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名古屋 - 賃貸不動産市場 2021年3月期

賃料相場(最新)

2021年6月10日

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、空室の増加に歯止めがかからず。

大型ビルの決定スピード鈍化

シービーアールイー(株)の調査によると、2021年3月期の名古屋の空室率は、オールグレードで対前期(2020年12月期) 比0.4ポイント上昇し2.3%、グレードAで0.5ポイント上昇し1.8%、グレードBで0.3ポイント上昇し1.9%となった。今年初めに竣工した新築ビルや、自社ビルの一部を賃貸化したビルの新規募集が加わったことが、今期の空室率上昇の主な要因である。

新型コロナウイルスの感染拡大は、企業のオフィス移転・新規開設等の判断へ、継続的に影響を及ぼしている。市場では、後継テナントが決まらず既存空室が長期化、新たな解約区画も顕在化し始めている。一方、館内増床により、複数のビルで空室が消化されているほか、建て替え予定のビルからの立ち退き移転により、空室が消 化されるケースも見られた。面積縮小やコスト削減といった、マイナスの動きだけではなく、立地改善や現状の倍以上の面積区画への拡張移転など、コロナ禍においても、好調な業績を背景に、業容を拡大するテナントの動きも見られている。

大型ビルにおいては、グループ集約の受け皿となる一方で、賃貸面積の見直しによる一部解約や移転などもあり、潜在空室も含め、空室増加の傾向が続いている。大型のオフィス移転については、不透明な状況の中、慎重な検討を行う企業が多く、大型ビルの決定スピードは鈍化している。これにより、さらなる空室率上昇の可能性も考えられる。

名古屋東の空室率は低下傾向

エリア別の空室率は、「名駅」エリアで、対前期比0.6ポイント上昇し3.0%、「栄」エリアで、0.9ポイント上昇し2.0%となった。両エリアともに、グレードB空室率も、同水準の上昇を示している。一方、「伏見・丸の内」「名古屋東」エリアでは、オールグレード、グレードBともに、空室率が低下した。大型成約は少ないが、中小規模のテナントの動きは鈍化しておらず、それらの動きが、積み上がった結果であると推測される。新年度を迎えた各企業のオフィス戦略については、引き続き注視していきたい。

名古屋支店 武田 稔

種別 賃料(共益費込) 需給の動向 空室率
推移
名駅 16,500円~31,500円/坪 1月に名古屋三井ビルディング北館が高稼働で竣工。ただ、ハイグレードビルの空室消化がやや鈍化している。 やや上昇
名駅西 13,000円~17,000円/坪 新幹線からのアクセスが良好。専門学校等の需要が根強い印象。新築ビルの計画が複数進行中。 横ばい
伏見 12,000円~16,500円/坪 減床や撤退に伴う解約が続いているが、中小区画の需要は増加傾向。ただし100坪以上の大型空室については、現状は引き合いが少ない。 横ばい
11,500円~16,000円/坪 既存ビルのリニューアルによる、供給が発生した。引き合いについては中小型案件が中心。 上昇
丸の内 11,000円~15,500円/坪 他エリアのビル建て替えに伴う移転需要を吸収。 やや低下
周辺都市(岐阜) 8,000円~13,000円/坪 岐阜駅西側で大型の空室消化が見られた。大型の空室はマーケットに少ない状況。 やや低下
周辺都市(三河) 9,500円~13,500円/坪 刈谷エリアに新築ビル竣工、そちらへの移転に伴う二次空室が複数個所発生。募集賃料自体は、低下せず。 やや上昇
周辺都市(三重) 8,000円~11,000円/坪 近鉄四日市駅周辺に空室が出たものの、小規模面積を中心に空室消化が見られ、引き続き津市内ともに募集物件が少ない状況である。 横ばい
周辺都市(静岡) 9,000円~12,000円/坪 コロナ不況業種の解約、テレワーク化による減床、レンタルオフィスへの移転等による空室が増加傾向にある。 横ばい
倉庫・配送センター 2,900円~3,800円/坪 テナントの倉庫需要は回復傾向にあるが、現時点では空室の選択肢は依然として少ないため、賃料・空室率は横ばいで推移。 横ばい
空室率推移凡例:  上昇 上昇 やや上昇 やや上昇 横ばい 横ばい やや低下 やや低下 低下 低下

※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。

文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。

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上記の記事の内容は BZ空間誌 2021年夏季号 掲載記事 掲載当時のものです。

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