変わる会社組織のあり方
テクノロジーの進化が多くの職種に影響を及ぼすことは間違いない。今後どのような職種が増える(減る)と考えているかの調査では、増加の回答率が最も高かったのはIT部門、次いでオフショアリング/アウトソーシング部門であった。
ITと言っても、企業はビジネスの成長に貢献するITプロフェッショナルの確保に注力しており、サポート的な業務はアウトソーシングやクラウドへ移行する動きも出てきた。グローバル企業には、IT分野で優秀な人材を確保するため、コワーキングスペースやインキュベーションセンターを活用し始めた例もみられる。
アウトソーシング/オフショアリング部門についても、テクノロジーを企業のビジネスの成長に活かすため、外部の優秀な人材とパートナーシップを組むことが手段の一つとして捉えられている。
今後3年間の従業員数の見通し
企業の不動産戦略が変わる
これまでは、まずオフィスを構える場所が選ばれ、事業ニーズに即して内装工事が行われ、最後に従業員が必要とするテクノロジーを導入する、というのが基本的な流れであった。しかし、テクノロジーの進化によって、働き方、人員構成が変わっていくことに伴い、従来の流れは大きく変わろうとしている。まずはどのようなテクノロジーがあり、それがビジネスの成長にどう貢献するのかを明らかにした上で、次にそれらを使いこなす人材の採用や育成が検討される。オフィスは、そのような人材の確保・育成、多様な働き方をサポートするという観点から選ばれることになるだろう。
テナントがワークプレイスを考える際に検討する項目(優先順位)
日本語版制作・監修 | CBRE リサーチ