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株式会社NTTロジスコ | インダストリアル ケーススタディ

平和島物流センター開設から4年。
物流マーケットにおける「倉庫+本社機能」の優位性を発揮する、NTTロジスコ。

株式会社NTTロジスコ

NTTグループの総合ロジスティック企業「NTTロジスコ」は、創立から20年を迎えた2014年、本社オフィスと都市型大型物流施設を融合した「平和島物流センター」を開設。サード・パーティ・ロジスティクス(3PL)を業務とするなか、本社機能を併せもつこの物流センターは、NTTロジスコと顧客に何をもたらしたのか?拠点開設までの経緯とこれからの展望について、同社プラットフォームサービス部部長、武田直人氏に聞いた。

業容拡大に向け、汎用性の高い自社倉庫開設プロジェクトが始動

株式会社NTTロジスコ

(株)NTTロジスコは、その名のとおり、 NTTグループの物流会社である。1994年にNTT100%出資の子会社として、NTTの物流部門から独立。現在、北は札幌、南は福岡まで、全国に16の物流センターと14のサテライトセンターを設け、関連会社を含め、約2,000名の従業員を擁する総合ロジスティクス企業となっている。

創立当初こそ、ケーブルなどの通信資材や電話・ファックス、電話帳といったNTTグループ内における保管・出荷の仕事をメインの業務としていたが、時代の流れとともにグループ外にも営業チャネルを拡大し、顧客の物流部門をトータルで引き受ける3PL(サード・パーティ・ロジスティクス)企業へと成長。日本の通信インフラを支えてきたNTTグループとしての品質とサービスは高く評価され、通販をはじめ、医療機器分野やIT機器分野など、2012年には40%程度であったNTTグループ外の物流売上高が、わずか数年で約60%を占めるまでになったという(2016年時点)。

加速度を増すかのように他業界での実績を伸ばすなか、2014年にはさらなる業容拡大と物流市場における競争優位性の獲得に向け、新拠点を開設。理想的な土地を所有していた会社との共同事業というかたちで開設されたのが、大田区平和島の「平和島物流センター」だ。

NTTロジスコ プラットフォームサービス部部長の武田直人氏は、次のように語る。「首都圏ではそれまで千葉と埼玉にメインの物流センターを設けていましたが、昨今の物流ニーズの高まりに伴って、それらの倉庫に空きが出ない状況になっていました。一方で当社は長年、NTT時代の倉庫を借用するかたちで業務に取り組んできたなかで、より幅広い業種のお客様にも対応できるよう、将来にわたって汎用性の高い自社倉庫の必要性も感じていました。ちょうどその頃にご縁があったのが、平和島に5,000坪規模の土地を構え、その再開発を考えられていた現在の共同事業会社様です。神奈川や埼玉で候補地を探したりもしましたが、そのご縁がきっかけで、より立地条件のよい平和島に新拠点を開設するプロジェクトが動き出したのです」。

倉庫仕様の充実と高付加価値サービスで顧客中心主義を徹底

株式会社NTTロジスコ

NTTロジスコが新たな拠点として選んだ平和島センター候補地は、周囲に東京湾大井ふ頭や羽田空港が位置し、首都高速1号羽田線のインターチェンジも至近。さらに京急本線や東京モノレールの私鉄各線3駅が利用でき、都心部との往来も至便だ。まさに陸・海・空へスムーズにアクセスができ、物流戦略にうってつけの条件を備えている。

平和島物流センターは、物流施設開発のノウハウを有するCBREのコンストラクションマネジメントのもと2013年7月に着工し、翌年の11月末に竣工した。NTTロジスコ、共同事業会社、CBREとの間で議論を重ねて完成した施設は地上7階建で、約25,000坪の延床面積は、同社物流センターでは歴代最大の規模に。そして、7階のオフィスフロアを除く1階から6階に配した倉庫フロアは、基準階あたり約3,600坪の広さを誇り、顧客の要望に合わせて分割利用ができるように設計されている。一方、有効天井高は、5.5m(1~4階)と4m(5~6階)の2種類を設定。それぞれを高効率な保管が可能なエリアと、流通加工に適したエリアとして使い分けができるようにした。加えて、最先端施設として設備仕様の充実も図り、監視カメラや入退室セキュリティ機器を装備。防災センターによる24時間365日の警備も実施するなど、安全性と安心感を高めている。さらに、全フロアには空調設備を設け、顧客の商品に合わせて温度管理ができるほか、勤務する従業員にとっても快適な職場であることや、LED照明を採用して環境負荷を抑えることなどにも考慮している。もちろん、ICTを活用した正確な在庫管理ソリューションの導入は、NTTを社名に冠した企業にとってはお手のものと言ったところだろう。

「私たちの物流サービスでは、お客様からお預かりするものを単に保管・出荷するだけではなく、当社ならではの高い付加価値を提供したいという想いがあります。そのため、倉庫の設備を充実させるのはもちろんのこと、たとえば医療系のお客様では特別な洗浄設備を設置し、IT系のお客様であればご要望に応じて大型サーバーを検査する設備環境を構築するなど、常に顧客ファーストを徹底しています」。

精密な医療機器など、とりわけ厳しい品質管理が求められる薬事関連分野において、NTTロジスコの受託実績は約50社に及ぶ(2016年時点)。それに伴い、従業員も物流に関する資格に加え、「医療機器販売営業所管理者」や「医療機器製造業責任技術者」といった資格を取得するなど、物流センターの設備と同様に、現場スタッフの教育にも力を入れている。この平和島物流センターにおいても、常に顧客の目線に立って業務にあたる、NTTロジスコの真摯な姿勢がうかがえる。

