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お客様を悩ませる倉庫の空きスペース問題

シニアバイスプレジデント オペレーション本部 副本部長 投資運用部長 斉藤 奈緒子氏

シニアバイスプレジデント
オペレーション本部
副本部長 投資運用部長 斉藤 奈緒子氏

当社は1983年に米国で誕生し、その後、物流不動産開発のリーディング・グローバル・プロバイダーとして、米国内に加え、欧州、アジアの計19ヶ国で、約3,300棟の物流施設を展開しています。日本においては1999年の進出以降、デベロッパーとしての開発、および運用を含めたサービスを展開しており、今日までに90施設の開発実績を誇っています。また、2013年にはREITを立ち上げ、37物件、総額約5167億円の資産を保有するまでに成長してきました。

今日、我が国においては、労働力不足が社会問題として取り上げられています。その中でも近年、特に物流業界に関する庫内ワーカーや、輸送に携わるドライバーの人手不足が深刻化しており、連日のように新聞紙上を賑わせる状況が続いています。ですが、我々のような物流施設デベロッパーや、入居カスタマーである荷主や3PL事業者にとってはもうひとつ、頭の痛い問題が存在します。それが倉庫の空きスペースです。デベロッパーは通常、入居カスタマーとの間に長期契約を結びます。しかし、入居カスタマーが借りているスペースは、必ずしも常時、すべてが埋まっているわけではありません。例えば、入居カスタマーが3PL事業者の場合、受託元の荷主との契約が切れたあと、次の荷主企業が決まるまでの期間、短期的に空白が生じることがあります。契約によってすでに賃料が発生している3PL事業者にとっては、荷の波動によって発生する庫内空きスペースの長期化は、経営上の重大な課題であることは言うまでもありません。当社が倉庫スペースのシェアリングプラットフォームの立ち上げに取り組んだのは、お客様が抱えるこのような課題を解決したいと考えたのがきっかけです。

波動による短期ニーズをマッチングする シェアリングプラットフォーム

一時的な空きスペースの問題がある一方で、短期的にスペースを増床したいというニーズもあります。例えば年末年始、バレンタインデー、ホワイトデーの対応や、年度替わりの制服や家具などのストックのために、1ヶ月ぐらいだけスペースが余分に欲しいという業界です。このような短期ニーズについては、弊社のような施設デベロッパーの賃貸契約は基本的には長期契約が前提のため、対応が難しいのが実情でした。しかし、お客様が抱えている短期的な空きスペースをご案内できれば、双方の抱える課題を解決することができます。

このような発想が元となり、一時的な余剰スペースと、スペース需要をマッチングできるプラットフォームが欲しいと考えていました。例えば、夏に忙しい飲料会社と、冬に荷量が膨らむアパレル企業が、プラットフォーム上で相手を見つけ、お互いにスペースを貸し借りするといった具合です。

こうしたニーズに対して、これまでは当該施設のプロパティマネジャーなどの裁量で判断されるか、親しい3PL事業者同士がやりくりするケースがほとんどでした。しかし、プラットフォームが機能すれば入手できる情報が増えますし、情報がオープンになることで契約の透明性が高まり、借り手は安心して活用することができます。また、空きスペースを抱える3P事業者や施設デベロッパーは、少ない労力と安いコストでスペースを埋められる可能性が生じるのです。

souco

当初はシステムやソリューションの自社開発も考えたのですが、それでは他社の参画は期待できず、情報が自社物件に偏った、利便性の低いものになってしまう可能性が高いでしょう。そこで第三者である企業に期待していたところ、昨年11月、物流業界全体が使えるようなインフラストラクチャーを開発しようと考えていた(株)soucoと出合ったのです。そこで当社が、スタートアップの支援をすることで運用にこぎつけたのが、物流施設のシェアリングプラットフォームである「souco」です。
その仕組みを簡単にご紹介しましょう。

まず、貸し手であるスペース提供者が、余剰スペースの情報や貸し出せる期間をサイトに登録します。一方、借り手であるユーザーは、サイト上のフォームに希望するエリアと面積、坪単価、施設面などのキーワードを入力し検索します。すると、その条件に合った物件の所在地や最寄りの交通機関からのアクセス、建物の概要や面積、設備、アメニティなどの情報が表示されます。該当する施設が複数あれば、すべてが一覧表示されます。気に入った物件があれば、「このスペースを借りる」ボタンをクリックすることで問い合わせ完了です。

soucoの仕組み

この情報を元に、(株)soucoが与信チェックを行い、問題のない企業のみが貸し手側に連絡されます。基本的に貸し手は、(株)soucoに賃貸する形態となっており、実際に貸し手側には転貸承諾の依頼がくるという形です。その後、問題がなければ契約者である借り手が、料金を前払いで支払うことで、正式に貸出となります。

ちなみにサイトで紹介する情報の最小スペースは160㎡、最短期間は2週間となっています。当社では当面、1ヶ月未満超短期の貸出のみ掲載する予定で、料金的には敷金分を加算するので、通常よりも若干高めになると思われます。それ以上の期間であれば、通常の定期借家契約を結ぶことにしています。「souco」そのものに期間の上限はありませんから、これは当社の基準であり、他のデベロッパーがどのような使い方をされるかわかりませんし、これは3PL事業者も同様で、自由に設定されることになるでしょう。

このシステムを利用していくと、例えば当社の同施設内で、当社とテナントが同時に別々のスペースの貸出を登録することも考えられます。その場合、当社は単純に面積あたりの賃料となりますが、3PL事業者の場合は荷役サービスが含まれることがあり、そのために価格が異なる可能性が考えられます。その場合は、借り手側に期間や面積、価格などを総合的に判断していただくことになります。もしかすると、3PL事業者が「ただ空けておくよりは」と、原価割れで貸し出すようなケースも想定されるでしょう。当社としては、その点も問題なく、お客様や借り手サイドの利便性優先、業界に役立つプラットフォームの構築優先と考えています。

ワールドワイドな情報網を駆使してニーズに即したサービスを提供

souco インターフェイス

こうしたプラットフォームは、先にも触れたとおり、より多くの貸し手が参画し、情報が充実してこそ利用価値が発揮されるものです。2017年7月のサイト開設に伴い、他の大手物流デベロッパーにも協力をお願いしたところ、高い評価を受け、次々に登録される運びとなりました。また、当社の入居カスタマーにも紹介しており、3PL事業者からも情報掲載を希望する声が多数、上がっている状況です。

今回のサイト開設にあたり、当社は他社に先駆けて( 株)soucoと協力体制をとりましたが、提供したのはマンパワー、ナレッジおよび情報のみで、協力に対する対価もいただいていません。つまり、貸し手同士はすべて公平な関係にあると言えます。倉庫の空きスペースのシェアリングによる有効活用は、貸し手・借り手双方にとって重要であり、業界全体の活力アップにもつながるものです。2018年中には30,000㎡超の登録を目指すとされていますが、必ず実現されるものと信じています。

このサイトだけでなく、当社ではこれまで、施設側から提供できる、入居カスタマーにとって有益なサービスを模索してきました。幸い当社には、米国本社をはじめ、世界19ヶ国に張り巡らせたネットワークがあります。他国での取り組みや情報を入手できる環境を活かし、これからもより良いサービスの提供を心掛けていきたいと考えています。

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上記内容は BZ空間誌 2017年冬季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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