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福岡 - 市場動向と賃料相場 2025年3月期

  • 2025年6月12日

前向きな需要で空室率は再び低下。
続く大型新規供給に高まる期待。

想定成約賃料は上昇傾向で推移

シービーアールイー㈱の調査によると、2025年3月期の主要オフィスゾーンの空室率は、前期(2024年12月期)より0.7ポイント低下の4.1%。想定成約賃料(共益費込み)は、対前期比0.6%上昇の16,320円/坪となった。空室率は2期ぶりに低下、想定成約賃料は6期連続の上昇を見せた。

リモートワークの廃止によるオフィス回帰、人員増加に伴う館内増床や拡張移転、立ち退きニーズなどが見られ、需要は依然として堅調。福岡市は経済成長が続いており、特にIT産業やスタートアップによる新規開設が進んでいる。また、都市機能の集積や交通利便性、人材確保のしやすさ、ビジネスコストの低廉さなどが要因となり、11年連続で50社以上の企業誘致を達成した。このような前向きな需要が、空室率の低下要因となっている。

新築ビルは順調に空室を消化

新規供給としては、2021~2024年に約85,000坪があり、2025年には約16,000坪、2026年には過去最大の約29,000坪が予定されており、大量供給期が続く。2024年に竣工した博多エリアの新築物件は、立ち退きによるテナントニーズが活発だったこともあり、100%に近い内定率で竣工した物件があった。その一方、天神エリアでは、内定率60%前後の竣工物件も見られるなど状況は様々だが、全体的には順調に空室消化が進んでいる。

最近では、企業の求めている条件が、立地・コスト面の重視から、部門を超えたコミュニケーション、従業員の生産性向上・健康改善、優秀な人材確保などに変化してきていると感じる。こうしたニーズの変化に対応すべく、2025年6月竣工予定の「天神住友生命FJビジネスセンター」は、入居者全員が利用できる共用設備が充実しており、ラウンジや会議室だけでなく、個室の作業スペースや仮眠室、ジムやサウナなど、多様な働き方を支える設備が整っている。

このようなニーズから、今後供給される新築物件への期待は、ますます高まると予想される。「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」の規制緩和により新築物件が増え、今まで以上に物件間の競争が激しくなることが予想される中、賃貸条件面以外での差別化が、各物件の明暗を分けるポイントになるだろう。

福岡支店 良永 裕一朗

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上記内容は BZ空間誌 2025年夏季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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