全体的に需要は増加傾向。需要の偏りによる物件の二極化が進行。
ターミナル駅周辺で大型空室不足
シービーアールイー(株)の調査によると、2015年3月期の「さいたま」エリアの空室率は、対前期(2014年12月期)比0.4ポイント上昇し5.2%となった。昨年8月の「大宮JPビルディング」竣工による最後の二次空室が顕在化したため、空室率は上昇したが、値頃感のある中・大型物件の成約が進んでおり、特に100坪超の空室は数が限られている。空室率は今後低下が見込まれ、ごく一部ではあるが、成約賃料が上昇気配を見せている物件も出てきている。
「千葉」エリアでは、駅周辺でまとまった面積を確保しづらい状況が続いており、駅前再開発ビルも満室稼働に近づいている。大型空室の確保のためか、海浜幕張周辺でも需要が増えてきているが、こちらの空室は、消化にまだ時間がかかるとみられる。
北関東・信越主要都市の市況
「水戸」エリアは再開発ビルの「トモスみと」が好調で、稼働率を上げてきているが、市内の需要の大半は小規模なものである。
「宇都宮」エリアは、前期に続き小規模の需要が旺盛で、空室は減少傾向である。地元デベロッパーが、2016年春竣工予定のワンフロア200坪、総貸床面積1,300坪超の新築オフィスビル計画を発表し、停滞していた大型需要の喚起が期待される。
「高崎」エリアでは、前期旺盛だった需要が空室の減少とともに一服し、今期は成約事例が少なかった。ただ、成約間近の案件も散見されるため、空室は一層減少するものと予想される。一方、同県の「前橋」エリアでは需要の低迷が続いており、空室率は高止まりしている。
「長野」エリアでは、3月に北陸新幹線が延伸開業したが、今のところそれに伴う需要の増加は見られない。需要・空室率共に横ばい傾向である。
「新潟」エリアは、エリア内での面積拡張、環境・立地の改善といった前向きな動機で移転を検討する企業が増えてきており、需要が若干増加している。中・小規模の空室在庫は多いが、一方でまとまった面積の空室は限られており、大型需要の受け皿は少ない。
全体的に、需要は徐々に増加してきているが、どのエリアも大型や築浅といった一部の物件に需要が集中する傾向があり、二極化が進んでいる。
ビル営業統括部 荒井誠
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相場表
| 種別 | 賃料(共益費込) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
|---|---|---|---|
| 千葉市 | 8,500~13,000 円/坪 | 千葉駅周辺では、100坪超のまとまった空室が確保しづらい状況が続いているが、需要自体は限定的。駅周辺では月極駐車場の確保が難しい状態が継続。 | ![]() |
| 茨城 | 7,500~11,000 円/坪 | 水戸駅・つくば駅周辺では限定的ながらオフィスニーズが見受けられる。一方、つくば近隣の土浦駅周辺は需要が低迷しており、厳しい市況が続いている。 | ![]() |
| さいたま市 | 14,000~19,000 円/坪 | 大宮JPビルディングの二次空室は順調に消化、大宮駅周辺は大型空室が品薄。200坪超になると選択肢がほとんどない。さいたま新都心、浦和エリアも大型空室は希少。市内で稼働率が上がった一部大型物件で、賃料上昇の気配がある。 | ![]() |
| 栃木 | 8,000~10,000 円/坪 | 宇都宮駅周辺で小規模の需要が依然活発、空室消化が進んでいる。大型需要は、受け皿となるまとまった面積の空室が少なく弱含み。 | ![]() |
| 群馬 | 7,000~10,000 円/坪 | 前期の反動からか、高崎エリアで成約事例はほとんど見られなかった。一方、成約に至っていない案件が複数あり、今後駅前物件で空室が若干減少する予測。前橋エリアは引き続き需要が弱く、空室率が高止まりしている。 | ![]() |
| 長野 | 8,000~11,000 円/坪 | 長野駅周辺では、立地改善、設備改善等、前向きなニーズが見られた。一方、北陸新幹線関連では、建設関連の需要は減少、開業効果を見込んでの動きも見られなかった。 | |
| 新潟 | 8,000~10,000 円/坪 | 需要は20坪程度の小規模なものが中心だが、エリア内での拡張移転、立地や環境の改善といった前向きな動機の移転が増えてきている。 |
| 空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