さらなる競争優位性をめざし、物流拠点と本社の一体化を決意

株式会社NTTロジスコ

武田氏は、NTTロジスコの主な強みとして次の3点を挙げる。
1.改善の提案力、2.情報の技術力、3.現場力だ。

まず、改善の提案力とは、顧客に対し、コンサルティングも含め最適なSCMを提供すること。次の情報の技術力とは、NTTグループのアドバンテージを活かした先進的な物流システムの構築である。そして、3番目の現場力は、TPS(トヨタ生産システム)をベースとして効率化された、高品質な物流オペレーションだ。もちろん、先述した専門性を有するスタッフの配置もここに含まれる。

この3つの強みにより、平和島物流センターでは、主に医療機器分野やIT機器分野で新規顧客を開拓。そして、顧客から信頼を勝ち得るプロセスにおいて、何より強い後ろ盾となっているのが、平和島物流センターの開設に合わせて7階のオフィフフロアに移転した、NTTロジスコ本社の存在だ。

「以前は都心部の本社でお客様と打ち合わせたあと、現場であるそれぞれの倉庫に赴くなど、移動に時間を要すことが多く、改めてスケジュールを調整するケースもありました。平和島物流センターの建設プロジェクトではそのような点も省みて、物流会社なら、倉庫という現場に本社オフィスがあっても面白いんじゃないかと、経営陣から斬新なアイデアが出されたんです」。

物流センターと本社機能の一体化といえば、昨年2017年に話題となった、(株)ユニクロの「ユニクロシティ東京」が記憶に新しい。それに先駆けて、本社機能を備える物流センターを稼働させたNTTロジスコは、物流の市場競争を見据えた先見の明があったと言えるだろう。

「私自身は倉庫フロアの設備仕様を計画するチームでしたが、本社の移転が決まるやいなや、総務を中心にありとあらゆる部署で移転プロジェクトが動き始めました。移転は11月の物流センターの竣工後、年末年始をまたぐこともあり、倉庫の開設だけを考えていた当初と比べると、想像以上の大ごとになりました(笑)」。

変化する物流市場をにらみ、平和島に次ぐ自社倉庫を計画

株式会社NTTロジスコ

本社とともに稼働する平和島物流センターは、業務の効率化はもちろん、顧客に対する提案力やサービス品質の向上をNTTロジスコにもたらしたと、武田氏。

「本社へ打ち合わせに来ていただいたお客様に、併せて実際の倉庫やオペレーションを視察いただくなど、リアルタイムでの説明やアピールが可能になり、営業上のメリットを感じています。お客様にも一目瞭然で当社の物流の仕組みが理解できると、ありがたい評価をいただいています。また、平和島物流センターでは、本社と連携しながらトライアルオペレーションを行ったり、全国各地の物流センターで展開するモデルプランを構築したりするなど現場での確認がスムーズになり、スピード感を持って進められるようになりました」。

平和島物流センターの開設で手応えを感じたNTTロジスコは、2018年11月、千葉で延床面積約17,000坪を有する自社倉庫の建設に着手する。ただし、昨今は建設コストが上昇傾向にあることや、労働者不足が話題にのぼるなど、平和島に拠点を設けた数年前とは物流市場をとりまく環境や条件が変わりつつあるのも事実。実際に、そのような背景のもと、費用対効果などを勘案し、マルチテナント型の物流施設を借りて事業に取り組む企業も増えてきている。

「今後は当社も、ケース・バイ・ケースで賃借を選択することがあるかもしれません。しかし千葉の新しい倉庫は、当社ならではのサービスを提供していくために必要な、大規模な拠点となります。まずはお客様のご要望に合わせた物流サービスを実現することを念頭に、人手だけに頼らないロボティクスの導入やAIによる業務の効率化、コストダウンなどを図っていきたいと考えています。また、当社は平和島物流センターにおいて医療機器物流の共同配送を実施しています。配送ドライバー不足による運賃値上げの抑制や配送品質向上を目的としており、今後は配送先のエリアやルートの拡大も検討していきたいと考えています」。

NTTグループの使命のもとで、躍進を続けるNTTロジスコ

株式会社NTTロジスコ

以上のほかにも、平和島物流センターに次ぐ新倉庫では、働く場所としての魅力も高められるよう、従業員に向けたアメニティの充実にも力を入れていきたいと、武田氏は語る。快適に利用できる飲食施設や休憩室を確保することはもちろん、コンビニエンスストアの併設や、フリーWi-Fiの導入なども検討中だという。また、2018年は大阪府北部地震や西日本豪雨など、各地で甚大な被害をもたらした自然災害が続いたこともあり、改めて企業におけるBCP(事業継続計画)の重要性を意識しているようだ。

「通信インフラを支えるNTTグループの一員として、当社は以前から各物流センターに非常用発電機を備え、災害時にも物流サービスを維持し、緊急配送にも対応できるよう、拠点間のバックアップ体制を構築してきました。昨今は物流会社のそのようなBCPへの取り組みを、お客様ご自身がより厳しい目線でジャッジされるケースが増えてきています」。

平和島物流センター開設から4年、そして、千葉に建てられる新たな自社倉庫。総合ロジスティクス企業としての物流戦略はもちろんのこと、NTTグループの使命のもとで躍進をつづける、これからのNTTロジスコの取り組みに注目していきたい。

平和島物流センター

株式会社NTTロジスコ

プロジェクト概要

企業名 株式会社NTTロジスコ
施設 東京都大田区平和島1-1-2
開設時期 2014年11月
CBRE業務 施設開発コンストラクションマネジメント

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上記内容は BZ空間誌 2018年冬季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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