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富士通株式会社|これからのオフィス・ニューノーマルとは?

富士通株式会社

導入からわずか1年で
大きな変化をもたらした
「Work Life Shift」。
ニューノーマルにおける、
最適なソリューションを目指す。

富士通株式会社
総務本部 ワークスタイル戦略室長 
赤松 光哉
 

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ニューノーマル(新常態)への適応を目指す「Work Life Shift」

富士通株式会社

富士通では、2020年7月に社外発表した「Work Life Shift」という新たなコンセプトのもと、現在のコロナ禍においても新たな働き方改革に取り組んでいます。Work Life Shiftは、リアルとヴァーチャルの双方で常につながっている多様な人材が、イノベーションを創出し続ける状態をつくること。そして、いかに効率的に「働くか」ということだけでなく、「仕事」と「生活」をトータルにシフトし、Well-Beingを実現することを目的としています。

当社では、元々2010年頃から働き方改革に取り組んできました。2015年には社員のコミュニケーション基盤をグローバルで統一し、翌2016年にはマルチクラウド環境への移行をスタート。国内企業としてはフレックスタイム制度をいち早く導入したほか、2017年にはテレワーク制度を本格導入するなど、様々な取り組みをしてきました。

しかし昨年3月の緊急事態宣言の発令を受け、もう後戻りはできない、「ニューノーマル(新常態)」への迅速な適応が必要であると判断しました。その適応のため、人事、総務、ICTの各部門が連携し、社員の声を聞きながら最適な働き方を追求した結果、誕生したのが、固定的な場所や時間にとらわれない働き方、社員の高い自主性と企業との相互の信頼関係という二つの軸をベースとしたWork Life Shiftです。

社員全員の最適な働き方を目指す スマートワーキング

富士通株式会社

Work Life Shiftは「スマートワーキング」、「ボーダレスオフィス」、「カルチャーチェンジ」という三つの変革を柱としています。最適な働き方を目指す「スマートワーキング」では、まず従来の人事体制を見直し、フレックスタイム制におけるコアタイムを廃止しました。また、テレワーク中心の業務体制への移行に伴う通勤定期券の廃止、および単身赴任の解消を実施しています。一方、自宅でのテレワークを前提とした通信料、光熱費、デスクやイスを快適なものにするための費用補助として、月額5千円、年間計6万円を全社員に支給する環境整備サポートや、社給スマホまたはBYOD※で社内システムにアクセスできる環境を整え、業務効率化を推進するスマートフォンの徹底活用する環境整備をスタートさせています。

ワークプレイスのあり方を根本から ワークプレイスのあり方を根本から

富士通株式会社

二つ目の「ボーダレスオフィス」を実現するために必要なのは、既存のオフィスのあり方の見直しです。まず、従来のテレワークで設けていた実施制限を撤廃し、業務上の問題がなければ、毎日でもテレワークでの勤務を可能OKにしました。また、人事制度上の所属勤務地は残すものの、実質的な勤務地をなくしています。社内の同部署・他部署を問わず、集まりやすい場所であれば、どこの事業所で働いても問題ありません。そのような場所にとらわれない働き方を実現するために、個人に紐づくモノをオフィスから徹底的に排除しました。現在ではペーパーレス化によりオフィス内に書庫はありません。押印に依存する業務もほとんど撤廃しています。

また、働き方の変化に合わせワークプレイスを再定義しました。まず、これまでのオフィスの機能を、ハブオフィス、サテライトオフィス、ホーム&シェアードオフィスの三つのワークプレイスに再定義しています。

ハブオフィスは、本社や支社といった従来のセンターオフィスを「Collaborate」の場と位置づけ、face to faceのコミュニケーションに特化したレイアウトにしています。このハブオフィスは六つのエリアで構成されています。そのうち主な執務空間は、ソロワークを中心とする「ベースキャンプ」、コミュニケーション・コラボレーション重視の「チームワーク」、オンライン会議用の「リモート」の三つ。加えて会社のパーパスや理念などを伝える「ビジョン」、社員とオフィスをつなぐ「ロッカーズ」、拠点の特性に合わせた個別機能を持つ「アザース」になります。

