空室率は5期ぶりに上昇するも、
前向きな需要がマーケットをけん引。
継続する大型新規供給
シービーアールイー㈱の調査による2024年12月期の福岡主要オフィスゾーンの空室率は、対前期(同年9月期)比1.0ポイント上昇の4.8%。想定成約賃料(共益費込)は、対前期比0.2%上昇の16,230円/坪となった。2023年9月期以降、空室率は5期ぶりに上昇に転じ、想定成約賃料は5期連続上昇となっている。人員増加に伴う拡張移転や新規事業所開設など、前向きな需要が市場をけん引した。
昨年12月末、「天神ビッグバン」における最大規模の開発「ONE FUKUOKA BLDG.」が竣工を迎えた(全面開業は、今年4月24日予定)。本開発を皮切りに、「天神ブリッククロス」(今年4月竣工予定)や「天神住友生命FJビジネスセンター」(今年6月竣工予定)など、継続的に大型新規供給が予定されている。今後具体化する開発まで含めると、福岡マーケットのエリア全体における将来的な空室率上昇は、避けられないと予想される。一方で、博多エリアについては、今後の再開発に伴う立ち退き需要のほか、天神エリアに比べ、大型供給が限定的になるため、空室率上昇の影響も限定的だと想定される。
物件間に差別化の動き
ただし、空室率の上昇によって、必ずしもテナント優位のマーケットになるとは限らない。空室率上昇の大きな要因は、大型新規供給によるものであり、物件の選択肢が純粋に増えるかたちではない。需要の喚起や空室消化は、物件の持つ競争力次第である。そのような状況の中、新規供給の物件については、大型開発を中心に、ワーカーの快適性や働き方の柔軟性を補完する機能(貸会議室、フィットネス、コワーキング施設など、単価に見合った高付加価値を提供する機能)の充実度によって、差別化を図る動きがある。既存物件については、リニューアルやセットアップ、居抜きなど、他の既存物件にはない、最新のトレンドを踏まえたかたちで、差別化を図る動きがある。
様々なコスト上昇が、企業業績を圧迫している一方で、より良い人材を確保することは、企業の喫緊の課題である。魅力ある物件への需要が高まる中、空室率上昇で生じる、物件間の差別化競争が、マーケットのさらなる進化や発展につながることに期待したい。
福岡支店 田中 菜津美
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