エネルギー自由化の新マーケット開拓に、グローバル企業が日本進出拠点を開設
エナジー サービス グループ株式会社
カントリーマネージャー
安藤 秀樹氏
米国でシェアNo.１のソリューションを日本へ
1998年に米国ボストンで創立されたエナジーサービスグループ社（以下ESG）は、エネルギー（電力・ガス）小売り事業者向けの業務アプリケーションを開発・提供しています。当社が展開するエネルギー小売り業務プロセスソリューションは、販売活動管理から価格設定、トランザクション管理、請求処理および顧客情報管理、調達需要予測・供給計画立案、販売量決定に至るまでの広範な業務範囲をカバーしています。そうした豊富なソリューションによって、ESGは他社ベンダーよりも多くの市場において、企業規模やシステム化の成熟度を問わず、エネルギー小売り事業者のお客様の多様なニーズにお応えしています。米国で電力自由化がスタートした当初から、エネルギー小売り分野で実績を積んできた当社は、現在、グローバルで70以上の国・州・地域で業務を展開し、300社以上の事業者様をサポートする、業界のトップランナーです。
日本において2016年からスタートした電力小売り全面自由化による新しいマーケットに進出すべく、2017年に立ち上げメンバーとしてカントリーマネージャーに就任した私は、日本語化されたSaaSベースのアプリケーションの本格的な営業活動に日々取り組んでいます。現在日本では、約450社に及ぶ会社が小売電気事業者、いわゆる「新電力」として様々な業界から新たな市場に参入しています。新電力は、特に大掛かりな設備への投資は必要無く、事業計画、消費者保護、需給計画、関係する機関への加入などの遵守を約束して経産省からの登録承認を得れば、比較的小規模な組織でも立ち上げが可能なビジネスです。
こうした会社に、同様に設備投資が不要なSaaSベースの総合的な業務アプリケーションを提供するのが当社のビジネスです。新電力市場の拡大とともに、当社も日本における業容の拡大を目指して営業戦略を展開中で、将来は、2017年から自由化されたガス小売り事業のマーケットも視野に入れています。
海外企業の進出に適したフレキシビリティ
日本進出当初はビジネスパートナー様のオフィスを間借りしていましたが、お客様やパートナー企業との打ち合わせには自前のオフィスが必要と考え探していたところ、紹介されたのが「SPACES 大手町ビル」です。大手町ビル自体はレトロなイメージが魅力の建物ですが、このビルの一角にこうしたスタイリッシュなオフィスがあることに、最初は驚きました。ニューヨークでの仕事が長かった当社CEOも一目で気に入り、入居が決定しました。
当社のような外資系企業が日本進出の足がかりに「SPACES大手町ビル」を利用するメリットは、洗練された雰囲気で来訪者へ好印象を与えられるのもさることながら、スペースの柔軟性だと思います。当初は私1人のオフィスでしたが、現在は社員を増やし4人体制となっています。さらに5月には米国本社から数名が訪日して業務に当たるのですが、滞在期間は6ヶ月の予定。そうした短期間の人数変動に対応し、個室の利用スペースの増減が可能で、しかも賃貸契約書は英語でも作成してくれるため、そのまま本社へ送付することができます。一般的な日本の不動産賃貸借契約にはない、こうしたフレキシビリティが、海外企業の進出時や起業時の拠点に適していると思います。特に少人数で忙しく飛び回っている時期には、英語対応の代表電話の取り次ぎサービスや、電話やメールで会議室を予約できるサービスも重宝します。
また、大手町という立地のアクセシビリティもメリットの1つです。複数の地下鉄が利用でき、東京駅も近いため、お客様に来ていただくのはもちろん、関西への出張が多い自分にとっても好都合です。周辺に会食に適した店が数多くあるのも気に入っています。
現在、私は2階の個室で執務することが多いのですが、他のメンバーは気分転換に１階のコワーキングスペースで仕事をして能率を上げているようです。１階のセミナースペースは、着席30～50名で記者発表会や懇親会に利用できるのも便利です。入居者向けにビジネス以外のイベントも行われており、こうした他社との出会いの機会が多い環境を活用していきたいと思います。
〔取材●2018年4月〕
