三井不動産株式会社
札幌中枢の地で、エリア全体の活性化に貢献するハイグレードビル
「札幌三井JPビルディング」が立地するのは、かつて北海道開拓使の正門があった場所。いわば札幌の源流であり、今なお北海道の政治・経済を牽引する札幌中枢の地に、オフィス・商業からなる複合施設として同ビルは誕生した。
ビルの建設にあたっては、札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)とのスムーズなアクセスが重視された。地下から人の流れを呼び込めるように、低層階には商業施設「赤れんが テラス」をオープン、札幌初出店など話題性が高く集客力のある店舗を誘致して、街の活性化に貢献している。中高層のオフィス部分には有名企業が数多く入居しており、ほぼ満室で稼働している。また、オフィスエントランスを1階内側に格調高く設けることで、商業エリアの賑わい空間と業務空間を完全に分断することに成功している。
入居中のアクサ生命保険㈱は事業継続のために地震災害の少ない札幌を選択したが、そのような企業の受け皿となるビルは少ないのが現状だ。同社は引き続き、札幌でオフィスビル開発に取り組んでいく意向である。
〔取材協力/写真提供:三井不動産㈱〕
札幌三井JPビルディング | |
---|---|
所在地 | 札幌市中央区北二条西四丁目1番地 |
交通 | JR「札幌」駅徒歩5分、地下鉄南北線「さっぽろ」駅徒歩2分、 地下鉄東西線「大通」駅徒歩5分(すべて地下歩行空間に直結) |
延床面積 | 68,192.35㎡(20,628.19坪) |
賃貸総面積 | 事務所:25,423.60㎡(6階~19階)、商業:8,495.65㎡(地下1階~4階) |
構造 | 鉄骨造、一部鉄筋コンクリート造・鉄骨鉄筋コンクリート造 |
規模 | 地上20階、地下3階 |
駐車場 | 250台 |
設計 | 株式会社日本設計、鹿島建設株式会社 |
施工 | 鹿島建設株式会社 |
竣工 | 2014年8月1日 |
モルガン・スタンレー・キャピタル株式会社
誘致ターゲットを見据えた的確なリノベーションで既存ビルを大幅にバリューアップ
同社が本物件のAMを受託したのは、2013年11月。当時のビルは少々暗い雰囲気で、空室も多い状況であった。同社は、地下鉄駅前という好ロケーションと物件規模から、リーシングのターゲットをコールセンターとし、主要なワーカーとなる女性に訴求力を持つビルへのリノベーションを実施した。
目を引くのが、エントランス等の共用部のデザイン。開放感ある白を基調に、鮮やかな色彩をポイントに使った洗練された空間となっている。名称は、札幌では斬新な「札幌ブリックキューブ」に変更。女性が快適に働くことができる環境を念頭に置き、女子トイレのブースを増やす等の配慮もされている。またビルはセントラル空調方式であるが、煩わしい延長手続きを最小限にするため、運転の基準時間を平日は朝8時から深夜12時とし、テナントの利便性を重視した運用とした。こうした取り組みが奏功し、リニューアルオープンから引き合いも多い状況である。
上記の例の他にも、同社は、数多くの物件を再生して蓄積されたノウハウをベースに、その物件に最も適したリノベーションによるバリューアップを全国で成功させている。
〔取材協力/写真提供:モルガン・スタンレー・キャピタル㈱〕
札幌ブリックキューブ | |
---|---|
所在地 | 札幌市中央区北三条西一丁目1番地1 |
交通 | 地下鉄東豊線「さっぽろ」駅 徒歩1分、JR「札幌」駅 徒歩7分 |
基準階面積 | 931.20㎡(281.69坪) |
延床面積 | 13,913.55㎡(4,208.85坪) |
賃貸総面積 | 8,676.10㎡(2,624.52坪) |
構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート造 |
規模 | 地上10階、地下1階 |
駐車場 | 機械式立体40台、地下25台 |
竣工 | 1981年5月〔2014年6月 リニューアル完了〕 |
リニューアル設計・施工 | 竹中工務店㈱ |