中央区 都市データ
東京に次ぐ関東圏第二の主要都市である横浜では、横浜駅周辺、みなとみらい、関内、新横浜が主なビジネスエリアとなっている。特に横浜駅周辺は、品川までJRで20分、羽田空港まで京急で22分と都内へのアクセスも良好であり、良くも悪くも都内オフィスマーケットの影響を受けやすい。
市内全体のオフィスマーケットについては、2002年から2年連続で需要減退に苦しんだものの、2004~2005年には急回復し拡張、新設といった積極的な新規ニーズが大半を占めた。
またこうした需要回復期のなか新規供給がほとんどなく、受け皿不足が進行した。逼迫したマーケットを背景に需要が喚起され、2007~2008年に竣工を迎えるビルは堅調にテナント需要を獲得し、現在も開発プロジェクトが多数進行中である。
横浜 都市データ | |
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企業数 | 109,637社 [H13→H18 増減率 : -6.3%] |
ワーカー数 | 1,359,299人 [H13→H18 増減率 : +0.9%] |
大型小売店数 | 336店 |
大型小売売場面積 | 2,266,037㎡ |
横浜 主要オフィスビルと代表的な入居企業 | |
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横浜天理ビル | オービック / 岡村製作所 |
横浜西口KNビル | サントリー / 協和発酵工業 |
横浜西口KNビル | ハローワーク横浜 / 積水ハウス |
スカイビル | 丸井(店舗) / リクルート |
MMパークビル | 日揮情報システム / エーザイ |
三菱重工横浜ビル | 三菱重工業 / 第一三共 |
クイーンズタワーA | 日揮 |
クイーンズタワーB | 旭化成ホームズ / ニコンシステム |
クイーンズタワーC | 住友林業 / NTT東日本 |
横浜ランドマークタワー | マンパワー・ジャパン / コロワイド |
日石横浜ビル | アステラス製薬 / 日立ビジネスソリューション |
横浜アイランドタワー | 都市再生機構 |
産業貿易センタービル | 横浜市港湾局 / 横浜商工会議所 |
コンカード横浜 | コスモスイニシア / 早稲田セミナー |
新横浜中央ビル | 富士通マイクロソリューションズ |
横浜西口
JRを始め多数の路線が乗り入れする神奈川県の最大ターミナルである横浜駅。同駅表玄関となる西口のビジネス街は、駅を起点に放射状に広がる、市内で最も業務・商業が集積するエリアである。その利便性は非常に高く、オフィスとしては業種を問わず様々な企業が支店・営業所を構えている。東口に比べ商業集積も充実しており、依然、根強い人気のあるエリアである。
新横浜
比較的築年数が浅く(15~20年)、広いワンフロア(100~200坪)のオフィスビルが集積している。地域特性上、同地に居を構える企業は、半導体やメーカー系企業、外資系の集積が目立つ。また、第三京浜へのアクセスも良いことから、営業車を使用する支店機能のオフィスも多い。昨今、JR新横浜駅ビルが竣工したことや、グレードの高い新築物件の開発が進んでいるため、リーズナブルな賃料のリニューアル物件が市場に出始めている。
横浜東口
2006年、商業施設の横浜ベイクォーターが開業。加えて、2008年よりワンフロア400~600坪の中・大型新築物件が4棟竣工し、ポートサイド地区再開発がほぼ完成する。ハイスペックなビルの供給により、活性化が期待できるエリアである。横浜西口と比較すると、これまで業務・商業の集積はやや乏しかったが、今後、開発の進むみなとみらい地区の玄関口となることや、タワーマンションの竣工を迎え、新たな発展が見込まれる。
みなとみらい
当エリアは、グレード・機能性ともに高い大規模ビルで形成され、大型需要の受け皿を担っている。また、都内と比べコストメリットがあり、都内の大型需要においても比較検討されるエリアといえる。横浜に比べアクセスする路線数が少なく交通利便性は劣るものの、今後は、日産の本社移転などを皮切りに、ビジネス街として認知度の底上げが期待できる。行政も特別力を入れており、複数の大型新築ビルの計画が進行中である。
関内
県庁や市役所が所在する関内は、横浜で最も伝統あるビジネス街で、歴史的建造物も多い成熟したエリアである。しかし、築年数が経過したビルが多く、また、MM21地区の大型開発の煽りを受け、近年オフィス集積地としては地盤沈下の傾向にある。老朽化ビルの取り壊し後の、マンションやビジネスホテルなど他用途への開発が特徴的。オフィスニーズは、官公庁関連の需要が中心である。
川崎
神奈川県の東玄関口にあたる川崎市の業務・商業の中心地。駅東側は従来からの集客型テナント、及び営業所が集積し、駅西側は高スペックの大規模ビルを中心にメーカー系企業が集積している。東京都心までのアクセスが容易であるため、都心部の市況に影響を受け易く比較検討されることが多い。2006年、駅に隣接して商業施設ラゾーナが完成し、川崎全体の集客力が高まっている。
厚木
小田急線の本厚木駅を中心とした当エリアは、県央の拠点であり、メーカー系の大規模な工場や研究所が近いため、古くから営業所機能が集積している。また、住宅地も近く、多用途が混在したエリアとなっている。しかし、営業拠点の統廃合が進む中、以前より厚木の拠点の重要性は低下しており、ビルスペックの更新・改善にも消極的である。