金沢駅周辺でプラス需要が活況、 空室率は5%台に低下。
空室消化スピード加速
シービーアールイー㈱調査による2018年3月期の金沢における空室率は5.7%と、対前期(2017年12月期)比0.5ポイント低下した。金沢駅周辺を中心とした新規開設、同エリア内での拡張移転などが、今期の空室率に反映され、調査開始以来の最低値更新がさらに継続する結果となった。大型の解約があったものの、さほど時間を要せずに引き合いが多数入り、空室をほぼ消化したビルもある。
なお、先述の同エリア内での移転により発生した移転元の二次空室についても、館内増床も含め断続的に引き合いがある状況となっている。
駐車場の逼迫続く
金沢では車を移動手段とする企業が多いが、ビル内外を問わず月極駐車場は不足している状況であり(ビル外では月極駐車場に取って代わりコインパーキング利用が増えている)、移転先候補選択の難航に拍車をかけている。
需要は堅調に推移する中、一部業種(人材派遣、旅行、製薬、通信等)においては、縮小の動きも見られる。これらは同業他社との競合などによる影響と考えられるが、オフィス市況全体に及ぼす影響は限定的である。
金沢営業所 沢田 貴弘
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相場表
種別 | 賃料(共益費込み) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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金沢市(中心部) | 7,500円~9,500円/坪 | 南町周辺は老朽化による貸し止めなどにより、移転先となる候補が以前よりも減少。ニーズに合ったリニューアルを実施したビルでは、空室が徐々に消化されている。 | |
金沢駅周辺 | 10,000円~13,000円/坪 | 駅周辺への立地改善移転を試みるも、空室の選択肢がなく計画を見合わせる企業が出てきている。 | |
富山 | 7,500円~11,000円/坪 | 新規開設は10坪程度の面積帯が多くなってきているが、一部ビルでは館内増床が進み、空室が順調に消化されている。 | - |
福井 | 6,500円~8,500円/坪 | 需給に目立った動きはない状況だが、郊外から福井駅周辺への移転ニーズが散見される。 | - |
倉庫・配送センター 市内 |
2,500円~3,000円/坪 | ニーズは千差万別だが、供給が少なくニーズとマッチングしない状況が続いている。 | - |
倉庫・配送センター 市外 |
2,000円~2,500円/坪 | 2,000~3,000坪の需要があるものの物件の供給が少なく、売地での新築を検討する企業もある。 | - |
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。