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物流施設デベロッパーの使命

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プロロジス 石嶋 健二氏

プロロジス
開発本部 建設部長
石嶋 健

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プロロジス
開発本部 建設部
シニアプロジェクトマネージャー
青木 鏡多郎

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業務の差別化要因として重要視したリスク管理

当社は、物流施設を専門に開発・所有・運営する不動産開発会社として、1991年アメリカで誕生しました。その後、世界各地の主要都市で先進的、かつ高品質の物流施設・サービスを提供する企業として、ヨーロッパ、アジアにも進出し、グローバルネットワークの構築に努めてきました。我が国では99年に日本法人を設立。2001年より事業を開始し、今日では全国にそのネットワークを広げています。

現在のところ、複数の顧客が同時に利用する「マルチテナント型物流施設」が多い当社が日本でビジネスを開始するに当たり、競合他社との差別化を図るために取り組んだのが、(1)大型トラックが各階に横付けできる、利便性の高い大型施設、(2)オフィスビルと同水準のハイグレードな設備・仕様、(3)オフィスビルに匹敵するセキュリティの強化、の3点でした。

例えば国内では、地価が高いことから建物を高層にして、エレベーターなどで荷を持ち上げる施設が目立ちます。一方、アメリカや中国では、トラックからの荷の積み下ろしが容易な平屋の倉庫が多い。当社の多くの施設は、大型ランプウエイにより上層階へも直接大型トラックが乗り入れられ、海外同様、平屋感覚での使用を可能としました。この方が荷捌き等の作業時間が短縮でき、結果的に顧客にとってもコスト削減に繋がるといえます。

また施設のエントランスは、床は御影石、壁は大理石で仕上げ、格調を高めることで、従業員の確保を容易にし、誇りを持って働ける環境にしています。

セキュリティに関しては、電気錠とIDカードを用いて入退出を記録。また、倉庫エリアのドアやシャッターにはセンサーを搭載し、無理やり開けようとすれば、施設の中央防災センターに連絡が行くようになっています。さらに、すべてのエリアをカバーするよう監視カメラを設置して、VTRで記録・管理。不審な動きがあれば事後のトレースが可能となっています。

セキュリティシステムの徹底で顧客ニーズにいち早く対応

先に述べたとおり、施設内のセキュリティに関しては防災センターで一元管理していますが、一部の顧客からは、自社の利用スペースについて、自己管理を追加したいというニーズも出てきています。もちろん、こうした要望にも、フレキシブルに応えられるシステムにしておくことは重要なことです。これは様々なユーザーが多様な利用をするマルチテナント施設として必須の条件であり、共有スペースと専有スペース、さらには内部の特定エリアの制限など、エリアによって認証システムを変えることができる自由度の高さを持たせています。

当社がビジネスを始める以前、物流施設においてセキュリティのグレードを上げることは、利便性の高さを阻害する要因だという考えもあったようです。しかし現実には、ユーザーである物流事業者から、そのことでクレームを受けたことは一度もありません。むしろ、安全性の観点から、彼らのクライアントである荷主からの評価が高まったとの声を頂戴しています。さらに、建物自体のグレードが高いことから、大事な荷主を倉庫に案内しやすくなったと大変喜ばれています。我々は、3PLなど物流アウトソーサーの後押しとなる施設を提供するのが役目であり、その意味から、十分に役割を果たしていると自負しています。

特許を取得した免震システムで破損リスクとコスト上昇を回避

当社が日本に進出する際、業界他社に先駆けて積極的に取り入れたのが免震構造でした。日本は地震国ですが、免震構造の建物は、実績として阪神淡路大震災や新潟中越地震でもほとんどダメージがなく、働く人にも、保管される荷物にもメリットがあるのです。

当社が採用したのは、自社で特許を取得した「杭頭免震」という工法で、地面に打ち込んだ杭に、直に免震装置を載せるといったものです。通常必要な基礎工事部分の構造がいらなくなり、加えて、免震装置が地震の力の約8割を吸収するため、上部躯体の柱や梁を約2割ほど細くできます。一般に、倉庫の建設費に占める構造部分の費用は7割を超えるといわれており、免震構造を採用することで、その部分のコスト削減が可能になりました。このため、通常の耐震構造の施設開発に比べてコストアップを最小限に抑えることができ、賃料面でも値ごろ感のある設定にすることができたと考えています。すでに当社では、保有施設の総面積の3分の1でこの免震構造を取り入れています。

免震構造の導入やハイグレードな施設づくりは、それだけでもリスクマネジメントの意味があります。加えて、これらは、そこで働く人の安全性や快適性に繋がるものであり、結果的に質の高い人材が集められることになるでしょう。こんなところでも、物流事業者が行う事業のリスク低減に一役買っているのではないでしょうか。

当社の進出以降、国内にも大規模かつハイグレードな物流施設が増えてきました。しかし、我々にはインハウスにPMやデザイナーを置き、5年間以上のノウハウを蓄積することで、さらに進化を続けており、それこそが競争力の源泉になっているのです。

不動産リスクの肩代わりで顧客の経営効率向上に寄与

ここまで、施設内での荷物の安心・安全についてお話ししてきましたが、我々にはもう一つの大きな役割があります。それは、顧客の資産マネジメントに寄与することです。

以前までの"倉庫"は、メーカーや小売業などが独自で開発するのが一般的でした。しかし、バブル経済の崩壊以降、地価の下落が資産価値の減額に直結し、バランスシートを傷める企業が続出しました。つまり、倉庫を持つこと自体が大きなリスクとなったわけです。言い換えれば、賃貸倉庫を使うことが企業のリスクマネジメントになりうるのであり、この不動産リスクを肩代わりするのが我々の役目であると考えています。 しかも、マルチテナント施設での当社との契約は短いもので3年、長くて5~10年ですが、顧客はそのタイミングで拡大・縮小、継続・撤退など、市場環境の変化に合わせた経営判断が自由にできるのです。

その一つの例が、当社と日立物流様とが共同で手がけた、資生堂様の物流部門の買収です。不動産資産を当社が、配送等オペレーション部門を日立物流様が担当し、資生堂様は物流に手を煩わせることなく、企業のコアビジネスに特化することができる。これは従来のアウトソーシングを超えたM&Aですが、こうした例は、今後も増えていくことになるのではないでしょうか。それぞれの企業が、自社の特性を最大限に発揮することで、各自の事業リスクを最低限に抑える。物流施設がリスクマネジメントに果たす役割は、このようなレベルにまできていると思います。

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上記内容は オフィスジャパン誌 2007年夏季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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