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4ヵ所の拠点を統合しマルチテナント施設へ入居

免震物流施設、入居テナントの声 : 株式会社あらた 横浜センター センター長 今井達也氏

株式会社あらた
横浜センター センター長
今井達也氏

当社は2002年の設立以来、主に化粧品、トイレタリー、紙、ペット用品、家庭用品等を扱う卸商社として発展を続け、全国にビジネスを展開してきました。卸業ですから物流施設も数多く利用しており、自社所有物件と賃貸施設の両方を活用しています。関東圏の大型センターは埼玉、筑波、千葉、そして神奈川の南足柄と、この横浜センターの5ヵ所。以前、神奈川には800坪クラスの拠点がいくつも分散していたのですが、トータルの賃料や拠点間の輸送コストに課題があり、その解決策として「神奈川2拠点化」が進められました。具体的には、南足柄のセンターは県内西域及び静岡県の担当として残し、他の拠点を統合して、横浜・川崎などの大都市を中心とする厚木以東のコアとなる新拠点を確保しようというものです。この計画に沿って2009年6月に開設されたのが、この横浜センターで、「プロロジスパーク座間1」の4階の一部、及び5階の約5,300坪を賃借しています。南足柄の神奈川センターは自社物件ということもあり大規模なマテハンを設置し、小分け作業を中心とした物流機能、こちらは、ケース商品を中心にした機能を発揮できるようにオーソドックスなスタイルを踏襲しています。取扱商品は、約65%が家庭紙・ベビーオムツなどで占められ、作業環境としては、4階は小分けの商品を保管・ピッキングする2.4m高の棚がずらっと並べられており、5階はフォークリフトを利用して、6m程の高さにまで商品をパレット積みしています。

思わぬところで証明された免震構造の威力

免震物流施設、入居テナントの声 : あらた 横浜センター プロロジズパーク座間1

さて地震当日ですが、4階ではその時間帯に60名程がピッキング作業をしていました。その9割は女性です。一方5階は、フォークリフトの作業員が荷の間を行き来するといった状況。地震発生直後には作業を中断し、4階ではラックのないスペースに従業員を移動させて様子をうかがい、5階ではトラックバースに作業員を誘導し、すぐに車路から避難できる体制を整えました。これまでも定期的に火災を想定した避難訓練を実施していたため、避難は非常に迅速に落ち着いて行えたと思います。

パレットに積んだ荷物は確かに波打つように動いていましたが、揺れは「ドンッ」という感じではなくゆったりとした横揺れ。5階の方が若干揺れが大きく数人がしゃがんだりしましたが、4階は女性ばかりだったにもかかわらず、全く恐怖感もなく余裕を持った行動をしていました。

揺れが落ち着いてから施設内を点検したのですが、4階のラックからもともと安定感のよくなかった商品がいくつか落下した程度で、5階のパレット積みの荷物は全くそのまま。もちろん作業員のケガもゼロ。近郊の別の倉庫ではラックが倒れるなどの被害があったそうですが、当社の施設は5階でも荷崩れがなかったのはすごいことだと思います。先にも述べたとおり、ここでの作業はオーソドックスな出荷作業が中心なため、社内ネットワークに接続する電力があれば出荷作業ができるのですが、地震後30~40分程度様子を見た後に、地震前と全く同じ業務が再開できるなど、免震構造の威力を改めて思い知らされました。

免震物流施設、入居テナントの声 : あらた 横浜センター プロロジズパーク座間1

余談ですが、免震構造の効果は、別のところでも発揮されていました。というのも、2009年のセンター稼働開始に向けてパートさんを募集する際、求人広告に「免震構造で安心」と記載したところ、予想以上の反響をいただいたのです。その当時から免震はすごい!と思っていたのですが、今回、本当の実力が実証されてほっとしましたし、従業員の皆さんにも安心して勤務していただいています。

当センターの被災はなかったのですが、当社としては関東5センターのうち数拠点で震災後の業務再開のため大掛かりな復旧作業が必要となりました。そのため、これらのセンターに代わり、普段扱わない商品を含めて当センターにて代替業務をすることになったのです。しかも、震災の3日後の月曜からはトイレットペーパーやティッシュペーパーに平常時の5倍もの注文が殺到し、ストックしていた商品は瞬く間になくなりました。さらに追い打ちをかけるように、トラックの燃料不足が重なり、思うように入荷・出荷ができない状態が継続。それでも当センターは、他センターからの応援や、急遽募集したパートさんとともに、24時間フル稼働体制で対応しました。

改めて知った電源確保の重要性、主要拠点に自家発電装置を設置

今回の大震災は、まさに想定外の出来事だったといえるでしょう。そのため、当社でも、センター間の代替シミュレーションのプログラムは構築していませんでした。結果的には、社内に緊急対策本部を設置して、各センターの被害状況を確認しながら、業務の振り分けを行ってきたのが現状です。この経験を踏まえて、震災後、システム的な対応を目指した顧客対応マニュアルを作成しました。

もうひとつの問題として、今回、顕著になったのが電気の重要性です。顧客に安定的に商品を提供するのが私たちの使命です。当センターはマテハンがないとはいえ、受・発注から商品管理、売掛管理までオンラインで行っているため電気がストップすれば大きな打撃を受けることは必至です。震災そのものの影響がないとしても、計画停電が実施されれば、同じ事態が起こるのです。事実、今回も2度の計画停電が実施されました。そのため、当社では関東・東北エリアの主要センターに非常用発電機の設置を決定し、すでに設置を完了させました。今後は他エリアの主要拠点に対しても導入を検討しております。当センターではオーナーであるプロロジスの協力も得て、5階屋上に当社専用の発電機を設置しています。マテハンの有無や、自社所有か賃貸倉庫か、燃料設備の認可の問題、発電機の容量や機能の選定など、設置に向けての課題は様々ですが、こうした装置を設置しておくことがリスクヘッジと考えています。顧客への安定的なサービスを提供する上で、重要な点であることを改めて認識した次第です。

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上記内容は オフィスジャパン誌 2011年冬季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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