050-5447-7862

平日 9:00〜17:30

物件を探す

事業用不動産のあらゆるニーズを網羅するサービスと豊富な実績で、お客様の課題を解決する最適なソリューションをご提案いたします。

お役立ち情報

CBREが手掛けた、さまざまな業種・規模の移転事例のご紹介を始め、オフィスや物流拠点の移転に役立つ資料・情報をご提供しています。

マーケット情報

独自収集したデータを元に、不動産マーケットの市況を分析予測し、市場変化をいち早く捉え、ポイントをまとめた市場レポートを配信しています。
また、物件レポート、業界トレンド情報など、事業用不動産の最新情報、トレンドを配信しています。

CBREについて

事業用不動産の分野において、世界有数の企業であるCBRE。日本国内におけるその強み、拠点、会社概要をご紹介します。

ヘルプ

物件検索の使い方や、会員サービス、よくあるご質問など、当サイトをより便利にご利用いただくための情報をご紹介します。

仲介業者様はこちら

賃貸物流倉庫・大型貸し倉庫の記事

事例:搬入代行サービス

館内物流の一元管理で配送作業の効率化と
周辺交通環境の大幅改善を実現

ティーエルロジコム株式会社
第一事業部ビジネスサービス部タスカルシステム営業課
課長 三身 直人

ご移転計画のあれこれ、お気軽にご相談ください

CBREでは事業用不動産のプロフェッショナルチームが、お客様の経営課題や不動産にかかわるさまざまな課題解決をサポートします。

物流業のノウハウを結集した館内物流システムを開発

都心部における慢性的な交通渋滞は、道路利用者、特に私どものような物流業者にとって、生産効率を大幅に悪化させる要因となっています。しかし、その一方で、都心部のビル等への大型貨物や商品の配送、施設の移転や引越しに伴い、路上における荷捌き作業を行う私ども自身が、渋滞の原因になっていることも少なくないのが現状です。

そこで、これらの問題を軽減するために、倉庫・流通加工サービスからセンター物流、国際物流など、複合一貫物流サービスを提供する当社が、その業務の経験とノウハウを通して開発したのが、ビルの物流機能を一元管理する「タスカルシステム」なのです。

タスカルシステムとは、お客様のタスク(仕事)をカルく(軽く)するためのシステムを表す造語です。様々な運送業者からビル内の各テナントに届けられる荷物を、当社の館内物流センターで一括荷受けし、そこからの配達を当社スタッフが代行して行う。また、各テナントから発送される荷物を当社が集荷し、委託業者を通じて代行発送することが主な業務となっています。

渋滞の元になる違法駐車を軽減周辺交通環境に優しい代行サービス

当社では、タスカルシステムを導入していただくことで、(1)経済性、(2)安全性、(3)効率性、(4)建物の美観、(5)駐車スペース、(6)交通・環境問題の6つのポイントについて、メリットを提供できると考えています。

その中でも、今回のテーマにふさわしいのが駐車スペースと交通・環境問題に関してでしょう。大型のオフィスビルや商業ビルでは、数多くの物流業者が納品や集荷のため頻繁に出入りします。しかしながら、こうした業者に対するルールはなく、彼らの都合に任せているのが実情となっています。そのため、ビル側では何台もの運送トラックが駐車できるスペースを確保しなければなりません。そうしなければ、搬出入が重なる時間帯には、一時的にせよ物流業者のトラックが周辺の路上を占拠し、違法駐車を助長することになり、渋滞の元凶として近隣に迷惑をかけることになるからです。

また、仮に駐車スペースを用意しても、業者が各階で個別に納品・集荷を行えば、駐車時間が長くなり、結局は納車待ちの車で渋滞し、業者間のトラブルの原因にもなりかねません。 しかし、テナントへの納品・出荷を館内物流センターで一括管理するタスカルシステムを利用すれば、納品に費やす時間は、荷をその場に降ろすためだけの極めて短時間に軽減できます。宅配業者とは、納品時間の指定や各種サービスを維持するなどのルールを決めて納品・出荷作業を代行することで、納品時間の短縮や納品の集中を抑えられ、結果的に駐車スペースの削減につながるとともに、周辺環境への迷惑を最小限に抑えることができるのです。 ちなみに、宅配業者用21台、その他の納品業者用として18台の計39台分の駐車スペースを必要とする大型ビルを例にとると、タスカルシステムなら約半分のスペースで済むことになり、コスト面でも月額200万円程度の削減が可能になると試算しています。 

