羽田空港の南西、多摩川を隔てた川崎市殿町地区に位置する「殿町国際戦略拠点キングスカイフロント」では、川崎市が中心となり、ライフサイエンス、環境分野における世界最高水準の研究開発から新産業を創出する国際戦略拠点の形成が進んでいます。
2011年には「実験動物中央研究所」が運営開始、翌年「国立医薬品食品衛生研究所」の進出決定を皮切りに、わずか10年ほどで医薬品、医療機器、難病治療などの研究開発を行う民間企業・機関が続々と進出。70機関の進出が決定し、約1,500人のライフサイエンス分野の就業者を擁する医療系イノベーションエリアへと成長しています。〔2021年1月時点〕
イノベーション創出をハード、ソフトの両面からバックアップ
エリア内には、慶應義塾大学殿町先端研究教育連携スクエア(殿町タウンキャンパス)、東京工業大学中分子IT創薬研究推進体(MIDL)、神奈川県立保健福祉大学大学院へルスイノベーション研究科などがあり医療系分野における世界最高峰の研究開発拠点にふさわしい環境が整いつつあります。また、多くの医療系企業や研究機関が集積する中、2021年度中には対岸の羽田空港につながる〔仮称〕羽田連絡道路の開通が予定されています。これにより、空の玄関口、羽田空港へのアクセスが飛躍的に向上するだけでなく、対岸の羽田空港跡地の新産業創造・発信拠点HANEDA INNOVATION CITYや羽田エアポートガーデンとの連携強化による相乗効果も期待されます。
R&D拠点を集める充実した選択肢と優遇制度
エリア内には、各企業や機関のR&D拠点だけでなく、賃貸ラボとして運営される研究棟も複数立地しています。企業がR&D拠点を独自に開発するには、近隣住民の合意を得づらいなど、時間やコスト、条件面のハードルが高いケースが多く見られます。そのため、事業・製品のサイクルが短くなっている企業にとって、コストとタイミングの面から賃貸ラボを選ぶケースがあります。エリア内には、ナノ医療イノベーションセンター(iCONM)をはじめ、現在、6つの賃貸ラボ的な施設があり、ライフサイエンス系の多くの企業・機関が入居しています。またキングスカイフロントは、国家戦略特区・国際戦略総合特区・特定都市再生緊急整備地域に指定されており、規制緩和・財政支援・税制支援等の様々な優遇制度の活用が可能です。