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大阪 - 賃貸不動産市場 2021年3月期

賃料相場(最新)

2021年6月10日

オールグレードの賃料は7 年ぶりに下落。大量供給を控え、賃料は調整局面へ。

空室率は上昇傾向で推移

シービーアールイー(株)の調査によると、2021年3月期の大阪オールグレード空室率は、対前期(2020年12月期)比0.4ポイント上昇し、1.9%となった。コロナ禍の影響で発生した、複数の解約区画がテナント決定に至らず、空室として顕在化した。今期の成約事例は、コスト削減を目的とした縮小移転や拠点集約など、 使用面積を減少させる動きが多く見られた。全体的に、新設や拡張の動きは、やや鈍い。ただし、郊外から都心部への立地改善移転など、空室が増えたことで喚起されたと 見られるニーズも、散見される。

賃料は、すべてのグレードで、前期から下落した。グレードBとオールグレードは、2013年12月期以来の下落。グレードAは、2020年6月期に下落し、9月期は上昇に転じたものの、12月期は再び下落した。需給の緩和とともに、賃料調整はさらに進む可能性がある。

今後もマイナスの動きが継続

リモートワークの増加を背景に業績好調なIT関連企業等、一部の業種では、引き続き需要が堅調である。しかし、コロナ禍を契機としたオフィススペースの見直しにより、利用頻度の低い区画を返す動きは、多くの企業で見られており、一部解約等の動きは、今後も増えると予想される。

2021年の供給は過去の平均より少ない1.6万坪にとどまるが、2022年にはグレードAを中心に、4万坪超の大量供給が予定されている。このため、グレードA空室率は今年は1%程度が続くものの、2022年12月期には3.9%まで上昇すると予想される。

グレードAの想定成約賃料は、対前期比1.1%下落し、-300円の26,100円/坪(共益費込)となった。以前のような高い賃料負担力を持つ企業は限られてきており、グレードAはグレードBよりも下落幅が大きくなっている。今後も、すべてのグレードにおいて、賃料は下落傾向の見通しである。賃料相場には、すでに影響が出始めている。商談が具体化するにつれ、条件を柔軟に検討するオーナーも出ており、明確に賃料を下げたオーナーもいる。また、テナント側としては、空室率の上昇傾向を受け、成約賃料の引き下げを期待し、動きが鈍化する傾向にある。今後は、双方のより柔軟な対応が求められるだろう。

関西支社 藪田 俊貴

相場表

種別 賃料(共益費込み) 需給の動向 空室率
推移
梅田
大規模ビル
25,000円~34,000円/坪 募集区画が増えてきており、空室率も上昇。募集賃料が高い大型区画は成約が鈍化している。 上昇
梅田
中小規模ビル
19,000円~24,000円/坪 大規模ビル同様、空室が目立ってきている。こちらも高価格帯のビルについては成約の速度が鈍化。また成約賃料は下降気味。 上昇
淀屋橋・本町
大規模ビル
19,000円~30,000円/坪 大型募集区画はあまりないが、竣工予定を含む新築ビルの成約が伸び悩んでいる。梅田同様、高価格帯物件の成約が伸びていない。 上昇
淀屋橋・本町
中小規模ビル
14,000円~20,000円/坪 中価格帯の小規模区画(50坪程度まで)は成約スピードが速く、動きも多い。 上昇
難波・心斎橋
大規模ビル
15,000円~24,000円/坪 小規模区画の空室が目立ってきているものの、成約率は伸びていない。高価格帯の物件オーナーも成約賃料を引き下げる傾向。 上昇
難波・心斎橋
中小規模ビル
13,000円~18,000円/坪 少しずつ空室が出てきているが、小規模区画および値ごろ感のある物件は成約している。 上昇
周辺都市
大規模ビル
13,000円~17,000円/坪 やや空室が出始めているが動きはあまりない。賃料もほぼ横ばい。 やや上昇
周辺都市
中小規模ビル
12,000円~14,000円/坪 大規模同様、空室はやや出始めてはいるものの、動きはほぼない。 やや上昇
事務所兼倉庫
市内・北摂・東大
5,000円~7,500円/坪 既存物件の新規空室と新築物件の供給もありテナントサイドの選択肢は増えつつある状況。汎用性が高い物件の需要は高く、賃料相場に変化なし。 横ばい
倉庫・配送センター
郊外
3,700円~4,500円/坪 先進的大型マルチテナント型物流施設(LMT)への引き合いは引き続き堅調だが、スペックや汎用性においてLMTに見劣りする従来型の既存物件に空室が出始めている印象。賃料は現状維持。 横ばい
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

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上記の記事の内容は BZ空間誌 2021年夏季号 掲載記事 掲載当時のものです。

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