仙台 都市データ
仙台は、東北経済の中心地として古くから多くの企業が支店を構える。JR仙台駅西側の青葉通を中心に、広瀬通、南町通周辺が仙台のオフィスエリアだが、1990年代後半からは仙台駅東側も急速にオフィスの集積が進んでいる。<この90年代後半は、仙台にとって一つの転機となった時代で、複数の大型ビル竣工と景気低迷期が重なり、一時、マーケットは停滞。
しかし昨今は、2004年頃からの景気の本格的な回復と新規供給の抑制傾向により、既存空室の消化が着実に進んでいる。
今後、2010年頃にかけて中心部の再開発計画が数多く具体化してきており、さらに2015年には地下鉄東西線も開通。都市ポテンシャルの高まりが期待される。
仙台 都市データ | |||
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順位 | 調査項目 | 調査結果 | 凡例 |
12 | 人口 (最新9月1日調査) |
1,029,092人 [過去5年間の増減率:+1.0%] |
各市発表の平成19年9月1日人口 過去5年間の増減率は、平成14年9月1日の人口との比較 |
11 | 企業数 | 45,943社 [H13→H18 増減率:-3.4%] |
平成18年事業所・企業統計調査より事業総数 増減率は平成13年同統計調査との比較 |
10 | ワーカー数 | 500,444人 [H13→H18 増減率:-0.7%] |
平成18年事業所・企業統計調査より従業者総数 増減率は平成13年同統計調査との比較 |
11 | 大企業数 (従業員300人以上) |
110社 [H13→H18 増減率:-0.9%] |
平成18年事業所・企業統計調査より 従業員数300人以上の事業所数 増減率は平成13年同統計調査との比較 |
10 | 有効求人倍率 | 1.03倍 | 平成17年度、各市内公共職業安定所における取扱数より |
11 | 大学数 | 15校 | 平成17年5月、文部科学省学校基本調査より |
8 | 大学生数 | 49,863人 | 平成17年5月、文部科学省学校基本調査より |
7 | 銀行店舗数 | 134行 | 平成17年末、銀行協会発表より |
7 | 総預金高 | 4兆5715億円 | 平成17年末、銀行協会発表より |
8 | ワーカー1人当たり 商品販売額 |
1856万円/1人 | 平成16年商業統計調査より 従業者1人当たりの小売業年間商品販売額 |
3 | ワーカー1人当たり 製造品出荷額 |
4438万円/1人 | 平成16年商業統計調査より 従業者1人当たりの製造品出荷額等 |
11 | オフィス店舗ビル 棟数 |
11,054棟 | 平成18年1月1日、各市固定資産概要調書より 事務所・店舗の建物総棟数 なお事務所・店舗とは、事務所、店舗、銀行、百貨店の計 |
10 | オフィス店舗ビル 総床面積 |
2,427,914坪 | 平成18年1月1日、各市固定資産概要調書より 事務所・店舗の総床面積 なお事務所・店舗とは、事務所、店舗、銀行、百貨店の計 |
- | 東京からのアクセス | JR新幹線はやて 仙台駅まで1時間41分 | |
- | 空港 | 仙台空港 | |
- | 都心から空港までの アクセス・所要時間 |
仙台空港アクセス線:仙台駅-仙台空港駅17分 直通バス: 仙台駅前 (さくら野百貨店西側)から約35分 (西口バスプール)から約40分 |
勾灯台(コウトウダイ)
県庁、市役所、合同庁舎等が立地し、かねてから官公庁街としてのイメージが強いビジネス街である。業務集積としては、ゼネコン等、建設関係の企業が多くオフィスを構えている。近年は、一部のビルにおいて建て替えや売却の動きが見られるものの、現時点での目立った新規供給は見当たらない。
青葉通・広瀬通
東西に伸びる青葉通、広瀬通を中心に、古くからJR仙台駅を起点としたオフィス・商業両面のコアゾーンとして認識されてきたエリアである。市中心部の中でも、オフィスビルの棟数、貸室面積、企業数、集積度が最も高い。近年は、2010年頃にかけて複数の再開発計画が具体化しており、成熟したビジネス街でありながら、仙台の中で最も活性化が顕著なエリアでもある。
仙台駅東口
JR仙石線の地下化に伴い、近年急速に再開発が進んでいるエリア。
マンション等住宅が混在し商業施設の集積は西口に比べ劣るものの、比較的新しいオフィスビルが多く存在する。また、駐車場料金相場も安めの設定となっているのもニーズを集める要因と言える。新築ビルの計画も複数予定されており、今後のインフラ整備を含めた発展が期待される。
南町通・五橋(ミナミバシトオリ・イツツバシ)
南町通から地下鉄五橋駅周辺で形成されるゾーン。築年数の経過したビルが多く、オフィス市場としては、やや動きが停滞している。しかしながら、今年「南町通センタービル」が竣工し、徐々に需要が戻りつつあり、加えて2010年に竣工が予定されている「(仮称)仙台一番町プロジェクト」の大型開発計画が注目を集めている。
盛岡
人口 | 294,099人 | 企業数 | 15,282社 (-5.1%) |
ワーカー数 | 146,011人 (+1.3%) |
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JR盛岡駅東側の中央通りから県庁周辺のエリアが、盛岡のビジネス街の中心部である。
景気低迷期には企業の縮小や撤退が相次ぎ、オフィスマーケットは大きく悪化。新規供給も、2002年の「朝日生命盛岡中央ビル」竣工以降、具体化したものは1棟も見られなかった。しかしながら、現在は景気の回復基調の本格化と、北東北のビジネス拠点としての立地ポテンシャルの高さから、少しずつテナント需要が戻りつつある。オフィスビルの新規開発計画や、最近はJR盛岡駅西口において商業、住宅を中心とした再開発事業も急速に進行しており、注目を集めている。
秋田
人口 | 329,452人 | 企業数 | 16,391社 (-6.9%) |
ワーカー数 | 146,866人 (-2.2%) |
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秋田は、景気低迷期における拠点縮小や撤退等の動きによりマーケットが悪化して以降、現在も市況改善が遅れている都市である。新規需要の伸びは鈍く、2004年、秋田駅東口に駅直結の「秋田拠点センター」が竣工した以外、新規供給は抑制された状態が継続、停滞感の強いマーケットとなっている。オフィスエリアは、JR秋田駅西側から県庁周辺までが中心で、比較的設備水準が高く条件も柔軟なビルに需要が集まっている。秋田県郊外では、コールセンターの進出等、企業誘致が成功した事例も見受けられるため、秋田全体での企業誘致や事業創出等の施策が望まれる。
郡山
人口 | 339,079人 | 企業数 | 16,597社 (-7.0%) |
ワーカー数 | 161,160人 (-0.9%) |
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盛岡と並び、東北のビジネス拠点としての立地ポテンシャルが高い都市であり、古くから堅調なマーケット推移となっている。他都市同様、一時期需給バランスが崩れて空室率が上昇したが、現在はテナントの拡張や新設等、プラスのニーズが増加傾向にあり、好立地で設備水準に優れたビルでは満室稼働しているビルもある。ただし、競争力の劣るビルでは、空室が長期化する傾向は依然として根強い。新規供給は、JR郡山駅前の「ビッグアイ」が2001年に竣工して以降、具体化していない。南東北の中核都市として、郊外では物流企業の集積が多い都市でもある。