本社の建替をきっかけに、自社施設の外にショールームを設置。
幅広い年代・属性の人が行き交う立地で、アルバムづくりの楽しさや製本の文化を訴求。
ナカバヤシ株式会社 事業戦略部 広報IR室 マネージャー 氏
アルバムを創る楽しさを、若い世代へアピール。
ナカバヤシ株式会社は、製本や古文書の修復を生業に、大正12年(1923年)に創業しました。その後、手帳やアルバムなどの文具製品のほか、企業内の事務作業を代行するBPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)サービス、シュレッダーなどのオフィス関連製品、木質バイオマス発電などのエネルギー事業、にんにく生産などの農業など、五つの分野に事業を広げてきました。40代以上の方々には、ナカバヤシといえば、台紙を自由に増やせる「フエルアルバム」の印象が強いと思います。結婚や出産などの節目で写真を撮り、アルバムに収めていただきたいという思いから、お客様に直接訴求するため『新婚さんいらっしゃい!』などでテレビCMを放映したところ、多くの方にナカバヤシを知っていただくことができました。しかし、現在の課題は、若い世代の認知度です。デジカメや携帯電話のカメラ機能を使って写真を撮るのが当たり前である昨今の若者世代は、写真をプリントしないことが多く、その結果アルバムに整理したことのない方が多数います。そんな中、ナレッジキャピタルとご縁があり、2019年4月より、「The Lab.~みんなで世界一研究所~」にナカバヤシブースを出展しています。ここは、近畿圏はもとより、出張や観光で大阪に来られる方々にも気軽にお立ち寄りいただける立地です。当社が製本や製品開発だけでなく、世の中の流れに敏感に対応して様々な事業を展開していることも、知っていただけるのではと考えました。
展示や体験イベントを通して、アルバムづくりの楽しさや製本の文化を伝える。
ブース出展の直接のきっかけは、2018年12月から始まった大阪本社ビルの建替です。同ビルにあったショールームが使えなくなり、せっかくなら人の集まる一等地で訴求できる場所を、と考えたのが出展の理由でした。また、The Lab.では展示だけでなく、イベントを開催してお客様に直接アピールできます。さらに、場内にいるコミュニケーターの方が、私どもの代わりに展示内容や弊社の取り組みを説明し、また、お客様の声をフィードバックしてくださいます。これらの点はとても魅力的で、出展の決め手になりました。
ブースでは、祖業である製本やアルバムに関連し、本づくりの工程や仕組み、アルバム編集の楽しさを伝える展示を行っています。加えて、重視しているのは、実際にアルバムづくりや製本を体験していただく機会を提供することです。私どもはモノを売っていますが、アルバムや手帳は使って数年後に活きてくる製品です。そのため、モノを使うことで得られる生活や楽しさをいかに伝えるかが大事だと思っています。アルバムづくりの体験イベントには、小さなお子さん連れのお母さんがいらっしゃいます。タイトルカードやマスキングテープを使って自由に編集していただくのですが、可愛いわが子のアルバムを創る楽しさは、やはり体験していただくのが一番。他にも、在阪ラジオ局FM802にご協力をいただき局が主催する音楽イベントのサテライトブースをこちらに設置したり、アーティストを呼んでトークイベントを行ったところ、想定を大きく超える大勢の高校生が集まってくれたりなど新しい層を集客できました。
本社ショールームに足を運ぶ機会のない方々にもナカバヤシを知っていただけるのは、大阪駅前という好立地ならではですし、また、知的関心の高い方々にアピールできるのもナレッジキャピタルの特徴だと思います。今後もこの立地を最大限に活用し、アルバムや製本の魅力を多くの人に伝えていきたいと思います。