効率性やセキュリティなどブランド力を高めるタスカルシステム

前述の6つのメリットで示したとおり、この他にも、タスカルシステムを利用した際の導入効果は数多くあります。経済性では、一括集配を行うことで館内エレベーターの使用を大幅に減少させ、電気代を削減することができます。さらに、ビル建設時からお手伝いすれば、その時点から設計に関わることでエレベーターの設置基数も抑えられ、経済効果も大幅に向上させることができるのです。

さらに、厳しく入館を規制すれば使い勝手が悪くなり、出入りフリーでは安全性が確保できないと、ビル管理の視点からだけでは対応が難しい配送業者に対するセキュリティに関しても、物流の視点で管理を行うことで、サービスの質と強固なセキュリティを両立。ビル全体の安全性が強化されます。その他、各テナントへの納品は毎日決まった時間にまとめて行うため、お客様が荷物が着くたびに対応するといったことがなくなり、本来業務に集中できたり、什器の移動や、移転時に必要な養生施工も一括して提供することで、ビル内外の損傷の可能性を軽減し、美観を最大限に保持できると、まさに、テナントにとっても、ビルオーナーにとっても優しい、画期的なシステムであると自負しています。

「渋谷マークシティ」で実証された 大型複合ビルでの優れた導入効果

当社がタスカルシステムを開発するきっかけとなったのが、延床面積13万m2にわたる、オフィス・商業施設・ホテルが併設された複合プロジェクト「渋谷マークシティ」の開業でした。同ビルは道玄坂に沿って建設されており、周辺には路上駐車が多く、もともと交通環境の悪い地域でした。この地域で物流管理を行わないままビルがオープンすると、地元商店街など周辺に多大な影響を及ぼすことが予想されたことから、その配慮として、オーナーの意向により、荷捌き作業の迅速化を図る館内物流センターの設立が検討され、当社に一任されたのです。

ビルの計画段階から関われたことで、設備面では十分な対応ができ、駐車スペースの軽減などに貢献できたと思います。しかし、実際のサービス面では分からないことが多く、平成12年春のグランドオープンまで、まさに手探りの状態だったというのが実情です。また渋谷マークシティは、オフィスに加えてファッション系の店舗や飲食店、ホテルを併設しているため、単体のオフィスビルと比較して、商品やリネン、食材等の入出荷が非常に多い。そのため、実際に業務を始めてからも、トラブルと困難の連続でした。

宅配業者とは業務委託契約を結び、各社のサービスレベルを維持して納品・出荷の管理を行っていますが、食材などの少量配送までは契約で拘束することはできません。その難しさは、配送業者の車台数の割合が契約業者3割に対して直納業者7割、一方、荷物の量は契約7割、直納3割という数字からもご理解いただけると思います。そこで、直納業者に対しては、警備業務と協力して入口を限定し、入館手続きをするなど、安全面への配慮を施しています。また、トラックによる搬入は館内の駐車場に用意した搬入スペースに限定することで、周辺地域への配慮を行っています。

現在のところ、この渋谷マークシティの館内物流を担当する人員は、管理者3人、配送スタッフ7人の計10人です。しかし、開業当初は、この4倍の人員で作業に当たっていました。ノウハウの習得と業務の効率化で、マンパワーおよびコストの低減を図るとともに、逆にサービス面では、宅配物だけでなく、購入新聞の配達や仕出し弁当の注文・発注、深夜警備の業務調整など、さらに強化していっています。また、荷降ろし用に割く駐車場スペースについても、経験を重ねることで徐々に狭めていっています。

サービス開始当初は、「なぜ館内物流業者が必要なのか」と、テナントから疑問が寄せられました。その分の経費負担や、間に私どもが入ることによる、配達物の遅れを心配してのことでした。しかし、実際にサービスを提供することで、逆に配送は迅速になり、一括受け渡しにより本来業務に集中できる、といったメリットをご理解いただき、好評を得ています。

これまでのノウハウの蓄積によって、複合ビルはもちろん、オフィス専用ビルであっても10万m2以上の規模があれば、十分メリットが出せると考えています。今後は毎年1物件程度で規模を拡大し、多くのビルオーナーやテナントにメリットを提供するとともに、周辺の交通環境の改善に貢献したいと考えています。

ご移転計画のあれこれ、お気軽にご相談ください

CBREでは事業用不動産のプロフェッショナルチームが、お客様の経営課題や不動産にかかわるさまざまな課題解決をサポートします。

上記内容は オフィスジャパン誌 2006年秋季号 掲載記事 です。本ページへの転載時に一部加筆修正している場合がございます。

記事を探す

物件をお探しのお客様専用窓口

CBREの記事をお読み頂き誠にありがとうございます。
ご移転のプランニングや優良未公開物件の仲介をご用命の際は右記のフォームからお問い合わせください。

物件相談フォーム