今後大きく様変わりするお茶の水エリアであるが、ここで、現在撮影した写真と各開発から提供された竣工予定パース等を一挙掲載し、変化する街のイメージを 紹介したい。特筆すべきは、お茶の水の緑の多さ。元来が神田川土手、湯島聖堂、ニコライ堂周辺と緑樹に満ちたエリアであるが、御茶ノ水ソラシティの駅前広 場、ワテラスの広場緑地及び淡路公園、三井住友海上の公開空地・屋上庭園開放等、各開発がそろって周辺の緑を重視している。さらにJR神田万世橋ビルでは 高架の赤レンガアーチや神田川との親水性をテーマに周辺がデザインされ、ワテラスは障子・すだれ・方形乱張など和をモチーフとしたデザイン、御茶ノ水ソラ シティでは明治期から残る石垣や煉瓦擁壁の保存再生と、オフィスエリアでありながら、歴史と風格を感じさせる街並みが誕生する。エリアの交通利便性に関し ても、これまで関連性が薄かったJRと地下鉄が、御茶ノ水ソラシティの駅前広場を通してアクセス性を強化。今後予定される御茶ノ水駅のバリアフリー整備と 聖橋口駅舎の建て替えも加わり、より一層の拡充が期待される。
御茶ノ水駅周辺
JR御茶ノ水駅バリアフリー整備計画
周辺に多くの病院が立地し、長年の懸案とされてきた駅のバリアフリー化だが、2010年3月、JR東日本はその整備を発表した。線路上空に人工地盤を設置 し、駅前広場の整備とともに聖橋口駅舎を移設。エレベータ・エスカレータ等によるバリアフリー整備が行われる。同社は「駅は狭隘な位置に立地し非常に難易 度の高い大規模な工事になる」としており、現在、具体的な整備計画について、関係者との調整、工事期間中の列車運行等の変更等、安全性・利便性を考慮した 施工方法が検討されている。
資料提供:大成建設株式会社、安田不動産株式会社、株式会社ジェイアール東日本ビルディング、三井住友海上火災保険株式会社、東日本旅客鉄道株式会社(順不同)