2008年下期以降、不動産市況は確実に悪化の一途をたどっており、日本一の商業地・銀座においても厳しい状況を迎えている。これまで銀座の高額賃料相場を牽引してきたラグジュアリーブランドの新規出店にブレーキがかかり、撤退するブランドまで見られるようになった。「通り」の観点で見ると、中央・晴海・マロニエ(中央通り以西)通りの1階物件は現況下でも高いポテンシャルを有しているが、かつて海外ブランドにとってNo.1立地であった並木通りでは撤退するブランドが複数見られ、銀座の中でのトレンドが変化している様がうかがえる。
また、これまで1階を確保するために2・3層を一括賃借する事例が急増、定着したかに見えたが、景況悪化とともに賃貸マーケットも鈍化し、オーナー側がフロア貸し・分割貸しの対応を迫られるケースが増加している。さらに、中・高層階のリーシングは苦難を極めており、出店するテナント側も「まだ底値には至っていない」と比較的高額な物件は様子見とし、初期投資が圧縮可能な居抜物件を求める傾向もある。当面、賃料相場は緩やかに下落を続けるものと思われ、今後しばらくは賃料上昇の気配は見られないだろう。
商業の主動線、繁華街、商店街となるストリートの賃料を視覚化した『路面店舗賃料相場マップ』を独自に作成しています。
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