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賃貸オフィス・事務所の記事

神戸・京都 - 賃貸不動産市場 2017年9月期

神戸のオフィスマーケット

すでに2018年の空き予定にも契約内定が。

神戸における2017年9月期の空室率は、前期(同年6月期)比0.4ポイント低下の4.8%となった。2017年に入っても空室率は緩やかに低下し続け、今期5.0%ラインを切ったことで、一段とテナント側の選択肢が少なくなった印象である。

今期は、これまで空室率が高く値ごろ感が残っていた旧居留地南東エリアでの成約が目立った。全体でも、館内増床や周辺エリアからの立地改善移転による中心部流入、老朽化したビルからの立ち退き、解約通知から次テナント成約までの期間短縮などが重なり、需給バランスはタイトになってきている。

今期の想定成約賃料は対前期比+0.6%の10,890円/坪と、マーケット環境を反映して、一部物件では新規賃料を漸増させた。

優良物件・大型面積の確保が困難となっており、すでに2018年の空き予定物件にも内定が出てきている。また、複数フロアにまたがる商談や分室ニーズも増加しており、今後も空室率の低下傾向は続くと思われる。他の都市と同様、物件確保には、テナント側のより柔軟で素早い対応が必要となってくる。

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京都のオフィスマーケット

優良物件の空き予定は館内増床で市場に出ず。

京都における2017年9月期の空室率は、対前期比0.2ポイント低下の0.7%となった。

今期も、新規開設や拡張ニーズが多く、1つの空室に商談が重なるケースが散見された。立地や竣工年数、規模にかかわらず空室は減少しており、物件の選択肢はほとんどなくなってきている。優良な物件の空室予定は、館内テナントの増床により決定し、募集に出ないことも多い。

2010年以降、オフィスビルの新規供給がないだけでなく、既存オフィスビルがホテル等に用途転換され、オフィスのストック自体が減少している。さらに、用途転換されるオフィスビルに入居しているテナントが、立ち退きにより周辺のオフィスビルに移転することにより、需給のバランスをより一層逼迫させている。

平均想定成約賃料は、対前期比+3.6%の12,870円/坪となった。今期は、さらに賃料相場の上昇が加速し、上昇率は全国で最も高い。今後も逼迫したマーケットは続き、テナントは、オーナーの募集条件をほぼそのまま受け入れざるを得ない状況となることが予想される

関西支社 松田 梓・今福 健一

相場表

種別 賃料(共益費込み) 需給の動向 空室率
推移
三宮~神戸
大規模ビル
13,000~18,000 円/坪 優良物件は空きが出ても消化が早く、解約予告期間中に成約してしまうケースが見受けられる。 横ばい
三宮~神戸
中小規模ビル
8,000~13,000 円/坪 駅前物件だけでなく、駅から離れた物件への成約も増えており、引き続き空室消化は進んでいる。 やや低下
姫路 7,500~13,000 円/坪 出入りはあるものの、空室消化は徐々に進んでいる。 横ばい
明石・加古川 6,000~8,000 円/坪 需給ともに動きが少ない。 横ばい
阪神間 8,000~10,000 円/坪 新規供給が少なく、慢性的に品薄状態が続いている。 横ばい
四条烏丸
大規模ビル
16,000~21,000 円/坪 多くの物件が満室であり、需給バランスは逼迫している。 やや低下
四条烏丸
中小規模ビル
10,000~15,000 円/坪 空室の消化が進み、満室の物件も多く散見される。 やや低下
京都駅前 15,000~20,000 円/坪 空室がほとんどない状態が続いており、館内増床もままならない。 やや低下
倉庫・配送センター・工場
兵庫
3,000~4,000 円/坪 100~200坪の倉庫兼事務所は、汎用的な既存物件が不足。内陸部では大型物流施設の開発が進むが、既存の大型空室は少ない。 横ばい
倉庫・配送センター・工場
京都
3,000~4,000 円/坪 京都南ICから久御山周辺が最も需要が多く、空室消化が進んだ。立地や規模、募集賃料によってリーシングに苦戦する物件もある。 やや低下
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

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上記内容は BZ空間誌 2017年冬季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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