ハブオフィス化に伴い、これらのスペース比率は、それぞれ「ベースキャンプ」は70~90%から30~40%へ、「チームワーク」は10~30%から40~60%と半数前後に、「リモート」は以前の0~5%から5~10%にと変更しました。また、従来は入居人員の8割程度だった執務席数を約3割に削減しています。

また、「Connect」の場と位置付けた社内サテライトは、ハブオフィスと同等のネットワーク、セキュリティ環境を整備し、全国で23拠点、約3,000席分を確保しています。さらに、「concentrate」の場として、自宅及び社外ベンダーが運営するシェアードオフィスを設定しています。シェアードオフィスは、現在、全国で約1,000拠点契約しています。

一部の報道では、「富士通、オフィス5割削減」とセンセーショナルな記事もありましたが、従来のセンターオフィスが半分程度になっただけで、全国にある社内サテライトや1,000拠点を超えるシェアードオフィス、自宅やワーケーション先など、ワークプレイスという意味では無限に広がっています。

富士通株式会社
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すべての富士通ワーカーに寄り添い 意識改革するカルチャーチェンジ

三つ目の変革となるのが、企業とワーカーとの良好な関係をつくり上げるためのカルチャーチェンジです。従業員の声を丁寧に聞き、マインドをケアしながら信頼関係を構築することが基盤であり、いくつかの試みを行っています。例えば、セルフサービス化や就業状況の可視化など、信用・信頼に基づく制度やプロセスの採用。月1回以上実施する、1 on 1ミーティングによる、上司と部下の関係性の構築。健康パルスチェックやストレス診断などを通じた、心身の健康面へのサポートなどが挙げられます。こうした結果は、直属の上司にとどまらず上層部に報告され、社内全体で管理されています。

その他、新たな制度として導入したのがJob型人事制度です。仕事の内容や役割、求められるスキル、行動といった職責と、評価基準を明確化しました。現在は1万5000人の管理職が対象ですが、今後、全社員への展開も検討しています。

また、当社にとっての外部リソースである、請負・派遣社員のみなさんの働き方改革も重要です。彼らには従来、決まった事業所への出勤を求めてきましたが、現在では可能な範囲で、一定条件のもとテレワーク勤務を実施しており、順次、対象範囲を拡大していく予定です。

富士通株式会社
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わずか1年で働き方に大きな変化 Work Life Shift成功の三つの鍵

昨年7月に導入したWork Life Shiftですが、この1年強の期間で、我々の働き方は大きく変化しました。まずフレックス勤務制度の活用状況ですが、 2019年10月時点では、全体の87%が活用していたものの、そのうちコアタイム有が65%を占めていました。それがWork Life Shift導入時の2020年7月では、コアなしのフレックス勤務が93%に達しています。また、テレワークの徹底により通勤時間が月30時間減少していますし、これに伴い、従業員へのヒアリングでは、健康な生活に不可欠な日々の睡眠時間も増加しているとの結果になっています。

一方、残業時間はほとんど変わっていないという結果が出ています。詳細な分析は必要ですが、この結果は、通勤時間の減少で自由になった時間が、仕事ではなく生活の充実に使われているという見方もできるのではないかと思っています。また当社には、業務時間中でも、業務を中断できる制度を設けているのですが、その利用頻度が約7倍に増加しています。家事や育児などのために業務を中断するなど、フレキシブルな働き方が定着し始めていると感じています。

