様々な規模で移転ニーズが顕在化。
賃料相場水準は引き続き最高値を更新。
需要は堅調だが空室率上昇
当社調査による札幌2023年9月期の空室率は、対前期(同年6月)比1.2ポイント上昇の2.0%であった。8月竣工の新築ビル約3,500坪が、成約率1割未満だ ったことが空室率を押し上げた。
今期は30坪前後の小規模区画に対するニーズが、特に多く動いていた。今後竣工予定の物件に対しては、80坪程度の面積帯で問い合わせが増え、これまで潜在化していた150坪超の大型ニーズも徐々に動き始めているため、需要は堅調と言えるだろう。業種としてはBPO、コンタクトセンタ ーが旺盛。建て替えによる立ち退き移転ニーズも継続している。
想定成約賃料は今期も調査開始以来の最高値を更新した。新築は建築コスト増、既存は維持費増により募集賃料が上昇しており、空室が少ない中、テナントも予算を上げるケースが多い。マーケット全体で賃料相場の上昇が続いている。そのような中で成約が見られるビルは、変わらず人気の地下歩行空間直結等、立地条件が良い物件や、中心部から外れるため割安感のある新築物件となっている。 2023年はあと2棟の新築ビルが竣工を控えている。ビル側の戦略次第で、まだまだポテンシャルのあるマーケットと言えるだろう。
札幌支店 成澤 結
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