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ブランドショップの日本出店戦略

"フルラインナップでブランドを表現する日本初の直営旗艦店「RbK Tokyo」を表参道に
今までにない"リーボックらしさ"をアピール

株式会社リーボックジャパン
リテール部 シニア マネージャー
飯島 剛

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ブランド力の強化には直営店の展開が不可欠

日本初の直営旗艦店「RbK Tokyo」

リーボック社(前身は「J.W.フォスター社」)は1895年、イギリス人のジョセフ・ウィリアム・フォスターが、自分が速く走るために靴に釘を打ったスパイクを作ったことからその歴史をスタートさせました。1958年には、社名をJ.W.フォスター社から、草原を俊敏にかける鹿(ガゼール)のアフリカ名「リーボック」に変更。1982年には、リーボックを代表する女性用シューズ「フリースタイル」を発売し、さらに1994年にはポンプシステムを搭載した「ポンプフューリー」を発売するなど、革新的な靴を作り続けています。

日本では、1980年代から商社が輸入販売を開始しており、リーボックジャパンが設立されたのは1985年のことです。そして、日本でのプレゼンスを強化するための取り組みの一環として、昨年1月に本社を神奈川の川崎から東京・恵比寿ガーデンプレイスへ移転。今年1月には、東京・表参道に日本初の直営旗艦店「RbK Tokyo(アールビーケー・トーキョー)」をオープンさせました。

直営店の重要性を認識し始めたのは、3年ほど前からです。卸しでは、総合スポーツ店や百貨店内にリーボックのコーナーを設け(ショップインショップ)、嘱託の販売員にリーボックの商品を販売していただく形態を取っていますが、一方の直営店は、表参道の旗艦店ができる前はアウトレットストアの9店舗のみで、正規価格でフルラインの商品を取り扱う店舗は一つもありませんでした。このような状況ではブランドの構築は難しいですし、お客さまに対してメッセージが伝わりにくい。ブランド力を強化するには、売り場を100%コントロールできる直営店の展開が不可欠だとの考えに至ったわけです。

店舗戦略における店舗形態の位置づけを整理してみると、(1)最も重要な役割を果たすのが、直営の旗艦店。次に、(2)直営展開するウイメンズ専門店やフィットネス専門店のようなコンセプトストア、(3)フランチャイズチェーンやショップインショップ、(4)直営のアウトレットストア、と続きます。先ほども述べたとおり、これまで当社が展開してきた直営店は、下位のアウトレットストアしかありませんでした。

直営店を出店していくのに、1店当たり多大な費用が予想される旗艦店から始めるのがいいか、比較的出店しやすいコンセプトストアから始めるのかについては、社内でも議論が分かれたところです。旗艦店から着手したのは、ちょうど良いタイミングで、表参道の物件に巡り合えたからだといえるでしょう。まずは旗艦店に集中してブランドイメージを確立し、全国に発信していこうと。そこでの成功例を、全国の直営店やフランチャイズチェーンに広げていこうと考えました。

表参道と裏原が交わる地にメッセージ性ある旗艦店を

表参道に旗艦店を出店したのは、常に何か新しいものが生まれているというイメージがこの街にはあるからです。多くのアパレルブランドが旗艦店を出している銀座も候補地として考えましたが、リーボックが発信するメッセージである「スポーツ」「ミュージック」「テクノロジー」の3つに敏感に反応してくれる若者が集まるエリアとなると、やはり原宿・表参道しかないように思います。集客力が高いとはいえ、渋谷でも新宿でもないでしょう。

出店の場所は、表参道交番隣りの路地沿いの新商業施設「エスポワール表参道」内の一角。決め手となったのは、ロケーションが最高であること。表参道と裏原宿が交差する場所で、しかも裏原宿に近い立地が魅力でした。裏原宿に集まるスニーカー好きの10代後半~20代前半の男女と、表参道を訪れる大人の女性たちの両方を取り込むことができると考えたからです。特に、表参道ヒルズのオープンで、これまで以上に人が集まるのではという期待がありました。

加えて、建物を丸ごと借りられるため、ブランドを表現しやすいという利点もありました。地下1階から地上2階までの3フロアで、総売場面積は約135坪。フルラインの商品を展開するのにもちょうど良い大きさだったといえます。

実際に出店してみて感じることは、予想以上に女性客が多いということです。しかも"指名買い"が多い。これまでは、ふらっと店に入って衝動買いするのが女性で、指名買いをするのは男性というイメージでしたが、表参道の旗艦店に関してはまったくの逆。男性のほうがふらっと入ってきて、「こんな商品もあるんだ」と衝動買いしていく人が多いのです。

女性に指名買いが多いのは、リーボックのシューズを長く愛用していただいている方が多く、欲しいもののイメージを具体的に持って来店されるケースが多いことが理由かもしれません。リーボックを愛用する女性たちが、表参道に店がオープンしたことを聞きつけて訪れる。こういった客層は、表参道に旗艦店をオープンしなければ認識できなかったのではと思います。

その一方で、全体の人通りは予想よりも少ないという気がしています。特に、表参道ヒルズがオープンしてからは、表通りに人の流れが集中しているようです。裏原宿からの若者の流れが少ないように感じるのも、表参道ヒルズができたことで裏原宿にもマスカルチャーの波が押し寄せつつあり、よりコアなカルチャーを求める若者たちは、別の場所を探し始めているからなのかもしれません。

旗艦店での成功例を全国に広げていく

出店に際して一番苦労したことは、国内初の旗艦店であるため前例がなかったことです。そのため、すでにニューヨークやロサンゼルスで成功しているフォーマットを移植することからスタートしました。

旗艦店として特に意識したのは、フィットネスとバスケットボールに強いという従来のリーボックのイメージから脱却するために、ライフスタイルをテーマに幅広い商品ラインナップを表現することです。例えば、バッグなどのアクセサリーやサングラス、バスケットボール、ヨガマットなどのフィットネスイクイップメントと、これまでのリーボックでは珍しい商品を一般のお客さまやお得意さまに見ていただくことで、総合スポーツブランドとしてのリーボックを再認識していただくことも目的の一つです。

小売店では扱っていない、旗艦店限定商品の販売も行っています。リーボックが契約しているヒップホップアーティストのシグネチャーモデルのシューズやジーンズ・シャツなど、旗艦店限定商品は全体の約3割にのぼります。少々尖ったテイストの商品でリーボックらしさを表現することで、「リーボックって面白いことをやってるんだな」とお客さまに認識してもらう。そうして、お客さまが地元の百貨店でリーボックを見かけた時に「買ってみよう」と思っていただけるようにすることが、旗艦店の重要な役割だと思っています。

契約アスリートの来日時に自由にイベントが開催できるのも、売り場を100%コントロールできる直営旗艦店だからこそ。契約アスリートの存在を世に知らしめるだけでなく、店舗自体の存在もアピールできます。また、スタッフに関しても、自社で教育した人材を配置することができます。それらのスタッフが、いかにリーボックのブランドをお客さまに伝えられるかも重要なポイントです。

まずは、この表参道の旗艦店を成功させ、全国へ広げていきたいと考えています。

RbK Tokyo

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上記内容は オフィスジャパン誌 2006年夏季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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