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京都・神戸・広島・高松・福岡-2017年第3四半期

賃料相場

2017年11月9日

京都

賃料上昇率が全国で最も高い

今期(Q3)の空室率は対前期比-0.2ポイントの0.7%で1996年の調査開始以来の最低値を7期連続して更新。新規開設や拡張ニーズが多い状況が続いている。今期も、わずかな空室に移転事例が集中した。立地やグレードに難のある物件であっても移転を決めるテナントが目立つ。京都は、新規供給がないだけでなく、既存ビルが用途転換され、オフィスストックの減少が顕著である。テナントは、こうした状況を目の当たりにしているため、希望条件を大幅に緩和してでも積極的にスペースの確保を進めているとみられる。

今期の想定成約賃料は、対前期比+3.6%の12,870円/坪となった。前期まで2期連続して2%を超える上昇率であったが、今期はさらに上昇が加速。上昇率は全国で最も高い。テナントはオーナーの募集条件をほぼそのまま受け入れざるを得ない状況となっている。

Figure 15 : 京都市 オールグレード

  空室率 対前期比 想定成約賃料 対前期比
オールグレード 0.7% -0.2pts 12,870円/坪 +3.6%

 

神戸

中心部への移転が活発、空室率は初の5%割れ

今期(Q3)の空室率は対前期比-0.4ポイントの4.8%と、1996年の調査開始以来の最低値を更新。立地改善や複数拠 点の集約を目的とする大型移転が複数みられた。いずれも、周辺部から市内中心部のオフィスエリアへの移転である。ただし、三宮駅周辺以外のエリアへの移転である。これまでは、同駅周辺でまとまったスペースが確保できないことを理由に、移転を見送るテナントが多かった。しかし、神戸では2021年まで新規供給がない。こうした背景もあって、立地条件を緩める動きがテナントの間に広がっているようだ。

今期の想定成約賃料は対前期比+0.6%の10,890円/坪となった。移転事例は三宮駅周辺からそれ以外のエリアにまで広がる動きがみられたものの、賃料上昇の動きまでは及んでいない。そのため、全体の賃料の上昇は小幅にとどまった。

Figure 16 : 神戸市 オールグレード

  空室率 対前期比 想定成約賃料 対前期比
オールグレード 4.8% -0.4pts 10,890 円/坪 +0.6%

 

広島

空室率は5期ぶりに調査開始以来の最低値に並ぶ

今期(Q3)の空室率は、対前期比-0.2ポイントの2.8%で5期ぶりに2001年の調査開始以来の最低値に並んだ。前期までの約1年間は、「スタートラム広島」の来期竣工を控え、テナントの動きがやや鈍化していた。しかし、当該ビルがほぼ満室で竣工する見込みとなったことをきっかけに、テナントの動きが活発化した。比較的築浅の物件を中心にテナントがスペース確保に走り、空室率が低下した。

今期の想定成約賃料は、対前期比+1.2%の10,670円/坪。ニーズが集中する大型ビルや築浅ビルが全体の賃料上昇を牽引している。

来期竣工予定の「スタートラム広島」は、広島で5年ぶりの新規供給。複数の大型テナントが郊外から移転し、ほぼ満室で竣工する見込みである。そのため、空室率はさらに低下するとみられる。また、同ビルは広島でトップクラスの賃料と推察される。その賃料に引っ張られて、他の高額賃料帯のビルの賃料もさらに上昇する可能性がある。

Figure 17 : 広島市 オールグレード

  空室率 対前期比 想定成約賃料 対前期比
オールグレード 2.8% -0.2pts 10,670円/坪 +1.2%

 

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