新設・拡張等、移転需要は活発。 空室率は大幅に低下し再び7%台へ。
四国のオフィスマーケット
シービーアールイー(株)調査による、2018年9月期における高松市の空室率は7.1%となり、対前期(同年6月期)比1.3ポイント低下と、前期の上昇分をも飲み込む大幅な低下となった。
今期はサービスオフィスの新たな出店や電子決済サービス企業の新規開設、またインフラ関連企業の拡張移転、製薬会社の郊外から街中への移転など、前向きな動きが多く見受けられ、空室率を大幅低下へと導いた。高松駅から番町付近の空室は引き続き消化傾向にあり、中新町以南の空室も消化されつつあるが、こちらはやや苦戦気味と言える。
供給面を見ると、7月に「ルートイン高松屋島」、8月に「ドーミーイン高松中央公園前」、10月に「JRクレメントイン高松」とホテルの竣工が続いている。オフィスの新規供給にも期待したい。
松山市のオフィスエリアでも、人材派遣業の新設やIT系企業の拡張移転など引き続き空室消化が進む。自社ビルを含む新築による二次空室や、潜在状況の段階での検討など、物件確保には引き続き工夫を要する状況と言える。
関西支社 名越 正幸
- 現在募集中の高松市の賃貸オフィス
- 現在募集中の松山市の賃貸オフィス
相場表
種別 | 賃料(共益費込み) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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高松中心部大規模ビル | 9,500円~13,000円/坪 | 新規供給の予定がない中で、築浅・ハイグレードビルの空室消化が進むに伴い、賃料は一部で上昇傾向にある。 | |
高松中心部中小規模ビル | 7,000円~9,000円/坪 | 一定水準のグレードかつ割安感のある物件において、競争力のある立地の空室は消化傾向だが、賃料水準は全体的に横ばい。 | |
松山中心部ビル | 8,500円~12,500円/坪 | 新耐震かつ一定水準のグレードの物件の空室消化は継続して進む。引き合いが重なるケースもあり、検討しづらい状況である。 |
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。