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延伸する圏央道と関東圏物流集積地の未来像

着々と進む建設工事完成間近となった圏央道の主要区間

今、東京都心部から40~60km圏をぐるりと循環する高速道路の建設工事が、全線開通に向け着々と進行していることをご存知だろうか。国道468号線・首都圏中央連絡自動車道、いわゆる"圏央道"の開発である。

総距離約300km。数字だけを挙げるとピンとこないが、これは、直線距離で東京―名古屋や東京―仙台に匹敵する長さ。横浜を起点に、首都圏の外周を時計回りに厚木・八王子・川越・つくば・成田・木更津と、衛星都市・業務核都市を繋ぎ、そして東京湾アクアラインで再び横浜に戻るという、壮大な環状ハイウェイである(圏央道の起点・終点は、横浜横須賀道路に接続する横浜市の釜利谷JCTから東京湾アクアラインに接続する木更津JCTとなる)。

プロジェクトがあまりに巨大で年度毎に順次延伸していくからか、また、経由地点が東京郊外で直接工事を目にすることが少ないからか、開発工事の進捗状況や開通予定について、一般には思いのほか知られていない。先日10月18日に、国土交通省関東地方整備局から発表された平成18年度の事業目標達成度では、20区間中18区間で順調に事業が進んでいるとしており(同省同局記者発表資料http://www.ktr.mlit.go.jp/tok01_1910.htm)、この調子でいけば、後わずか5年で圏央道の主要な区間が開通の運びとなる。この"主要な区間"とは、東京を起点に放射状に伸びる東名高速・中央道・関越道・東北道・常磐道・東関東道の6高速道の接続区間のことである。

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遅れた環状高速道の開発首都圏の交通問題解決の"切り札"への期待

放射高速道を通じて、東京に大量に流れ込むモノ。そして、東京を通過するにもかかわらず都心部まで運ばなければならないモノ。首都高速都心環状線の慢性的な渋滞状況を引き合いに出さずとも、首都圏交通網における新たな環状高速道の必要性は、誰もが認めるところだろう。環状高速道の整備は、かなり以前から叫ばれており、古くは1963年の「都市間高速道路整備構想」に記されているほどだ。しかし、実際は東京と全国都市とを結ぶ放射方向の高速道路建設が先行し、環状方向の整備は後回しになった。現在、東京の環状高速道の計画は、首都高速の中央環状線(副都心環状)、東京外かく環状道路(外環道)、そして圏央道の三環状だが、その整備率はわずか40%。しかも、外環道では、環状を形成する計画すら決定していない状態だ。そんななか、今後、次々と開通を迎える圏央道の各区間。首都圏のモノの流れを根本から変え得る、新たな交通インフラの誕生に、否が応でも期待は高まってくる。

拠点間の距離感が一変まったく新しい物流ネットワーク誕生

【圏央道の開通時期と予想される所要時間】の地図は、圏央道の各区間の開通時期と、放射高速道とのJCT間が、開通後、どのくらいの所要時間で結ばれるかを示したもの。現在の所要時間も併せて記載しているが、これはあくまで計算上の数値。実際に同行程を行き来したことのある方ならご承知かと思うが、一たび渋滞に巻き込まれれば、この時間でアクセスすることさえ不可能だ。現実的に考えれば、現在の各放射高速道は完全に独立したラインで、例えば物流企業の拠点展開にしても、これら沿線を重ねてカバーするなど無理な話だった。しかし、これが後5年で大きく変化し、各高速道間は、確実に20~30分という短時間で連結されることとなる。このことは一体何を意味するのか。

今年6月23日、圏央道あきる野ICから八王子JCTが開通し、圏央道初の放射高速道の接続(関越道~中央道)が実現した。その後10月22日に発表された、同接続による各種効果の取りまとめを見ると、圏央道自体の交通量増加や利便性向上、周辺一般道の渋滞緩和は当然として、興味深いのが≪IC周辺への企業進出による地域や産業の活性化≫の結果ではないだろうか。「圏央鶴ヶ島ICに隣接する土地区画整理事業地に38社が進出、内流通系企業が7割」「狭山日高IC周辺約60haが工業・流通系に指定され、20社が進出、さらに20社が工事または手続中」「八王子西IC周辺の140haを市公社が取得し、物流拠点整備について研究中」等々、物流面ではさほど重要なラインと捉えられていない中央道~関越道の連結でさえこのような状況である。日本の主要幹線ともいえる東名高速、東北道が連結する時点での影響が、容易に想像できる。

圏央道各区間の開通時期と予想される所要時間

注目は各JCT周辺業界、地方自治体は圏央道をどう見るのか

下に、各放射高速道と圏央道とのJCT周辺における現時点の物流ポテンシャルと、今後、圏央道の開通とともに想定される動向を簡単に記した。これらJCT周辺が、新たな交通の要衝として最も大きくポテンシャルアップすることに疑いはないが、もちろん各JCT間のIC周辺についても、交通アクセスは著しく向上し、あらたな姿を見せていくに違いない。

