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大阪 - 賃貸不動産市場 2021年6月期

賃料相場(最新)

2021年9月21日

企業は依然マイナスの動きが主流。市内全エリアで空室在庫が増加。

新大阪の空室率大幅上昇

シービーアールイー(株)の調査による、2021年6月期の大阪グレ ードAの空室率は1.7%と、前期(同年3月期)より0.2ポイント上昇した。大阪グレードBの空室率は、前期より0.4ポイント上昇し、 2.1%となった。

オールグレードの空室率をエリア別で見ると、「梅田」エリアは対前期比0.2ポイント上昇し1.8%。「新大阪」エリアは、対前期比1.3ポイント上昇の3.8%となり、他の大阪市内のオフィスエリアと比べ、変動幅が大きく、空室率は上昇傾向にある。

全体として前年同期(2020年6月期)と比べると、大阪オフィスマーケットの主要6エリアすべてで、空室在庫が増える傾向が続いている。空室率は、引き続き低水準ではあるが、前期と同様、長期化するコロナ禍が、企業のオフ ィス移転・新規開設などの経営判断に、継続的に影響を及ぼしている。テナントの動きは、コスト削減を目的とした賃借面積の見直しや拠点集約などが、依然として主流となっている。

一方で、空室率の上昇に伴い、好調な業績を背景に、館内増床による借り増しや移転をした事例も見受けられる。旧耐震基準のビルから、新耐震基準に準拠したビルへの移転を検討する企業もあり、立地改善と併せ、ビルグレードのアップによる、BCP対応可能なビルへのニーズは、今期確認された事例である。

ワークプレイス戦略の再構築

新型コロナウイルスの感染拡大、緊急事態宣言の発出、ワクチン接種の遅延や変異型ウイルスへの警戒感を背景に、大阪のオフィスマーケットは、空室が徐々に増加している。昨年下半期以降に解約予告が出された区画の空室の長期化リスクも顕在化し、新規テナントの取り込みに対する柔軟性や、既存テナントの流出防止も課題となっている。ビルオーナー、テナント双方のオフィス環境整備や働き方の多様性を前提とした、ワークプレイス戦略の再構築は、今後も同様のトレンドが継続すると予想される。

今後に控える「梅田」「新大阪」エリアの新規供給は、新たなワークプレイス構築の実施の受け皿として、テナントサイドへアピールする機会が多くなることが、大いに期待される。

関西支社 三島 玄吉

相場表

種別 賃料(共益費込み) 需給の動向 空室率
推移
梅田
大規模ビル
25,000円~34,000円/坪 空室率は低水準だが、募集区画は増えてきている。賃料負担が高くなる大型区画は、引き続き成約まで時間を要している。 やや上昇
梅田
中小規模ビル
19,000円~24,000円/坪 空室率は上昇傾向だが、低水準。高額賃料帯のビルは成約に時間を要しているが、大規模ビルと比較してテナント側の反応は早い。 やや上昇
淀屋橋・本町
大規模ビル
19,000円~30,000円/坪 空室率は上昇傾向だが、賃料水準は横ばいで推移。 やや上昇
淀屋橋・本町
中小規模ビル
14,000円~20,000円/坪 大規模ビルの成約状況をベースに賃料水準は横ばいで推移。テナントの動きが出てきている。 やや上昇
難波・心斎橋
大規模ビル
15,000円~24,000円/坪 区画分割や、条件緩和などにより、成約した案件が散見される。小型区画に引き続き需要がある。 やや上昇
難波・心斎橋
中小規模ビル
13,000円~18,000円/坪 既存空室も小型区画は立地、賃料など条件により徐々に成約率が上がっている。 やや上昇
周辺都市
大規模ビル
13,000円~17,000円/坪 前期同様、新規空室の供給が少しずつ増加傾向だが、あまり積極的な動きはない。賃料水準も横ばいで推移。 やや上昇
周辺都市
中小規模ビル
12,000円~14,000円/坪 新規にエリア外から移転を検討するテナントの動きは限定的。今後、小型区画への分割提案も増えてくる。 やや上昇
事務所兼倉庫
市内・北摂・東大
5,000円~7,500円/坪 既存物件に空き予定が出始めているものの、底堅い需要で空き予定段階で消化が進んでおり引き続き引き締まった需給バランスになっている。 横ばい
倉庫・配送センター
郊外
3,700円~4,500円/坪 LMTの空室消化がさらに進み需給バランスはますますタイトになっている状況だが、既存物件にいくつかの空き予定が発生。BOXタイプ物件のリーシングがやや苦戦している印象。賃料は横ばい。 横ばい
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

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上記の記事の内容は BZ空間誌 2021年秋季号 掲載記事 掲載当時のものです。

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