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最新データで見る、「銀座」の今

【図表4】募集賃料と募集面積の推移(2005Q1を100とした指数)
【図表5】階数別募集面積の推移(2005Q1の基準階1フロアを100とした指数)
【図表6】年代別募集物件
【図表7】階数別募集賃料の推移
【図表8】通り別路面相場レンジの推移(/坪)

全国の概況にて、「銀座」は募集面積が多く、景況感にあわせて大きく変動している一方で、「池袋」は募集面積が少なく、変動も小さいということを確認した。では、「銀座」は、「池袋」に比べて一様に厳しいマーケットなのか?

ここでは、「銀座」をエリアという"面"の視点から、垂直方向の"階層"と水平方向の"丁町目"という視点に細分化して見てみることにする。

まず、「銀座」エリアの近時のマーケット状況は、サブプライムローン問題が起きた2007年後半頃から募集面積指数に変化が表れ始め、リーマンショック後の2008年後半頃から本格的な上昇基調となった。この頃は、外資ブランドの撤退や2007~2008年頃に新規に供給されたビルにおいてテナントが決まらずに竣工を迎えた状況、さらには上層階での空室増加といった状況が見られた。「銀座」は、賃料水準が高いことから、景気が後退すると売上減少に伴い賃料を負担できなくなり撤退するテナントが増え、これが空室の発生、すなわち募集面積の増加につながっていく。しかし、2009年後半頃から賃料の下方調整が進み始め、また、2010年に入ると景況感の回復とともに徐々にテナントの出店意欲も戻り始めたことから、立地条件が良いビルを中心に空室消化が進展し始め、現在も募集面積指数は低下基調にある。

この状況を、細分化したデータから見てみる。

【図表4】は、「銀座」全体の募集面積指数と平均募集賃料の推移を示したものである。募集面積指数の推移を見ると、2008Q1の126に対し2008Q3は173となり、リーマンショックの時期と重なるこの頃を境に本格的な上昇基調に転じている。また、平均募集賃料を見ても、2005年以降のピークは2008Q3であり、まさにこの時期がマーケットの転換点であったと言える。その後、2009年後半頃から再び変化が表れ始める。平均募集賃料を見ると、2010Q1は、2009Q3比約11%下落しており、直近の2012Q1期までの下落基調の中では最も大きく下落している。そして、募集面積指数も2010Q1をピークに下落基調に転じており、賃料の下方調整の進展とテナントの出店意欲の回復により空室消化が進み始めたことを表している。

次に、垂直方向の"階層"別に見てみる。

【図表5】は、全体の募集面積指数を"1~2階の連続貸し"・"地下階~1階の連続貸し"といった「1階を含む複数階」や「地下階」、「2階」、3階以上の「基準階1フロア」といったフロア単位等のセグメントに分類し、その推移を示したものである。グラフを見ると、「銀座」エリアの募集面積の増加は、「1階を含む複数階」や「基準階1フロア」、「1階を除く複数階」における募集面積増加の影響が大きいことが見て取れる一方で、「地下階」・「2階」のような低層部の影響は限定的であると言える。しかし、「1階を含む複数階」は2010Q3期に大きく減少し、その後は横ばいで推移している。このことから「銀座」は、低層部は募集面積が少なく、3階以上の上層階に多いということが言える。

では、水平方向の"丁町目"で見ると、どのように変化しているのか?

【図表6】は、「1階を含む複数階」の募集物件を地図上にプロットし、その変化を視覚的に示したものである。2008年は、「昭和通り」沿いや銀座7~8丁目に募集物件が若干みられるが、全体的に募集物件が少ない状況であった。その後、2010年になると、1~8丁目まで全体的に募集物件が増えている状況が見て取れる。しかし、2012年になると、1~6丁目の「中央通り」~「外堀通」間の募集物件が明らかに減少している一方で、7~8丁目や「中央通り」~「昭和通り」間では引き続き多くの募集物件が存在している。

このように分解してみると、「銀座」は全国の主要商業エリアの中でも募集面積が最も多いエリアであるが、それは「銀座」全体に言える傾向ではなく、直近では、"3階以上の上層階は募集物件が多いが、低層階は少ない"、"7~8丁目や「中央通り」~「昭和通り」間は募集物件が多いが、1~6丁目かつ「中央通り」~「外堀通り」間は少ない"ということが把握できる。

賃料水準は、平均募集賃料で全体感を把握し、実際の募集・成約状況を踏まえた路面賃料相場で実態をつかむことができる。なお、平均募集賃料は"階層"別に示し、路面賃料相場は丁町目に近い概念である"通り"別に示している。

まず、【図表7】の平均募集賃料の推移を見ると、「1階」の賃料水準が最も高く、次いで「2階」、「地下階」という順になっている。当然ながら、賃料水準が高い1階の募集賃料は変動幅も大きく、2階、地下階になるほど変動幅が小さくなっている。推移については、リーマンショック前の2008年後半までは上昇傾向で推移し、2009年に入った頃から下落傾向となっている。そして、2010年に入った頃からは下落傾向は緩やかになり、下げ止まりつつある状況と考えられる。また、程度の差はあるものの、どの階層も同様の動きをしている。この状況は、路面賃料相場にも表れており【図表8】、どの通りにおいても2008~2009年にかけては上値・下値共に下落し2010~2011年にかけて横ばいとなっている。

このように細分化してみると、銀座の中でも「募集物件・面積が少ない立地と多い立地」、「募集面積が少ない階層と多い階層」、「階層・通りによる賃料水準」がある。したがって、より適切に様々な事業性を判断する際は、対象とするビルが所在する立地がそのエリアの中で「どのような空室状況にあるのか?」、また「賃料水準はどのくらいなのか?」といったことを、エリア全体の"面"という視点のみならず、対象とするビルを中心とした細分化した視点で捉えることが必要である。

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上記内容は オフィスジャパン誌 2012年夏季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

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