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株式会社リアライブ | 成長ベンチャーに訊く

ケーススタディ

2018年10月3日

オフィスは企業成長をアピールするブランディングツール。
人材採用・定着に貢献し、コストをかける価値がある。

 

株式会社リアライブ 代表取締役兼CEO 柳田 将司氏

株式会社リアライブ
代表取締役兼CEO
柳田 将司

4坪の間借スペースで起業。7年間に3度の拡張移転

株式会社リアライブ

私たちは「入社3年後のミスマッチをなくす」という理念のもと、ベンチャーや中小企業向け新卒採用支援を中心に様々な採用支援を行っています。なかでも得意とするのは、企業と学生が出会える場づくりです。企業6社と学生約50名が一堂に会するマッチングイベントを、年間400回ほど開催しています。

昨今の新卒採用の課題を考えると、学生は職業や企業に関する情報を収集する機会が少ない一方で、企業は通り一遍の面接では学生の能力を正しく判断できないという問題があります。特にベンチャーや中小企業の場合、そもそも学生に会社の魅力が知られていないため、大手就職媒体に広告を掲載しても学生が集まりません。そこで、私たちが提供する座談会などのイベントを通じて企業と学生の相互理解を深めてもらい、採用のミスマッチをなくしていくことが私たちの価値だと考えています。

当社は2012年に創業し、今年で7期目です。中目黒にあった先輩の会社で4坪のスペースを間借りして起業し、3期目に渋谷で20坪のオフィスを賃借。この時は、まだイベントは外部の会場を借りて行っていました。5期目に入り、六本木一丁目に80坪のセミナー・面談ルームを含む計160坪を確保しました。この時、初めて自社のセミナー会場を持つことができたのです。イベントにはリピートで参加する学生も多いため、自社会場を持っているのは強みですね。そして今年4月、アーク森ビルへ移ったのが3度目の移転。2年前に15名だった本社勤務の社員が4倍に急増し、手狭になったことが移転の理由です。希望としては、駅徒歩1分の好立地にあった元のビルで増床したかったのですが、空きがなかったため、本社機能のみを移すためアーク森ビルに150坪を確保しました。面談・セミナールームは、従来オフィスだったスペースと合わせて160坪に拡張しました。

アーク森ビルの本社には、現在、管理部門と営業部隊を中心に60名が在籍しています。うち6名ほどは面談・セミナールームに常時働いていて、ほぼ毎日開かれるイベントを取り仕切っています。東京以外では大阪と福岡に支社があり、大阪支社も今年5月に拡張移転し、念願の自社セミナー会場でイベントを開催できるようになりました。

立地やビルはグレードを重視。オフィスづくりにコストは惜しまない

株式会社リアライブ

「オフィスは人材採用における重要な要素です」と顧客企業にアドバイスしている手前もありますが(笑)、私自身、そのような認識を強く持っており、自社のオフィス立地、ビルのグレード、内装にはかなりこだわっています。実は2年前の移転の際、家賃が手頃な他のエリアも検討したのですが、社員からは「おしゃれなベンチャー企業がいる場所といえば、六本木や青山だ」という声が圧倒的に多く聞かれました。結果的に六本木一丁目への移転を社員が喜んでくれたのはよかったと思っています。また今回「アーク森ビル」を選んだのは、立地やグレードの高さに加えて、ビルの著名度も理由の1つです。誰もが知るビルへの入居が「勢いのある会社」という印象を生み出し、お客様からの信用につながります。「すごい会社なんだな」と思われることは社員にとっても励みになるため、そのような会社で働いている自分を大切にするでしょう。その意味で、オフィスづくりは人材定着のための施策でもあるわけです。

今回に限らず、当社はオフィスの内装にはコストを惜しまないほうだと思います。このオフィスの場合は窓がないため、照明を多く取り付けたり、木目調の壁や緑を配置したりして、温かみの感じられる明るい室内に仕上げました。経営者として最もこだわったのは、ワンフロアのオフィスで、社員同士のコミュニケーションが自然に生まれる環境です。以前からデスクはフリーアドレスでしたが、今回はじめて、フリースペースやカフェブースなどのコミュニケーションスペースをふんだんに設けました。気軽に集まって打ち合わせや勉強会を開いたり、会話を楽しみながらランチや休憩をしたりしてほしい、という思いからです。一方、社員の要望を取り入れて実現したものもあります。集中したいときに利用できるバーカウンターで、ここで仕事をしている人には、声をかけてはいけないルールとなっています。

その日の気分や用途に応じて働く場所を選べるのは、社員にとても好評です。というのも、以前の狭いオフィスでは、人と人の距離が近かった半面、電話で話す内容が周りに筒抜けだったり、集中したくても誰かに話しかけられてしまったりと、ストレスを感じていたようでした。それに対して、新しいオフィスは、スペースに余裕があるぶん物理的な距離はありますが、働く場所を自由に選べることで社員のストレスが減り、また気軽に会話できるスペースがあるため、かえって積極的なコミュニケーションが生まれています。

これだけの効果があり、社員の定着につながるなら、たとえ2年後にまた移転することになっても、オフィスにかけたコストは十分ペイすると私は考えます。

一緒に働く人や環境が就職・転職の決め手になる時代

株式会社リアライブ

自社の採用面接のために学生や中途求職者の方々を迎える際にも、オフィスの中に案内して、フリースペースやカフェブースで面接することが多いですね。会議室に通すことはほとんどありません。社員がどのような環境で働いているのか、どのような表情で働いているのかを直接見てもらうほうが、当社の魅力が伝わると思うからです。「入社3年後のミスマッチをなくす」という当社の理念にも合致しているでしょう。

ベンチャー企業への就職や転職に不安を感じる人は、当然いると思います。けれども、オフィスに案内して、社員が活発に議論を交わしている様子を見てもらうと、「素敵な会社ですね、ぜひここで働きたい」と思ってもらえる確率が高い。先ほども話したように、アーク森ビルに入居していることで、ある程度の規模感や成長性、安定性が感じられることも大きいでしょう。最近の求職者は、どういう人と一緒に働くのか、どのような環境で働くのかを重視して、就職先や転職先を選ぶ傾向が見られます。ですから、人と人とのコミュニケーションを大事にするという会社の意図が感じられるオフィスは、働く人だけでなく、職を求める人たちにも、魅力的に感じられると思います。

上記の記事の内容は BZ空間誌 2018年秋季号 掲載記事 掲載当時のものです。

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