはそんな折でした。当社では、被災地域の復興に貢献するのは、雇用創出による中長期的な経済支援であると考え、仙台での拠点開設を決定しました。
また、仙台にはWeb関連の学校が多く、東北6県から学生が集まり、卒業後は市内で職住近接のライフスタイルが可能であるため、地元東北で働きたいという人材が定着しやすい傾向があります。このような環境に魅力を感じたのも、仙台進出の大きな理由です。
一方で、業界そのものが新しく、社名が広く浸透していない状況では、特に地方都市における採用活動が難しいのも事実です。そのような状況で支援してくださったのが仙台市でした。市のバックアップがある企業ということで、宮城県内の学校からの信頼を得ることができ、先生方による積極的な学生への周知や説明会もあり、採用実績を積み上げていくことができました。前述のとおり、当社のお客様には大手企業が多いため、地元で大手企業のやりがいある仕事ができるという情報が先輩から後輩へと伝えられ、5年目にして企業名の浸透度が高くなってきたという実感があります。
地域とともに次のステージを目指す
当社は、高度な専門技能を持った人材の育成に力を入れていますが、「ウェブガーデン仙台」のスタッフは、高い技術力とともに、現地雇用ならではの地元活性化への強い熱意を持っています。こうした人材をさらに採用し、多くの雇用を創出できれば、地域経済支援へとつなげることができるでしょう。さらに当社では、東北の経済発展にも資する事業として、海外拠点設立による日本へのインバウンド促進事業も進行させています。これからの東北が、震災復興から地方創生へとステップアップしていくために、当社はWebという視点から貢献していきたいと考えています。
写真提供●㈱メンバーズ （取材●2016年4月）
