昨年解約の空室が顕在化し始めたが、 新規需要も旺盛で、空室率はほぼ横ばい。
高松・松山のオフィス市場
シービーアールイー(株)の調査によると、2018年12月期における高松市の空室率は7.2%となり、対前期(同年9月期)比0.1ポイントの上昇となった。
今期も人材系企業や保険関連企業、インフラ関連企業の新規開設のほか、自社ビルから中心部への移転など、引き続き空室率を下げる動きが見受けられたが、製薬会社の減床や他拠点との統廃合による撤退などにより、昨年上期に解約となった空室が顕在化し始めた。ただ、結果として上昇はしたものの、ほぼ横ばいといえよう。高松駅から番町付近の空室は引き続き消化傾向。中新町付近以南も空室は消化されつつあるが、やや苦戦気味という点に変わりはない。
今年は「JA香川新本店ビル」の竣工を控えており、空室率が低水準にある今、これまでJAが入居していた周辺仮移転先からの二次空室の動きが注目される。
松山市のオフィスエリアでも、電子決済関連企業の拡張移転や人材系企業の新規開設など、引き続き空室消化が進んだ。賃料水準は上昇傾向だが、吟味する余裕がない状況に変わりはない。
関西支社 名越 正幸
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相場表
種別 | 賃料(共益費込み) | 需給の動向 | 空室率 推移 |
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高松中心部大規模ビル | 10,000円~13,000円/坪 | 築浅かつハイグレードな中でも大規模ビルの空室消化が進み、まとまった空室確保は困難。一部賃料水準も上昇傾向にある。 | |
高松中心部中小規模ビル | 7,500円~9,000円/坪 | 全体的に賃料水準は横ばい。一定水準グレードの物件の空室は消化傾向だが、築年数差や立地差がまだまだ目立つ。 | |
松山中心部ビル | 9,000円~12,500円/坪 | 新耐震かつ一定水準グレードの空室消化が進み、まとまった空室が確保できない。引き合いも多く、一部で賃料上昇傾向にある。 |
空室率推移凡例: | 上昇 | やや上昇 | 横ばい | やや低下 | 低下 |
※物件検討時の予算の目安です。詳しくはシービーアールイー(株)社員におたずねください。
文中の空室率については、2014年3月期より、データ算出の対象となるオフィスビルを、原則として延床面積1,000坪以上、かつ新耐震基準に準拠した物件に変更しました。