働く場所で見ると、緊急事態宣言前には48%だったテレワーク実施率が、宣言中は全社平均で85%程度、営業やSEなどでは95%に達しています。

契約している外部ベンダーの運営するサテライトオフィスが、約1,000拠点あるのですが、利用対象人数6万人のうち、実際に利用しているのは10%の6,000人程度。利用回数は月当たり2万回となっています。その他、単身赴任者の4分の1が単身赴任を解消もしくは解消に向けたトライアルを実施しており、遠隔地勤務を、配偶者の転勤や子供の進学といったケースでも適用できるようにしました。また地方創生目的での大分県への移住者もいます。

いち社員として、この1年強の間に富士通は本当に大きく変わったと実感しています。短期間にこの大きな変化を可能にしたのには三つの大きな要因があると考えています。まず一つは、Work Life Shiftを始めるにあたり、こちらから押し付けるのではなく、アンケートなどを通じて社員の声に耳を傾け、結果として自律的な働き方を促す施策にできたこと。もう一つは人事・総務・ICTの各部門が連携し、三位一体で推進してきたこと。

そして何より大きいのは、トップマネジメントの強いコミットメントが挙げられます。通常なら、ある程度のところまで実施して、失敗を避けるために様子を見ながら次のステップに進みたいところです。しかし今回は、トップ自らが率先して場所や時間にとらわれない働き方やペーパーレスを実践することで、我々にも退路を断った変革を促しました。今回の取り組みで最初に行ったオフィスリニューアルは社長室の壁を撤去する工事でした。

富士通株式会社
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今後の課題は地方拠点への波及と オフィスの存在意義の追求

間もなく来るであろうAfterコロナの世界において、我々はWork Life Shiftをさらに進化させ推進していきます。その上で、二つの課題があると考えています。その一つが、状況が異なる社員にどうアジャストさせるかです。例えば、当社の社員8万人のうち、4万人近くが首都圏に集中していることから、この1年でオフィスリニューアルを同一コンセプトで一気に進めることができました。しかし、地方では働き方そのものが違います。シェアードオフィスも少なく、第一に車通勤なら、シェアードオフィスに行くのも会社に出社するのも大した違いはありません。お客様とのオンライン会議の環境などもまだまだ整備されていません。また、工場勤務者の多くは働く時間と場所がどうしても制約されます。つまり、Work Life Shiftの施策が十分に届いていない社員が、まだまだいるわけです。そういった社員のWork Life Shifをどのように実現させるのかが課題の一つだと考えています。

もう一つは、オフィスの存在意義の再検討です。Afterコロナにおいて、当社は引き続きテレワークをベースとしつつ、リアルのコミュニケーションも積極的に活用するHybrid-Workを推進していきます。一方オンラインでのコミュニケーション環境が進化し、あらゆる業務の中心になろうとしている現在、「何のためにオフィスに来るのか?」ということを、もう一度考え直す必要があると思っています。

現状の解として、オフィスはワークでなく、エクスペリエンスの場という、新たな位置づけをしています。例えば、今はまだ世に出していない当社のソリューションやテクノロジーを、社内に数多く導入し、それを社員が実際に使い評価しています。加えて、社員と役員が直接コミュニケーションできるタウンホールミーティングの場としても活用しています。また、今後はこれまで専用施設で行っていた様々な教育や研修を社員が働いているオフィスの中で行っていくことも予定しています。こうした、オフィスでなければできない、エクスペリエンスの場という位置づけがきちんと社員に浸透し、有効に機能させていくことが、今後の課題です。

また、これらの取り組みをはじめAfterコロナを見据えWork Life Shiftを進化させたWork Life Shift2.0を先日、発表させていただきました。当社では、このコロナ禍を耐え忍ぶ一時的な緊急事態とだけとらえるのではなく、世界をより持続可能にしていくために、富士通が、社員一人ひとりが自ら変わるチャンスととらえ、日々試行錯誤しながら、Work Life Shiftに取り組んでいます。その中で得られた経験、ノウハウを「Fujitsu Work Life Shift」としてお客様にも提供しています。

これが皆様にとってニューノーマルを構築する、一助となれば幸いです。

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