次項以降、果たしてこの圏央道の延伸を物流不動産デベロッパーはどう捉えているのか、また、受け入れる立場の地方自治体企業誘致担当はどう考えているのか、最後に、当社シービー・リチャードエリスのインダストリアル営業担当の見解をそれぞれレポートする。首都圏の物流拠点戦略を練る貴社の、一助になれば幸いである。

圏央道JCT周辺の現状と未来像

中央道八王子JCT周辺

中央道八王子JCT周辺

もともとは住宅や学校などが多いエリアであるが、中央道八王子IC周辺には工業団地の立地も見られる。東名高速と比較すると物流の中継拠点としては弱く、どちらかというと工場などの製造拠点が多いエリアといえる。今年6月、関越道鶴ヶ島JCTと中央道八王子JCTが連結したが、この開通を見越した企業進出の動きが、近年、多数見受けられた。日の出IC周辺の大型ショッピングモール、青梅IC周辺でも、ここ数年でホームセンターや大型家電店、スーパーなどの進出が見られる。また、自治体も地域の活性化を目論み企業誘致に注力し、八王子JCT周辺用地に倉庫、トラックターミナルなどを集めた物流拠点が整備されている。また、今後は東名高速へ連結することにより、東京中心部、埼玉方面への配送の他に神奈川への配送も可能となる。企業の広域管轄拠点として配送エリアは広域化するといえる。

関越道鶴ヶ島JCT周辺

関越道鶴ヶ島JCT周辺

関越道は、これまで、川越ICや所沢IC周辺を中心に自動車部品関連企業の事業所、工場などが多く見られた。西側中央道方面への圏央道は既に開通しており、ジャンクションに最も近い鶴ヶ島IC及び、圏央道沿線に企業の進出が広がってきている。また、東側の東北道への連結が完了すれば、東北エリアへのアクセスも可能となり、八王子方面に加え埼玉全域を営業エリアとする拠点展開も可能となる。

東北道久喜白岡JCT周辺

東北道久喜白岡JCT周辺

現状、東北道久喜IC周辺に大規模工業団地は少ないものの、大型物流施設の立地は見られ、湾岸部に比べ低廉な土地価格により企業ニーズを吸引するエリアである。また、東北道は郡山、仙台など東北核都市へのアクセスに優れ、東北エリアに製造拠点を構える企業にとっては中継拠点としての利便性は高い。圏央道の建設により、東京都心部に加え、埼玉、千葉、神奈川への配送が容易となるため、地域配送だけではなく、首都圏全域を配送エリアとして考えることが可能な広域管轄拠点として機能できるエリアといえる。

常磐道つくばJCT周辺

常磐道つくばJCT周辺

つくば市は、大学や企業の研究施設が多く集積する日本有数のエリアである。また、研究所の他にも倉庫、工場などの工業系施設の立地も見られる。圏央道の建設に当たっては、埼玉方向への利便性が向上することから、既に開通したつくば牛久IC周辺はもちろん、常磐道のICである谷田部IC、桜土浦IC周辺エリアへの企業進出も見込まれる。

東関東道大栄JCT周辺

東関東道大栄JCT周辺

圏央道が接続する予定である大栄JCTは、成田ICと1つ先の大栄ICの中間地点となる。成田IC周辺では、新東京国際空港の立地に起因した大型物流施設や工場の立地などが見られるが、現状においては、大栄IC周辺への企業進出は活発ではない。圏央道の建設により北関東・埼玉方面への配送も可能となり、同エリアから首都圏内陸部への利便性が格段に向上する。新東京国際空港の航空貨物などを首都圏全域に配送することが容易になるといえるだろう。

東名高速海老名北JCT周辺

東名高速海老名北JCT周辺

圏央道は、東名高速厚木IC近くに接続する予定。東名高速は、東海、近畿と東京都心を結ぶ大動脈であり、関東の玄関口である当該エリアを中継拠点とする物流施設ニーズは潜在的に高い。厚木IC南側を中心に流通団地や工業団地が立地しており、現在でも物流施設が多く集積している。圏央道の建設により、東京都心部に加え八王子、埼玉方面への配送が可能となり、これまで以上に企業の物流拠点としての立地ポテンシャルは向上する。物流施設を中心に企業の進出が期待できるエリアである。

入間IC周辺・坂戸IC予定地周辺・挟山日高IC周辺・桶川IC予定地周辺

[ 写真提供 ]
「海老名北JCT周辺」「八王子JCT周辺」「鶴ヶ島JCT周辺」「久喜白岡JCT周辺」「つくばJCT周辺」「大栄JCT周辺」...
国土交通省関東地方整備局提供
「入間IC周辺」「狭山日高IC周辺」「桶川IC予定地周辺」「坂戸IC予定地周辺」...
埼玉県都市整備部田園都市産業ゾーン推進室提供

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上記内容は オフィスジャパン誌 2007年冬季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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